ローラー&朱里とザック&ジュリアによる異色のミックスドマッチが実現。現ワールド・オブ・スターダム王者の朱里は、12.29両国国技館でジュリアの挑戦を受ける。
ゴング前から両軍がいきり立ち、ローラーとザックがリング上、朱里とジュリアが場外でやり合う。その後、ザックがアキレス腱固めを極めると、ローラーが激しく抵抗。2人は互いの脚を取ったまま離さず、転がりながら場外へ落ちる。すると、朱里がザック、ジュリアがローラーを蹴ってカットにいく。そして、朱里がジュリアをボディスラムで投げてザックを押し潰し、ようやく2人が離れた。
ここからローラーがザック、朱里がザックをフライングメイヤーで投げ、背中へローキックをお見舞い。そして、特設花道で長大な助走をつけ、ランニングローキックを食らわせる。
だが、リングへ戻ったザックは、フロントネックロックでローラーに逆襲。それでもローラーはザックドライバーから逃れるが、ザックがオーバーヘッドキックで腕を撃ち抜いた。
朱里対ジュリアとなり、エルボー合戦から激しい張り手合戦が勃発。すると、なんとローラーが朱里を背後から抱き抱え、ジュリアから引き離す。
これにジュリアが怒ってローラーに張り手を浴びせると、なんと朱里もロ―キックをお見舞い。さらに、ダブルバックエルボー、ダブルショートレンジドロップキックでローラーに追い討ちすると、シェイクハンドからそれぞれエルボードロップを落とした。
その直後、ザックがダブルフットスタンプを放つと、ジュリアと朱里が素早く身をかわし、ローラーに命中。しかし、すぐさま朱里がコードブレイカーで叩きつけ、ザックを排除する。
さらに朱里がジャーマンスープレックスホイップで投げると、ジュリアはすぐにバックドロップでお返し。それでも朱里はハイキックを浴びせるが、ジュリアも負けずにヘッドバットで報復した。
ローラー対ザックとなり、ザックがエルボースマッシュを連発。それでもローラーはエルボーとチョップで対抗するが、ザックがジャーマンスープレックスホイップで投げ飛ばし、フロントハイキックへ繋ぐ。
するとローラーは、カウンターアナコンダスラムからアナコンダバイスを繰り出すが、ザックがロープへ脚を伸ばす。続いてローラーは、ザックの背中へローキックを見舞い、ランニングロ―キックを発射。しかし、ザックが回避し、卍固めでローラーを捕らえる。
それと同時にジュリアも朱里に卍固めを極めて分断。すると、ローラーがザックの脚を取ってマフラーホールドへ切り返すが、ザックがさらに切り返して腕ひしぎ逆十字固めで捕獲。だが、ローラーが上体を起こして腕を抜き、アンクルホールドで巻き返す。
そこからザックが逃げると、ローラーは変型ロックボトムで追撃。それでもジュリアがフォールをカットすると、朱里が変型大外刈りで報復。一方、ローラーはNKOTBを狙うが、ザックが回避して丸め込む。
するとローラーは、左右のエルボー連打、左右のローキック連打、逆水平チョップ、ローリングエルボーをザックにお見舞い。
次にローラーは延髄斬りを放つが、ザックが身をかわしてヨーロピアンクラッチを仕掛ける。それでもローラーは下からのスリーパーホールドでザックの首をキャッチ。ところが、ザックが後方回転して切り返し、あらためてヨーロピアンクラッチで3カウントを奪取した。
試合後、ザックとローラー、ジュリアと朱里が急接近し、乱闘寸前で激しく睨み合った。
Historic X-over
- 日時
- 2022年11月20日(日) 15:30開場 17:00開始
- 会場
- 東京・有明アリーナ
- 観衆
- 7,102人
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第3試合 30分1本勝負
ミックスドタッグマッチレフェリー|佐藤健太
MATCH REPORT
COMMENT
ザック「(拍手をしながら現れて)なんでお前ら拍手してないんだ? 俺たちは“ザック・セイバー・ジュリア”だぞ! ZSG! (記者に)なに見てんだよ? お前ら全員バカだ」
