第1試合は今シリーズ、遺恨を深めてきた鷹木信悟とエル・ファンタズモが、それぞれ高橋ヒロム&BUSHI、KENTA&ヒクレオとトリオを結成して激突。鷹木は8.16日本武道館の『G1』Dブロック公式戦、さらに8.18日本武道館のタッグマッチと、ファンタズモに連続でピンフォール負けを喫し、「次のターゲットはエル・ファンタズモだ! 俺をこんなにバカにしたことを後悔させてやる!」と怒りをあらわに。シリーズ最終戦で、両雄のあいだに新たな進展は見られるのか?
KENTAはいつものように自伝本を携えて入場。鷹木はKOPWのトロフィー、さらにファンタズモからシリーズ中に渡され、引きちぎったTシャツを手に花道を進む。そのTシャツを鷹木は観客席に投げ込み、ファンタズモを挑発。
L・I・Jがリングインすると、BULLET CLUBはゴングを待たずに奇襲攻撃。ファンタズモと鷹木は激しいエルボーの応酬を繰り広げる。
競り勝った鷹木に対し、ファンタズモはティヘラ。さらにドロップキックを見舞い、マット運動を披露。しかし、鷹木はショルダータックルで逆襲し、ファンタズモのポーズをマネて挑発する。
次はBUSHIがファンタズモにネックブリーカードロップ。続いてヒロムが串刺しラリアットからロープへ。だが、KENTAがキックで妨害。
ヒロムはKENTAをはねのけるも、すかさずヒクレオがヒロムの喉を捕らえる。するとファンタズモはキックをお見舞い。次はヒクレオがヒロムにチョーク攻撃。
さらにヒクレオは軽々と担ぎ上げ、そのままマットに叩きつけてカバー。これはヒロムがカウント2でキックアウト。
ヒクレオはコーナーパッドにヒロムを叩きつけると、KENTAに交代。KENTAは執拗にカバーを繰り返し、ヒロムのスタミナを削っていく。
ヒロムもチョップで反撃するが、KENTAは顔面かきむしりから河津落とし。そして自伝で殴りかかるが、ヒロムはその自伝を取り上げ、それを用いて逆に殴打。しかし、KENTAはキックで反撃。だが、ヒロムはドラゴンスクリューで切り返す。
次は鷹木とファンタズモのマッチアップ。鷹木は串刺しラリアットからエルボーを乱打。しかし、背後からヒクレオが襲い掛かり、串刺し攻撃を狙う。
だが、鷹木は回避し、ヒクレオとファンタズモに串刺しラリアット。さらに同士打ちを誘い、ヒクレオの巨体をブレーンバスターで投げつける。
鷹木はファンタズモにもブレーンバスターを狙うも、ファンタズモは切り抜けて背中に引っかき攻撃。しかし、鷹木はセントーンで反撃し、「来た! 来た! 来た!」と気合いを入れ、スライディングラリアットへ。
これはファンタズモがかわし、セカンドロープからフライングクロスボディ。だが、鷹木は空中でキャッチしてデスバレーボム。
ここからL・I・Jはファンタズモにトレイン攻撃。そしてヒロムのトラースキックから鷹木がパンピングボンバー。しかし、カバーはKENTAがカット。
ここでヒクレオがヒロムとBUSHIに突進するが、二人はうまくヒクレオを場外に追いやり、BUSHIがトペ・スイシーダをヒット。
リング上では鷹木がファンタズモにラスト・オブ・ザ・ドラゴンを狙う。だが、ファンタズモは切り抜け、CRⅡの体勢に。鷹木も回避し、ここから両者は丸め込み合戦へ。
続いて鷹木はパンピングボンバーを狙うも、かわしたファンタズモはサドンデス。鷹木はその蹴り足をキャッチし、レフェリーに渡すと急所蹴り。すかさずグラウンドコブラツイストで丸め込み、ファンタズモから3カウントを奪取した。
KENTA「(※カバーが外れてボロボロになった自伝を手に持って現われ)今日、最後。自伝のツアーももう最後。最後は勝って気持ち良く終わりたかったのに、なんでテメェがいんだよ、太ってんな!(※太ったTVカメラマンに向かって)なんでいんだよ、最後!
なんでいんだよ?俺だけに迷惑をかけるんならいいけど、お前、ファンタズモにまで迷惑かけんなよ。なんで来てんだよ……。ふざけんなよ。今年の夏は猛暑って呼ばれていた夏だぞ?全然太ってんじゃねえかよ!どうなってんだ、お前!これから冬に入っていくのに先が思いやられるわ。太ってんな!
