この日のセミファイナル、第8試合のNEVER 無差別級選手権試合は、王者のカール・アンダーソンに棚橋弘至が挑戦する注目マッチ。
かつて2013年2.10広島で、IWGPヘビー級王座を賭けて好勝負を展開した両雄が再びタイトルマッチで交錯する。
棚橋が先に入場した後、アンダーソンはギャローズを引き連れてゆっくり入場。リングイン時には。得意のマシンガンパフォーマンスを披露すると、NEVER王座をTVカメラに見せつけた。
ゴングが鳴ると、棚橋が拍手を要求。これを嫌がったアンダーソンはギャローズとハグ。ロックアップした両雄は、ロープ際で揉み合うも、アンダーソンはクリーンブレイク。
両者はヘッドロックの攻防から腕からみの攻防、さらにグラウンドでもみ合いながら、両者場外へ。睨み合う両者は、リングに先に入れ、「ユー・ゴー」と言い合うが同時にリングインする。
棚橋はアンダーソンに、振り向きざまのボディアタックから、エアギターポーズ。さらに棚橋はロープに飛ばされたところ、場外のギャローズにスライディングキック。
ギャローズがちょっかいを出そうとすると、これをカットする棚橋だったが、ロープ際の棚橋にガンスタンを繰り出したアンダーソン。
場外では、ギャローズが棚橋をエプロンに打ち付ける介入攻撃。アンダーソンはリングに戻った棚橋にボディスラム、「ゴメンナサーイ!」と叫びながら、セントーン攻撃。さらにグイグイ首を締め上げていく。
棚橋はエルボーで逆襲、アンダーソンも呼応してエルボー合戦へ。両者一歩も引かない中、棚橋は一瞬のスキからドラゴンスクリュー発射。
さらにフライングフォーアーム、エルボーからボディスラム。「ヨシ!」と叫びながら、得意のサンセット・フリップ。だが、ここでギャローズが介入しようとしたところ、ロープ際でドラゴンスクリューで排除。
だが、アンダーソンもカウンターのスパインバスターで反撃。旋回式のガンスタンに繋げて一気に攻勢へ。
場内は棚橋を後押しするが、「ガンスタンタイム!」と叫んだアンダーソンは、ガンスタンを狙うも、棚橋は再びドラゴンスクリューから、脚を逆さにしてからもう一回ドラゴンスクリュー! そのままテキサスクローバーホールドへ。これに苦しむアンダーソン、ギャローズが助けようとしてエプロンに駆け上がるが、これは海野レフェリーが阻止。
だが、海野レフェリーがギャローズに関わっている間に、アンダーソンは小さくタップ。場内混乱の中、ここへギャローズの前に、矢野通が救出に登場して排除しようとする。
棚橋へ再びガンスタンを狙うアンダーソンだが、棚橋はスリングブレイドで逆襲。さらに「よし!」と叫んで、ハイフライアタック。さらに、もう一度コーナーに駆け上がって、ハイフライフロー……だが、これはアンダーソンが剣山攻撃でカット、そのままフォールに入るが、これはカウント2!
試合終盤、アンダーソンは棚橋に串刺しバイシクル・キック! 再びガンスタンを狙うもこれは棚橋が回避。さらにギャローズが棚橋の足をすくおうとするが、これも回避。だが、棚橋とアンダーソンが激しく揉み合う内に、最後は電光石火のガンスタンが炸裂!
