メインイベント（第8試合）はオカダ・カズチカが棚橋弘至と魅力あふれる強力タッグを結成し、JONAH＆シェイン・ヘイスト組と激突。『G1』覇者オカダは、公式戦で唯一、JONAHに敗北。その雪辱戦が10.10両国で組まれ、今シリーズは前哨戦でJONAHとしのぎを削る。また、棚橋は9.25神戸でカール・アンダーソンとのNEVER無差別級王座を控え、こちらも気合充分。実力と華を兼ね揃えたオカダ＆棚橋組としては、新日本の底力を示すためにも、勢いを増すTMDKの侵攻を食い止めたいところ。後楽園二連戦の初日、勝利でメインを締めくくるのはどちらのチームだ？

　棚橋は場内の歓声に、身体全体で喜びを表しながら入場。オカダも場内を見渡し、リングを一周して歓声を煽ってからリングイン。場内は棚橋、オカダ、JONAH、ヘイストの順にコールを送る。

　先発はオカダとJONAH。ロックアップで組み合うと、JONAHが一気にロープに押し込んでクリーンブレイク。
　続いてロックアップから、オカダがヘッドロック。するとJONAHはロープに投げ飛ばし、オカダはショルダータックル。だが、逆にオカダが体勢を崩してしまう。そして、JONAHは豪快なショルダータックルでオカダをなぎ倒す。
　JONAHがヘイストにスイッチすると、オカダも棚橋と交代。ヘイストはマッスルポージング。すると、棚橋は一瞬落ち込む仕草。続いてすばやいバックの取り合いから、ヘイストがヘッドロック。
　棚橋は切り抜けて腕を取る。だが、ヘイストはバク宙で切り抜けて低空ドロップキック。さらに棚橋のお株を奪うエアギター。しかし、棚橋も負けじとセカンドロープからフライングクロスボディ。そして本家のエアギターを奏でる。
　棚橋はJONAHに突進するが、JONAHはエルボー。すかさず、ヘイストが棚橋に変形のバックドロップを食らわす。ここでヘイストが棚橋を場外に落とすと、JONAHが重いヘッドバット。JONAHは棚橋をリングに戻し、エルボー一発でなぎ倒す。
　次はヘイストが棚橋にブレーンバスター。カバーを棚橋が返すと、ヘイストは背中を蹴りつけ、さらにストンピング。そして棚橋をボディスラムで叩きつけ、その上にJONAHがヘイストをボディスラムで叩きつける連携技。
　続いてJONAHが棚橋を背後からベアハッグで捕獲。棚橋はエルボーで切り抜けてロープへ。だが、JONAHはバックエルボー。そしてヒップドロップをお見舞いし、エアギターで挑発。
　JONAHは串刺しラリアットを決め、ヘイストとスイッチ。ヘイストはストンピング、エルボーを連発。さらに棚橋をコーナーに詰め、首付近に膝を押し当てる。
　スイッチしたJONAHに対し、棚橋はボディブローを連発。だが、JONAHはビクともせず、棚橋をヘッドバットでなぎ倒す。そしてジャンピングボディプレスを繰り出すも、棚橋はかわしてオカダに交代。
　オカダはエルボーを決めるが、JONAHは仁王立ち。だが、オカダはDDTで突き刺し、続いてボディスラムを狙う。だが、これは重さで持ち上がらず未遂に。
　オカダは突進してきたJONAHをカニバサミで転倒させ、低空ドロップキックをお見舞い。
　オカダは気合を入れ、もう一度ボディスラムにトライ。しかし、JONAHはこらえて逆にボディスラムを狙う。切り抜けたオカダは、JONAHをコーナーに叩きつけ、今度こそボディスラムで持ち上げる。だが、JONAHはそのままオカダをプレス。
　続いてJONAHはオカダに串刺しラリアットからボディスラム。そしてキャノンボールを決めてカバーするが、オカダはカウント2ではね返す。
　ならばとJONAHはラリアットを狙うが、オカダはかわしてエルボー。さらにマネークリップで捕獲し、JONAHにコーナーを背負わせて串刺し攻撃を狙う。だが、JONAHはカウンターのジャンピングアタック。
　スイッチしたヘイストは、オカダにエルボーを連発。そして串刺しエルボーから、相手のお株を奪う打点の高いドロップキック。さらに串刺しのゼロ戦キック、キャノンボールとたたみかける。
　カバーをオカダがカウント2ではね返すと、ヘイストはブレーンバスターで持ち上げる。オカダは背後に着地し、意地のドロップキックで反撃。
　スイッチした棚橋は、ヘイストにフライングフォアアーム。さらにボディブロー、エルボーからボディスラム。そしてセカンドロープからサンセットフリップを決めてカバーするが、ヘイストはカウント2でキックアウト。
　ならばと棚橋はスリングブレイドを繰り出すも、ヘイストはカウンターのエルボー。ここからTMDKはトレイン攻撃。そしてJONAHが棚橋をボディスラムで叩きつけると、ヘイストがJONAHにおぶさり、二人がかりでジャンピングボディプレス。すかさずヘイストが押さえ込むも、これはオカダがカット。するとJONAHはオカダを場外に排除。
　そしてJONAHが棚橋を捕らえ、ヘイストはハイキック。しかし、棚橋がよけると、JONAHに誤爆。続いて棚橋はヘイストにドラゴンスクリュー。
　棚橋は気合を入れ、JONAHをブレーンバスターの体勢で捕らえる。そして、オカダと共に二人でJONAHの巨体を投げつける。
　続いて棚橋はヘイストにスリングブレイドを狙う。だが、ヘイストは切り抜けバックドロップを食らわせてカバー。
　棚橋が返すと、ヘイストは必殺のボム・バレー・デスを狙うも、棚橋は回避してツイスト&シャウト。そしてスリングブレイドを決めてカバーするが、ヘイストはなんとかカウント2でキックアウト。
　ならばと棚橋は立ち上がったヘイストにハイフライアタックを決めると、最後はハイフライフローを炸裂し、3カウントを奪取した。