今日最後だよ。自伝ツアーやってきたけど、(※ボロボロの自伝を見せながら)こんなになっちった、最後。最後らしいっちゃ最後らしいけど。足跡(あ~し、あ~と)!これもうみんな飽きてるけど、これが最後だからやるからな。足跡(あ~し、あ~と)!(※太ったTVカメラマンに向かって)お前も聞かせて、サンハイ!」
太ったTVカメラマン「足跡(あ~し、あ~と)」
KENTA「ちっちぇえよ、声が!もう1回!(※太ったTVカメラマンがやらないと)やれよ!合わねえな、何回もやってきたのに。せーの!」
太ったTVカメラマン「足跡(あ~し、あ~と)」
KENTA「(ゼスチャーを)やってねえよ、まだ!いくよ、せーの!」
太ったTVカメラマン「足跡(あ~し、あ~と)」
KENTA「いや、可愛いな(笑)。可愛いんだよ。もっと可愛いのを聞かせてあげるから。いくよ!下田さんいくよ!せーの!」
下田「足跡(あ~し、あ~と)」
KENTA「いや、可愛いな。可愛いな、声(笑)。声、声……声も!声も!最後座らせて、ちょっと。最後だから。(座って自伝を見せながら)お前、これ読んだ?読んだ?(矢野の入場曲を聞きながら)音がうるさいから。うるさいって言うか、こっちが、俺のほうが悪いんだけどね。座って話すほうが悪いんだけど、聞こえるように感想を教えて?」
太ったTVカメラマン「今までKENTA選手が歩んできた人生の足跡を楽しく辿れるよな1冊でした」
KENTA「いやいや、声が可愛いしか残んねえよ。なんて言ってたの、今?声が可愛いしかないわ。可愛いんだよ、声が。とにかくずっと『G1』からやってきたけど、2カ月ぐらいやってきたよ。おかげさんで、これ結構それなりの人に読んでもらって。でも、まだいるよ。
昔のほうがどうだとか、昔のKENTAがどうだとか、今こんな自伝がどうのこうのとか、言うヤツはいるけど、そういう人にこそ読んでほしいな。みんな絶対に生きてれば、その人その人の足跡があって、それってその人にしか出せない足跡だから。それを他の人が否定するとかゴチャゴチャ言うとか、それは違うと思うし。
この本にも書いてあるけど、俺は人がどうあってほしいとか、こうあってほしいとかっていうことよりも、俺がどうしたっていうことを優先しているから。それがこの本で書いてあることだから。この1カ月……2カ月近くやったのかな?しつこいと言われながらもやってきたけど、今日で最後。
まあ、なんかこれから先、この先、どっか本屋とかに行って、もしこれを見つけたら、是非とも仲間に入れてあげてほしいな。買って、持って帰ってあげてほしい。それだけだから俺が言いたいことは。2カ月もやっちゃったよ。飽きてるだろ?(※太ったTVカメラマンに向かって)お前まで飽きてんだろ?(※太ったTVカメラマンがカメラを横に振って否定すると)飽きてないよな。
(※特徴のないTVカメラマンに向かって)お前は飽きてんだろ?(※特徴のないTVカメラマンが即座にカメラを縦に振ると)いや、正直に言わなくていいんだよ、だから!もう、特徴ねえくせに意思だけは強えんだよ。ハッキリしてんだよ、本当に。まあこの2カ月やってきた、最後にメンバー紹介だけさせて。
まずカメラマン・太ってるヤツ(拍手)。カメラマン・特徴ないヤツ(拍手)。(※記者たちを指差し)あとここにいるたまに来る人たち(拍手)。何よりもまず大先輩、それなのに嫌な顔をせず……最後のほうはしてたけど、今シリーズ入って嫌な顔してたけど、嫌な顔をせずやってくれた下田さん!(拍手)」
下田「ありがとうございま~す」
KENTA「あとは何より2カ月付き合ってくれたお前たちにも感謝するし、ありがとう。最後はあれしようよ。『ウェーイ!』ってやつやろうよ。いいね、いいね(※と、KENTAが言ってラバーバンドがしてある手を差し出すと、そこに下田さん、特徴のないカメラマンもラバーバンドをしてある手を乗っけていく)。(※太ったTVカメラマンに向かって)乗せろよ、乗せろよ。
(※太ったTVカメラマンが手を乗せると、その手首にラバーバンドがないことに気がつき)なんで、リストバンド持ってねえんだよ!なんでお前だけ持ってねえんだよ。みんな持ってて、最後に『ウェーイ!』で終わるところだったんだよ。締まんないじゃないか、最後にお前のせいで。結局、最後は何が言いたいかって言うと……(声を大きく張り上げて)自伝買えってこと!」
※ヒクレオはノーコメント
ヒロム「いやあ、TAKAさんがいなくて寂しかったよ。なんかこのシリーズ、ずっとTAKAさんとやり合ってたからさ、急にいなくなって凄く寂しかったです。でも。どうやらTAKAさんのTwitterを見たけど、なんか組んでくれるみたいじゃん?TAKAさんとの試合。
なに、ヒロムロールを返すことができたら100万円?まあ俺が自分で言ったんだけどさ、TAKAさんしか得してないじゃん?どうせならTAKAさんも賭けてくれたら俺ももうちょっとやる気とか出るんだけどな。でも、新日本じゃなくて、TAKAさんは他の場所でやりたいと考えてるんだろうね。
そういう場所を用意してくれるっていうことだし、それは例のあそこなのかな?それともあっちなのかな?まあどこでやるにしてもそうやっていろいろと出ることによって、いろんなことがジュニアの王座戦に繋がってきたりもするのかなとか前向きに考えながら楽しみたいと思います。
う~ん、でもTAKAさんは返せないと思うんだよな。それだったら60分3本勝負とかにしたほうがまだヒロムロールを返す確率とか上がるんじゃないかなとか思ったり。なんか考えているうちに、ヒロムちゃんも楽しんでるんだなって思っちゃった。ヒロムちゃん、優しいな。
3本勝負は可能性はあるんじゃないですか?まあ100万円は渡しませんけど。そもそもこのカードが組まれるのか、本当にやるのかどうかも分かりませんけど、どこかでやれることを願っております。TAKAさん、その件でまた会いましょう。ありがとう」
※BUSHIはノーコメント
鷹木「(※KOPWのトロフィーとイスを持参し、そのイスに自ら座って)よし、やっと一つ返したな。第2の故郷の神戸でこれ以上恥をかくわけにはいかないからな。(※東スポの岡本記者を見つけると)オウ、岡本、来てたのか。いつもと違うことに気づかねえか?」
岡本記者「トロフィー?」
鷹木「そうだよ。約3カ月ぶりにこのKOPWのトロフィーを持ってきた。これがどういうことか分かるか?(週プロの金子記者に向かって)金子氏、どういうことか分かるか?ファンタズモとKOPWやるぞ!