ジュリア「なにドン引きしてんだよ。なにドン引きしてんの? ありがとう! ありがとうございました。もちろんのこと初タッグですね。なんかこういう歴史的な日に、ザック・セイバー・ジュリア、どうだったでしょうか? 私は朱里との前哨戦ということで、私と朱里は12月29日に両国でワールド・オブ・スターダム、赤いベルトを懸けて、私が挑戦する。今日の闘いの続きを見たい諸君は両国に来い! スターダムに来い! 分かったか? 以上です。ありがとうございます」
ザック「(日本語で)スゴイネ。ジュリアサン、スゴイネ。スゴイネ。ラダーマッチ?」
ジュリア「(英語で)うん、昨日ラダーマッチ(と言って背中を見せる)。(ここからは日本語で)傷だらけです、背中は」
ザック「(日本語で)イタソー。ヤバイヨ」
ジュリア「痛いよ~。でも全然大丈夫」
ザック「ジュリアは次期ワールド・オブ・スターダム王者でしょ? ライゲツ、チャレンジ。彼女相手にシュリはチャンスないだろうね。それはそうと、ニュージャパン史上初のミックスドマッチに俺たちが名前を刻んだんだ。とても嬉しいね。俺はもうずっと昔から女子プロのファンなんだよ。(1993年の全日本女子の)『ALL STAR DREAM SLAM』のビデオも持ってるよ。今日は歴史が動いた。次、君に会う時はワールド・オブ・スターダム王者になってることを期待してるよ。それから、スターダムのトーキョードーム大会が実現することも願ってる。もちろんその時君はチャンピオンとして上がってると思うよ。トーキョードーム、ソレマデ」
ジュリア「トーキョードーム? オー! イエー! そうしたらまた出てください。いいですか? 大丈夫。OK!」
ザック「ダイジョウブ。それからもう一つ、俺をDDM(ドンナ・デル・モンド)に入れてくれない? アタラシイメンバー?」
ジュリア「OK! 大丈夫だよ」
ザック「コスチューム、チェンジ」
ジュリア「OK。じゃあ、これジュリア……。今度やる時はコスチュームをチェンジして、(自分のコスチュームを指差し)ザックがこれ、(ザックのショートタイツを指差し)ジュリアがこれを」
ザック「イギリス、トップチーム」
ジュリア「イギリス出身なんで。ありがとうございました(笑)。まあ、言葉の壁ですね。英語勉強しよう(笑)」
朱里「今日、トム選手と元UFCタッグを組めたんですけど負けてしまって、悔しいですが、組めて嬉しかったです」
朱里「次、一緒に組む機会があったら、自分もジーンズを着て穿いて、ダンシングを入場でしたいなって思いました。今日、新日本プロレスとの歴史的な日でもあります。この日をきっかけに今後もいろいろ一緒にやっていきたいと、自分は思いました。そしてジュリアとは赤いベルトの前哨戦でもあったので、スターダムの面白さ、熱さを皆様に見てもらえたらいいなっていう気持ちで試合をしました。トム選手、ありがとうございます」
ローラー「こんなふうにアメリカ、ヨーロッパと世界中で試合をすることができて光栄に思う。そして今、夢の地である日本で試合ができている。今日は俺が個人的に気に入ってるレスラーでもあるシュリとチームを組んで闘うことができた。クソ! 負けて彼女をガッカリさせるためにわざわざ日本まで飛んできたんじゃないのに。勝つために来たんだ。でも結果はそうはならなかった。時々夢から覚めると汗びっしょりになってるようなことがあるが、今の俺はまさにそんな感じだ。最近物事がどうも思うように進まない。でも過去にはもっと酷い状況から立ち直ってきた」
ローラー「俺たち2人はUFC出身者だ。俺のUFC時代は簡単なことばかりではなかった。俺は一度キャリアを失った。だが俺はこのようにプロレスに情熱を注いで、立ち直った。そしてこれからもそうしていく。今日は負けてしまったが、そんなに悪くはない。なぜなら今日俺は世界最高のレスラーであるシュリと一緒に闘うことができたんだから」