　
オカダ「凄い歓声があって、いやプロレスっていいなって、やっぱりこれぞプロレスだよっていう気持ちも凄く感じましたけども、正直、あれぐらいの歓声っていうか、しっかり皆さんの気持ちっていうのは歓声がない中でも伝わってましたんで。まあ、もう少しでしょう。プロレスもそういうところが素晴らしいじゃん。3カウント入る前にしっかり返して、3カウント入らなかったでしょ？

また、こうやって立ち上がって攻めていけることが出来ると思いますんで、しっかりと皆さんもまだまだ油断は出来ないですけど、盛り上げていきたいと思いますんで、よろしくお願いします。そして、JONAHとこうやってやって、前哨戦で1本獲れましたんで。あんなデカくて強そうに見えるけど、『G1 CLIMAX』のチャンピオンはオレだから。しっかりそれを分からせるように闘っていきたいと思います。ありがとうございました」
　


　
棚橋「（泣きながら現われて、涙が引くと上を見上げながら）嬉しくて、嬉し過ぎて、何も浮かんでこない……。今日がまた新たな始まりです。リング上でも言いましたけども、この2年半、ただただ新日本プロレスを応援してくれた、ワールドで見てくれた、東スポ、週プロ、様々なプロレス媒体で試合結果や新日本プロレスの盛り上がりを気にかけてくれていたファンの皆さん、2年半という月日は長かったです。

長かったですが、この2年半を皆さんの声援がたった1日で埋めてくれました。ワープしてきました。まずは第一歩です。今日の喜びをずっとみんなと共有したいのであれば、選手、そしてファンの皆さんも気をつけてね、生活していくことが大事だと思うし、そして最後に言わせてください。

（また顔をクシャクシャにして泣きながら涙声になり）2年半、ちゃんとルールを守って、拍手のみの応援で、会場に来てくださった、ワールドで見て応援してくれた新日本プロレスのファンの皆さんを、心の底から誇りに思います。ありがとうございました」

　
ヘイスト「クソッ！」
JONAH「こんなはずじゃなかった。この有名なコーラクエン・ホールでの声出し応援再開の初大会では、TMDKが最後に勝利を収めるはずだったんだ。オレたちは、ひざまずいたりなんかしない…。ふざけんな！」

ヘイスト「オレたちは日本のヒーローだ。みんな、オレたちを愛し、尊敬していた。それなのに、何でブーイングなんか？ 前にも言ったけど、ブーイングはオレの心を傷つける。タナハシがオレにしたことよりも最悪だ。君たちファンがオレたちを悲しませたんだ」
JONAH「オマエたちは、オカダとタナハシというイケメンたちのために、オレたちにブーイングした。だけど、この男（ヘイスト）だってイケメンだぞ！」
ヘイスト「オレは整った顔をしてるぜ！」

JONAH「オレたちはまだ終わってない。TMDK、シェイン・ヘイストと“トップ・ドッグ”JONAHが、次はオマエたちをぶっ潰してやる。なんと、それは明日の夜なんだぜ」
ヘイスト「そうだ。今日はしっかり寝ておくんだな。明日、オレたちがオマエらを地獄に堕としてやる！ （腹を押さえながら）いてっ… 腹筋が痛む……」