今日、たった一度勝っただけでは俺は気が済んでねえよ。やっぱりシングルで借りを返さなきゃな。なにがあの野郎、“is my DADDY”?ふざけんなよ。今日は俺が勝ったから、俺が“I AM DADDY”だよ。ファンタズモ……(※と言いかけたところでファンタズモが登場)」
ファンタズモ「(※股間を押さえながら)オイ、息子よ!お前、自分の父親の玉に攻撃をするなんて!自分のやったことを反省するんだ!めちゃくちゃ腫れてしまったじゃないか! ああ、息子よ… ELP IS YOUR DADDY!YOU ARE NOT MY DADDY!」
鷹木「なにこの野郎!ここは日本だ。日本語で喋れ、バカ野郎!」
ファンタズモ「え?何だって?」
鷹木「(英語で)今日、俺はお前を倒した。だから、I’M DADDY, YOU’RE BABY(俺がダディで、お前は赤ちゃんだ)」
ファンタズモ「今日のことなんてどうでもいい。あんなのくだらないタッグマッチだ。誰もコーベのことなんて気にしないだろう。『G1』では俺がお前を倒した」
鷹木「ほほう。確かにシングルでは負けてるからな。(英語で)KOPWでシングルマッチをやろうじゃないか」
ファンタズモ「ほう。いつ?」
鷹木「(英語で)さあな。会社に決めてもらおう」
ファンタズモ「今すぐ知りたい!」
鷹木「(英語で)今日やりたいか?」
ファンタズモ「ああ、今すぐに。KOPWを懸けるんだ」
鷹木「(英語で)今日はダメだ。神戸牛を食べに行く予定があるから。一緒に来るか?なにせ、I’M DADDY, YOU’RE BABYだからな」
ファンタズモ「違う、I’M DADDY!言え!誰がDADDYだ?」
鷹木「(英語で)俺だ!I’M DADDY」
ファンタズモ「違う、I’M YOUR DADDY!言え、“ELP IS MY DADDY”って!」
鷹木「ふん!何言ってんだよ!(英語で)YOU’RE BABY」
ファンタズモ「俺は赤ちゃんなんかじゃない!」
鷹木「(英語で)今日は俺が勝った。分かるか?」
ファンタズモ「お前は外出禁止中だ!夜の7時以降の電子機器の使用も禁止だ。明日の学校の前に、さっさと宿題を終わらせろ!」
鷹木「(英語で)なあELP、KOPWを懸けて闘おうぜ」
ファンタズモ「今すぐ会社に依頼しよう」
鷹木「(英語で)“WHO IS DADDY?(誰がダディか?)”マッチだ!」
ファンタズモ「よし、“WHO IS DADDY”マッチだな」
鷹木「(英語で)俺は以前お前に負けて、今日はお前が負けた。今のところ五分五分だ。だから、KOPWで勝負だ。勝者が本物のDADDYだ。“WHO IS DADDY”マッチだ。いいな?」
ファンタズモ「OK!それでいこう!会社に試合を組んでもらえるよう話してくるぜ、クソガキ!なんでお前は父親のアソコを殴るんだ?(と吐き捨てて引き上げて行く)」
鷹木「(※ファンタズモがいなくなったのを見届けると)俺の英語が伝わったのか?分かんねえけどよ、あの野郎はなんだ?確かに俺も英語はよく分かんねえけど、『G1』では負けてる。
まあAEWでは勝ってるが、アイツから勝ってんのはタッグマッチのみだ。だったらシングルで決着着けてやろうじゃねえか。勝ったほうが“DADDY”だ。負けたほうが赤ん坊だ。次のKOPWは“WHO IS DADDY”マッチ決定だ!」