セミ(第7試合)ではL・I・Jの内藤哲也&SANADA&高橋ヒロムと、鈴木軍のザック・セイバーJr.&タイチ&エル・デスペラードが対決。『G1』公式戦を機に遺恨が再燃している内藤とザックのマッチアップを中心に、両軍が見応えある攻防を繰り広げるのは間違いない。
内藤がリングインして右腕を突き上げると、ザックがその表情をのぞきこむ。ゴング前、場内は「内藤」コールが巻き起こる。さらに「レッツゴー、タイチ!」も発生。L・I・Jはグータッチをかわす。
先発で内藤が出ると、鈴木軍はリングを下りてしまう。すると内藤は「ザック・セイバー!」とコールを煽る。これにザックは応じず、タイチがエプロンに立つと「レッツゴー、タイチ!」と「タイチは帰れ!」コールが交錯。
先発は内藤とタイチ。内藤はスキを見て、エプロンのザックに攻撃を狙うも、ザックは回避。するとタイチが襲いかかり、ザックにスイッチ。
ザックはクルックヘッドシザーズで内藤を捕らえ、相手のお株を奪うように右腕を突き上げる。次はデスペラードが内藤にストンピングを連発。
続くデスペラードのハンマースルーを内藤がこらえると、タイチがエプロンから顔面かきむしり。そしてデスペラードはハンマースルーを仕掛けるも、内藤は逆に投げ返し、SANADAがエプロンからデスペラードにキック。さらにヒロムがデスペラードにショットガンドロップキックをヒット。ここからL・I・Jが分断作戦に出る。
リング上、内藤はデスペラードのマスクを引っ張りながら変形のカンパーナ。スイッチしたSANADAはデスペラードに串刺しエルボー、さらにブレーンバスターをお見舞い。カバーはデスペラードがカウント2ではね返す。
デスペラードはエルボーの連発で反撃。だが、SANADAはエルボー一発でなぎ倒し、ヒロムに交代。ヒロムはデスペラードに串刺しラリアットから低空ドロップキック。カバーはデスペラードがカウント2ではね返す。
ヒロムはデスペラードを引きずり起こしてブレーンバスターを狙う。デスペラードがこらえると、ヒロムはエルボー。そして肩に担ぐが、デスペラードは脱出してスパインバスターをお見舞い。
次は内藤とザックのマッチアップ。ザックはエルボーの連発。だが、内藤もアームホイップ、マンハッタン・ドロップ。そしてコーナーミサイルを狙うも、ザックはネックロックで捕獲。続いてフライングメイヤーからネックツイスト、そして後頭部に低空ドロップキック。
ザックはインディアンデスロックで内藤を捕らえる。するとSANADAがエルボー。ザックが倒れると、内藤がダメージを負ってしまう。
SANADAは内藤の様子を気遣ってから、もう一度攻撃を狙うも、ザックは内藤を決めたまま、SANADAもコブラツイストで捕獲。続いてザックは内藤の両手両足を捕らえ複合関節技を仕掛ける。内藤は転がってなんとかロープエスケープ。
ザックは内藤の左膝にストンピングを連発。さらにニークラッシャーの体勢で持ち上げるが、内藤は丸め込みで返す。ここから丸め込みの応酬を経て、内藤はネックブリーカードロップ。
スイッチしたSANADAはザックにドロップキック。続いてフライングメイヤーの応酬から、ザックがコブラツイストで捕獲。SANADAはヒップトスで返すと、パラダイスロックを狙う。だが、ザックは回避し、ネックツイストをお見舞い。
スイッチしたタイチはSANADAの顔面にステップキック。ここからSANADAがエルボー、タイチがローキックの応酬を展開。そして逆水平チョップ合戦に突入すると、互いに大胸筋をピクつかせる。
技の読み合いから、SANADAはタイチにマジックスクリュー。
そしてバックブリーカーを決め、ラウンディング・ボディプレスを発射。しかし、タイチがかわすと、デスペラードがSANADAにスピアー。ここから両軍入り乱れる混戦模様に。タイチは内藤をアックスボンバーでなぎ倒し、さらにSANADAには左の上手投げを決める。
ここでタイチはパンタロンを脱ごうとするも、SANADAが背後からつかみかかり、オコーナーノーブリッジで技アリの3カウントを奪取した。
試合後、内藤とザックは場外で挑発合戦を展開。内藤はスキをついて、鉄柵を用いてザックの足を痛めつける。すると、ザックは怒りをあらわにし、氷のうを投げつけた。L・I・Jは勝ち名乗りを受けると、グータッチをかわし、リングをあとに。
※ヒロムはバックステージに来るなり声にならない大笑いをし
ヒロム「危ねえ、危ねー! あまりにも楽しすぎて、あまりにも嬉しすぎて、笑い声すら出なかった。危なっ。いやー、これなー。何が足りなかったのか、わかっていたつもりだけど、今日ハッキリとわかった。やっぱりオレが求めてたのは、オレがプロレスに求めてたのはこの、声援だ、声だ。例え、応援とかそういう目的じゃなかっとしても、とりあえずこの声が出てるそのプロレス、それを求めてた。今日、やっとわかっていた答えだったけれども、わかりました。オイオイ、みんな。コロナ前よりか、声出てるんじゃないの?
