第3試合は真壁刀義&矢野通&大岩陵平vsジェフ・コブ&グレート-O-カーン&アーロン・ヘナーレ。矢野とオーカーンにとっては、10.26後楽園のNJPW WORLD認定TV王座決定トーナメント1回戦の前哨戦となる。
矢野が先発を買って出ると、オーカーンが登場。両者はロックアップで組み合うと、オーカーンがロープまで押し込む。そしてクリーンブレイクと見せかけて襲いかかるも、矢野はかわして後頭部を叩く。
さらに矢野は辮髪を引っ張るが、オーカーンは気合いのマッスルポーズで切り抜け、地獄突きをお見舞い。さらにモンゴリアンチョップの連発からハンマースルー。だが、矢野はうしろ髪をつかんで引き倒す。
スイッチした大岩はオーカーンに対し、馬乗りエルボーから腕ひしぎ逆十字へ。オーカーンが回避しようとすると、大岩はオモプラッタ。さらに腕固めで捕らえる。
オーカーンは切り抜けてリストを捕らえるが、大岩はファイヤーマンズキャリーで切り返し腕ひしぎ逆十字で捕獲。するとオーカーンはロープエスケープ。
勢いに乗る大岩はオーカーンの左腕を捕らえ、そこにエルボーを落としていく。オーカーンは髪をつかんで脱出し、膝蹴りを連発。そして、「矢野 見とけ!」と挑発してから、大岩の髪をつかんでマットに叩きつける。
オーカーンは大岩の左腕をロープを用いて痛めつける。さらにモンゴリアンチョップを決めてから、左腕を捕えて自軍コーナーに運ぶ。
スイッチしたヘナーレは大岩に打撃の猛攻。ローキックの連発からパンチでダウンを奪う。そして膝で押さえ込んでカバーするが、大岩はカウント2ではね返す。
次はコブが登場。大岩の背中にハンマーパンチを落とすと、さらにヘッドバットをお見舞い。そしてブレーンバスターで持ち上げ、その状態から大岩を持ち替えて脇腹に膝蹴りをお見舞い。そして大岩を両足で踏みつけ、矢野や真壁を挑発する。
劣勢の大岩はエルボーで反撃するが、コブは仁王立ち。そしてクロスチョップから串刺しエルボーを繰り出すが、かわした大岩は串刺しドロップキックをお見舞い。
スイッチした真壁はコブにショルダータックル。そしてエルボーを連発するも、背後からヘナーレが襲いかかる。だが、真壁はヘナーレ、コブの順で串刺しラリアット。続いて真壁はコブの頭部にナックルを落とし、ノーザンライトスープレックスの体勢に。
しかし、コブはこらえるとロープへ。すると真壁はカウンターのラリアット。そしてジャーマンスープレックスを狙うも、こらえたコブは鮮やかなドロップキックをヒット。
だが、真壁もエルボーで反撃。するとオーカーンが襲いかかる。オーカーンは救助に来た矢野を王統流二段蹴りで排除し、真壁にコブとのダブル攻撃を狙う。しかし、真壁はラリアットでコブとオーカーンをまとめて吹っ飛ばす。
次は大岩とヘナーレのマッチアップ。両者はショルダータックルからエルボーの応酬。続いて大岩は串刺しエルボーからヒップトスを決めてカバー。
ヘナーレがカウント2ではね返すと、大岩はサイドスープレックスを狙う。切り抜けたヘナーレはロープに走るが、大岩はドロップキックをヒット。
ここから真壁と矢野がヘナーレにトレイン攻撃。そして大岩がヘナーレをサイドスープレックスで投げきってカバーするが、これはカウント2。
ならばと大岩は逆エビ固めを狙うも、ヘナーレは回避。そしてヘナーレはアルティマの体勢に入るが、大岩は脱出してエルボーを連発。
続いて大岩はロープに走るが、ヘナーレはカウンターのバーザーカーボム。カバーは大岩がカウント2でなんとかはね返すが、すかさずヘナーレはランペイジを炸裂し、3カウントを奪取した。
試合後、オーカーンはリングに残された矢野の赤いイスに噛みつきながら、退場する矢野をにらんで挑発した。そしてオーカーンは「ひれ伏せ、青森の愚民ども! 次の後楽園ホール、TV王座トーナメントで、矢野をこの牙で噛み砕いてやる! いいか、これがアーロン・ヘナーレ、ジェフ・コブ、グレート-O-カーン、そう! UNITED EMPIREの力だ!」とアピールした。
コブ「オイ、(ビデオ)カメラマン、やっと戻ってきたのか。最近ずっといなかっただろ? 俺たちがフクシマ、アオモリ、今日のアキタを回っている間、オマエらはどこで何してた? 俺たちが働いてる間、オマエらは悠々と休んでたんだろ! 俺たちはもちろん、今日も懸命に仕事をした。グレート-O-カーンがコーラクエンホールのプレビューをちょっとお見せしてくれた。アイツが(矢野に勝ってトーナメントの)2回戦に進む。YOSHI-HASHIに俺のトーナメントは潰されたけど、グレート-O-カーンがUNITED EMPIREのために勝ってくれるから、大丈夫だ。じゃあ、ジェフ・コブを次に待ち構えるものはなにか? 俺にもわからない。やる気はたっぷりだ。だが、怒りで爆発しないように自分を抑えている。チームメイトのアーロン・ヘナーレは、ヤノ、マカベ、ヤングライオンたちを相手にフラストレーションをぶつけている。前はアイツら(本隊に)にがんじがらめにされてたけど、今のヘナーレはアイツらが恐れる存在だ。俺とグレート-O-カーンのことをも恐れている。UNITED EMPIREのユニットとしての可能性というものに恐れているんだ。だから、何がジェフ・コブを待ち構えているのか、見守っててくれ。面白くなるから。“TOO……”(と言いかけて)、いや、俺はあんなのやらない。今はもう2010年じゃないんだから」
