セミファイナル（第8試合）は混戦状態のDブロックの公式戦として、YOSHI-HASHI（2勝2敗）とウィル・オスプレイ（2勝2敗）が初シングル。まだ首位突破に可能性を残している両者。望みをつなぐためにも、ここは何としても白星を重ねたいところだ。

　YOSHI-HASHIはNEVER6人タッグ、オスプレイはIWGP USヘビーとブリティッシュヘビーのベルトを携え入場。

　開始のゴングが鳴ると、オスプレイはロックアップでYOSHI-HASHIをロープに押し込み、クリーンブレイクと見せかけて膝蹴り。
　さらにヘッドロックで捕らえるが、逆にYOSHI-HASHIがヘッドロックで切り返す。さらにYOSHI-HASHIはショルダータックルでなぎ倒すが、オスプレイは張り手で反撃。
　するとYOSHI-HASHIは強烈な逆水平チョップを連発。さらにソバットからネックブリーカードロップを決める。
　YOSHI-HASHIは追撃の逆水平チョップからブレーンバスターの体勢に。だが、オスプレイは切り抜けてスタンガン。さらにフロントキックでダウンを奪う。
　オスプレイはYOSHI-HASHIを引きずり起こし、ロープに詰めると相手のお株を奪うように逆水平チョップで快音を響かせる。さらにハンマースルーでコーナーパッドに叩きつけると、YOSHI-HASHIはテーピングが施された左肩を押さえて昏倒。
　するとオスプレイはYOSHI-HASHIをエプロンに連れ出し、左肩にニードロップ。さらに鉄柱を用いて、YOSHI-HASHIの左肩を痛めつける。
　YOSHI-HASHIがリングに戻ると、オスプレイは挑発するように拍手。YOSHI-HASHIは打撃を返すも、オスプレイは左腕を捕らえてアームブリーカー。さらにリバースダブルアームバーのように両腕を痛めつける。場内にはYOSHI-HASHIの悲鳴が響き渡る。
　続いてオスプレイは左腕に変形の腕固め。YOSHI-HASHIが切り抜けると、オスプレイは後頭部にエルボー。さらに串刺し攻撃を狙うも、YOSHI-HASHIは回避。
　ならばとオスプレイはブレーンバスターの体勢に入るが、YOSHI-HASHIはヘッドバスターで切り返す。続いてYOSHI-HASHIはショルダータックル。さらに膝への低空ドロップキックからヘッドハンターをお見舞い。
　そしてYOSHI-HASHIは逆水平チョップを食らわせ、オスプレイをトップロープに固定して背中にショットガンドロップキック。さらに低空ドロップキックを決めてカバーするが、これはカウント2。
　するとYOSHI-HASHIはパワーボムを狙うも、オスプレイは回避。そしてハンドスプリング式のスクリューキックで場外に追いやると、鮮やかなプランチャを炸裂。
　オスプレイはYOSHI-HASHIをリングに戻し、ピッピー・チェリオをヒット。だが、カバーはYOSHI-HASHIがカウント2でキックアウト。
　続いてオスプレイはネックブリーカードロップを狙うも、YOSHI-HASHIはこらえる。するとオスプレイは顔面へのステップキックから逆水平チョップ。
　続く串刺し攻撃を切り抜けたYOSHI-HASHIは逆水平チョップで応戦。そしてロープに走るが、オスプレイはサマーソルトキックから延髄斬り。
　オスプレイはYOSHI-HASHIを引きずり起こしてボディスラム。ここでコーナー最上段に上るも、YOSHI-HASHIが食い止めて逆水平チョップ。そしてYOSHI-HASHIは雪崩式攻撃を狙うが、オスプレイはブレーンバスターのように持ち上げてリングに落とすと、後頭部にピッピー・チェリオをヒット。
　さらにオスプレイはファルコンアローを決めるが、カバーはYOSHI-HASHIが必死にカウント2でキックアウト。ならばとオスプレイはオスカッターを仕掛けるも、YOSHI-HASHIはこらえてドラゴンスープレックス。
　YOSHI-HASHIは気合いを入れ、カチ上げ式ラリアットへ。これをオスプレイが打ち落とすと、YOSHI-HASHIは逆水平チョップ。そしてトラースキックを決め、カルマの体勢に。
　だが、オスプレイは回避し、ここから両者は互いのリストをつかんだままエルボー合戦に突入。そしてYOSHI-HASHIは逆水平チョップを重ねるが、オスプレイも逆水平チョップを乱打。
　YOSHI-HASHIはヘッドバットを返すが、オスプレイはハイキックを炸裂。まだオスプレイはリストを離さず、ハイキックを繰り出すも、かわしたYOSHI-HASHIは一気にカルマを炸裂。
　だが、カバーはオスプレイがカウント2で何とかキックアウト。するとYOSHI-HASHIは今度こそカチ上げ式ラリアットでオスプレイを一回転させ、もう一度カルマを狙う。しかし、オスプレイはオスカッターで切り返し、正調のオスカッターを炸裂。だが、カバーはYOSHI-HASHIが意地のキックアウト。
　ならばとオスプレイはヒドゥンブレードを発射。これをよけたYOSHI-HASHIはトラースキック。ひるまずオスプレイはオスカッターを狙うも、YOSHI-HASHIはカウンターのトラースキックで撃墜。
　そしてYOSHI-HASHIはカナディアンデストロイヤーを炸裂しカバーするが、これもオスプレイはカウント2ではね返す。
　するとYOSHI-HASHIはオスプレイをスリーパーで捕らえ、そこからカルマへ。しかし、オスプレイは回避してサイレント・ウィスパー。
　YOSHI-HASHIは気合いを入れてラリアットを繰り出すが、オスプレイも気合いを入れ、追撃のラリアットを打ち落とすとローリングエルボーをヒット。そしてサイレント・ウィスパーから、ハイアングルのパワーボムを炸裂。
　だが、YOSHI-HASHIはすぐに立ち上がり、KUMAGOROSHIを決めてカバー。しかし、これもオスプレイはカウント2ではね返す。
　ならばとYOSHI-HASHIはロープに走るが、オスプレイはカウンターのスパニッシュ・フライ。そしてカバーをYOSHI-HASHIが返すと、オスプレイはチェルシーグリン。続いて渾身のヒドゥンブレードを決め、激闘に終止符。
　これでオスプレイは3勝2敗、YOSHI-HASHIは2勝3敗に。