今日、半分だろ? マックスの半分にも関わらず、マックスだった頃よりか、声が出ちゃってるんじゃないの? ハハーン、ということは皆さーん、コロナ前は本気じゃなかったんですねえ。ついに、みんなも本気になったと。いや、このコロナ禍でみんなも溜まってたのを今日、吐き出したんだろうね。でも、今日だけじゃなく、それをずっと続けてくれ。ずーっとこの声をオレたち、レスラーに聞かせてくれ。ああ、やっとなんか嬉しい、すごく嬉しい、いやあのー、ほんとにこれはねー、ほんとに正直に言う、ほんとにこのコロナ禍になってやっぱり物足りなかった。
拍手、嬉しいよ、嬉しいけどさ、プロレスの醍醐味を9割、9.5、いや9.9失った状態で、試合してたと改めて思いました。いやあ、そう。これがプロレス。あれー、そうだ。これがプロレスだ。なんか、すごく嬉しいです。ただただ嬉しいです。よおし、この中で、いろいろ全部やりたいよね。声援がこれだけある中で、オールスター、ジュニアのオールスター、そりゃやりたいよ。いつになるかわからないよ。いつになるかわかんないけど、やっぱり、この声援ある中、いや、フルハウスで声援ある中、やりたいな。ほんとに気持ちよかった。ありがとう。ありがとう。ありがとうプロレス、ありがとう」
内藤「かつて、最高の空間というのはレスラーとお客様が一緒に作り上げるものだって言ったことがあったけど。今日試合して、改めて感じましたよ。最高の空間というのはレスラーだけじゃ絶対に作ることはできない。会場のお客様と一緒に作り上げるものだって。今日、歓声ありのプロレスを経験できてよかった。
次は“デ・ハポン”の大合唱、お客様と一緒にしたいな。その為に必要なこと、それは! メインイベントに戻ること。さあ、どうやってメインイベントにもどろっかなー。カブロン!」
※SANADAはノーコメント
デスペラード「ああ、痛え。ヒロムに言いてえことは五万とあるが……。オイ、そんなことよりまずは葛西さんだ。あと自由にしてますよ。あともう1日ある。もうちょっと考えて、もうちょっと気の利いたこと、言えるようになって、明日しゃべります。今日のところはちっと、申し訳ない。アイツの顔見てイライライライラしちゃってね。上手く回んないすわ、頭が」
※と言って先に控室へ
タイチ「すまねえ、すまねえザック」
ザック「(※日本語で)イイ、ダイジョブ、ダイジョブ」
タイチ「脱がされた。誰が、誰がもろだしだよオマエ。誰がまわし外れたからオマエ、負けてんだ。誰がもろだしで負けだよ。誰かもろだし相撲だよ。オマエ、コラ。まあいいや、長いんだ、このシリーズ。まだまだやってかなきゃならないでしょ。この2年半、3年? 声出せなかった中で、今こうやって帰ってきて、テメーらが声援貰ってる2年だか3年前、それぞれの立ち位置変わったろ。それぞれもらう声援の色も変わったろ。そういった、そういった話この後、この後、詳しく、(YouTubeの)生配信で、してやるよ。オマエら、感想聞かせてくれ。この後、すぐ、生配信。以上。ザックゴメンな」
ザック「(※日本語で)ダイジョーブ、心配ないよ」
タイチ「まわし取られちゃった」
※タイチは先に控室へ
ザック「(日本語で)コノアシドウダ! ワルイデス! ワルイ!痛い! ナイトーに全部壊れさちゃう! 2年半ぶりにようやくファンが歓声を出せるようになった! オレはこのパンデミックの間ずっと日本を離れなかった、今日は楽しかったよ。ナイトーの野郎から膝にドロップキックを食らうまではな! このヤロー、ナイトー! これで3試合が終わったけど、あのバカと14試合も残ってる。どうしたらシングルのベルトに挑戦できるのか、まだ計画は何も思い付いてない。俺はシングルのベルトだけに集中してる。
(日本語で)マダ ワカラナイ。脳みそがちゃんと動いてない。それもあのバカの顔を毎日見てるからだ!ナイトーは(日本語で)ダッサイ! 今日ここに集まったファンはみんなバカ……でも、バカでも彼らの声を聞けたのは良かったよ。すごく良かった」