ヘナーレ「ジェフの言う通り……。俺はマカべ、ヤノ、ヤングライオンたちに挟まれてがんじがらめだった! でも俺はジェフと違って、怒りを抑えることなんてできない。これが俺の“レイジ”だ! 俺の目を見ればわかるだろ! オマエらは5年間も俺をいいように扱ってくれた! だが、俺は今やっとこうして自分に値するものを手に入れているんだ! 一番最近のチャンスはEVILとチンピラ連中に奪われた。だが、いつか必ず借りを返す。いつか絶対にアイツの頭蓋骨をイスで叩き潰してやる! オマエは前回の俺のようにイス攻撃に耐えて、笑顔で返すなんてことはできない! みんなここで一番危険な野郎は俺だって知ってるだろ! ベルトこそ持っていないが、俺はプロレス界最強のパンチャーだ! 俺の拳を見てくれ、強烈だろ。ストリートのケンカから生き抜くために、これまでの人生でずっと鍛え上げてきたパンチだ。もう誰も俺を押さえつけることはできない! NJPW WORLD認定TV王座トーナメントの結果はどうなる? HOUSE OF TORTUREは運こそ味方してくれたかもしれないが、優勝するのはO-カーンだ! あのベルトは絶対に、UNITED EMPIREのものになる! 俺はどうだって? 俺はいつでも闘う準備はできてるぞ。レスラーどもがツイッターでNEVER(無差別級)に、NEVER6人タッグに、KOPWがどうのこうのって口論を繰り広げているが、なんでもいいぞ! 俺は準備万端だ! 誰も俺の“レイジ”を押さえつけることはできないんだ!」
O-カーン「新日本プロレスを侵略してわずか2年で書籍『帝国書記官のおしごと』を出版できるほどの男。そう、それが令和のミスター・プロレスである余である。そんな余が一つ、証明したいことがあるんじゃ。ボロ雑巾みたいにこき使われて、今宵の大岩みたいに恥をさらし続けても、ヤングライオン時代をやっと乗り切ったとしても、チャンスはない。決して恵まれることもない。時間もかかる。そんなよぉ、夢がねぇ現実だからよ、プロレスラーを目指し、さりとて心半ばでやめていくヤツが多いんだろ? それも、現実だろ? だからよぉ、プロレス嫌いの余が、ヤングライオンを経験していない余が、もし初代TVチャンピオンになったらどうだ? “こんなヤツがやれるんだったら、俺もやってやろう”ってよぉ、奮起して、立ち上がるヤツが多くなるんじゃないのか?余は悪党だからよぉ、“こんなヤツが初代チャンピオンじゃ恥ずかしい”ってよぉ、余をぶっ倒すためによぉ、奮起するのもプロレスラーだよ。そういうヤツを見るためによ、愚民どもは安い給料で高いチケットを買って、わざわざ処刑を見に来るんだろ! まぁつまりだ、余が初代TVチャンピオンになればいいことがたくさんあるってことだ。そのためにも絶対に! 余が初代TVチャンピオンになってやるよ。まぁ余は別に、若手に未来をとか考えてるわけじゃねぇよ。ただ、チャンピオンになれば、余の本がたくさん売れるだろうから、それだけの話だ。オイ、人はいつ死ぬかわからねぇんだ、後回しにせず、URLを貼っておくから、ちゃんと今すぐ、予約しとけよ(https://www.amazon.co.jp/dp/4847072561)。輝かしい未来だろうが、絶望の未来だろうが、欲しいものはこの牙で、つかみ取ってやるよ」
大岩「今日は完全に、ヘナーレに負けたよ。今、ヤングライオン3人で、誰が一番に先輩から勝利取るか競ってるけど、俺は一戦一戦大事にやってるつもりだけど、今日は完全にヘナーレに負けた。次、あいつとシングルマッチやる時は、俺がぶっ潰す。俺が先に、先輩からスリーカウント取ってやる」
真壁「これだけ言っといてやる。帝国だぁ? オイ、確かにだ、確かに俺たち今日負けた。圧倒か? オイ、俺50(歳)だぞ。その人間と、ヤングボーイがいて矢野がいて、オイ、テメェらギリ(ギリの勝利)じゃねぇか、この野郎。ギリで勝っといて、大見得よく切れるな。オイ、まだまだだ。実力離れてるって? 勢いあるって? いやぁ、感じないね。そのうち見してやるから。見してやるから覚悟しとけ、この野郎。これ、負け犬でもなんでもねぇ。俺の経験だ。俺の経験値だ。わかるぜ、テメェら、その程度だ」
※矢野はノーコメント