これでカウント3を奪ったアンダーソンが見事に初防衛に成功した。
ギャローズ「(※テーブルの上に用意された祝杯用のビールを見て)お前にはこれを飲む資格がある(※と言って、アンダーソンにビールを1本開けてやり、飲ませてやる)。俺も上手いサポートをしたから資格があるな。あれ(最後の攻撃)は気にするな。
サンタクロースは実在して、イースターのウサギはクソ野郎で、“マシンガン”カール・アンダーソンはタナハシを倒した!水なんか飲むな。こんなもの、お前には相応しくない(※と言って、テーブルの上に置いてあった水のペットボトルを投げ捨てる)」
アンダーソン「この14日間、俺は水3杯しか飲んでない」
ギャローズ「3杯?」
アンダーソン「ビールは98杯くらい飲んだ。それでも俺は、史上最高の選手を倒すことができるんだ。一体いつになったら皆に尊敬されるようになるんだ?」
ギャローズ「お前は今日、あのレジェンドを終わらせた」
アンダーソン「いつになったら、お前ら全員、敬意を持って俺の名前を呼んでくれるようになるんだ?」
ギャローズ「俺の目には、お前は間違いなく殿堂入りレスラーだ」
アンダーソン「なにより、俺はタナハシを凄く尊敬している。彼は世界一の選手の1人だ。今日、彼と闘えたことに感謝してる。ニュージャパン、今日の大会がソールドアウトになったことに関しては、どういたしまして。ファンたちはみんな、“マシンガン”カール・アンダーソンが見たかったんだ」
ギャローズ「素晴らしい大会だ」
アンダーソン「俺はお祝いのビールをいただくよ」
ギャローズ「グッジョブ」
アンダーソン「(缶ビールを手に持ちながら日本語で)イチ、ニ、サン、アーッ!(と、最後にゲップ音を鳴らす)」
ギャローズ「ナイス、ゲップ!」
ジェイ「(※コメントスペースに現れると座り込み、怒りに打ち震えながら)お前(ヒクレオ)のために何もかもやってやった後に!このタイミングでか?リョーゴクでの俺とタマの試合の直前に!?何で今なんだよ?
ヒクレオ、俺はお前に全てを与えようとしてたんだ!何でこのタイミングを選んだんだよ!?だがな、そりゃお前はこの時を選ぶよな!俺たちの試合の前の完璧なタイミングだ!お前の兄貴が望んでいる瞬間をすぐに与えてやる!
そりゃお前はこのタイミングを選ぶさ。俺はそんなにバカじゃないぜ。そりゃ今だよな!もし俺がお前の立場ならどうしてた?全く同じことをするさ!俺たちがこのベルトを懸けて闘う前ほど良いタイミングはないからな。王者を陥落させる完璧なタイミングなんだろ?
(※イラついたように笑って)そりゃ今だよ!タマ・トンガ、お前は天才だ。行動を起こすのに、今ほど良いタイミングはない!ヒクレオ!クソッ!俺はお前に全てを与えた!俺なしでは、お前は何者でもない!
(※ジャージのBULLET CLUBのロゴを見せながら)BULLET CLUBなしでは何者でもないんだぞ! 俺なしでは何者でもない。ヒクレオ…… ヒクレオ…… タマ…… ヒクレオ!お前は俺を傷つけた…… お前は俺を傷つけたんだ!(※とイラついたように笑う)」
棚橋「(※コメントスペースに来るなり床に倒れ込み、しばらく荒い息遣いのままだったが、次第に起き上がってヒザ立ちとなり)はあ、NEVER獲れなかったなあ……。
俺はベルトを目指すためなのか、チャンピオンになるためなのか、何のためにベルトを巻きたいのか、プロレスをやってんのかっていうことをもう1回この後でしっかり考えてみます」
ヒクレオ「(※タマと一緒に現われて抱き合うと、続いてやってきた邪道に)オー、マイ・ボーイ!久しぶりだ」
邪道「(ヒクレオに英語で)待ってたよ。正しい決断をしたな(※と言って、今度は3人で抱き合う)」
ヒクレオ「やっと気づいたんだ。でも、俺はやっと変化を起こした」
タマ「ジェイ・ホワイト、俺たちは家族なんだ。血は水よりも濃いと言うだろう。家族なんだ。それが全てだろう?」
ヒクレオ「ジェイ、サンキュー。家族以上のものはないってことに気づかせてくれたお前に礼を言うよ。血はそれだけ濃いんだ。そうだよな?」
邪道「YEAH!YEAH!(と言って、3人で抱き合う)」
タマ「よし、行くぞ!なんか食いに行くぞ!」
ヒクレオ「ヨシノヤ?」