　試合後、オスプレイは実況席にゲスト解説で座るフィンレーに、USヘビーのベルトを見せつけた。

　
オスプレイ「前にも言ったけど、YOSHI-HASHIと俺の間に遺恨はない。だから試合をやらなくて済むならそうしてやりたかったけど、アイツも俺に似てて頑固なヤツだ。でも俺は、オマエのそういうところが好きだぞ。
もう１度言うけど、悪く思わないでくれ。YOSH-HASHIはCHAOSでいつも優しくしてくれた。俺はしょっちゅうホテルにアクセサリーを忘れてたんだけど、YOSHI-HASHIが見つけてくれて翌日のバスで渡してくれた。彼は優しいんだ」

「でも俺から一つアドバイスをやるとすれば、“お人好しは成功しない”ってことだ。オマエもいつかその意味がわかると思う。いつかは俺のように、オカダの影の存在から飛び出していくだろう。そしたらシングルのベルトを獲ることだってあると思う。さて、リーグ戦はまだ残ってる。あと一つ。ジュース・ロビンソン、オマエは俺を避けてるようだな。俺がUSヘビーのベルトと歩き回らせてやったというのに。でも、よきサマリア人のフィンレーが返してくれた。俺が望んでた形ではなかったが、戻ってきたことはよかった」

「ブドーカン（8.16）でオマエに借りを返す。（イギリスで）俺の家に長い間居候させてやったよな。オマエは俺の飯を全部食って、家中を散らかして出ていった。BBQの時も俺の肉を全部一人で平らげやがって。だから、オマエをボコボコにしないと気が済まない、ジュース・ロビンソン。オマエを見せものにしてやる。俺を利用したことを後悔させてやる。俺は頑固で、タフなmother fxxkerだってことを、ブドーカンでオマエにキッチリわからせてやる！」
　
　

 　
YOSHI-HASHI「（※崩れ落ちるようにフロアに仰向けになって）あぁ、クソッ……。これで、もう、リーグ戦、もう突破できない。今日負けて、可能性ゼロになったよ」
　

「見ろよ、俺の姿。ボロ雑巾みたいだろ？ ボロ雑巾みたいだろ？ よく撮っとけよ、このボロ雑巾みたいな姿。ただな、どんな姿であっても、俺なり、後藤さんなり、立ち上がってきたんだ。もう（決勝トーナメント進出の）望みないけど、明日もう一発公式戦、デビッド（フィンレー）。もう俺は決勝いけないけど、最後、意地だけ見せてやるよ」
　

　
「覚悟しとけよ、デビッド」