第2試合は4.27広島大会で行なわれるIWGPジュニアタッグ選手権試合の前哨戦。挑戦者のKUSHIDA＆ケビン・ナイトのJET SETTERSが天山広吉を加えたトリオを結成し、王者のTJP＆フランシスコ・アキラのCatch2/2にグレート-O-カーンが加わったUNITED EMPIREトリオとの6人タッグマッチに挑む。

　先発はナイトとアキラ。ゴングと同時にロープ間を素速く動き回る両者。お互いにアームドラッグを決めるが、ここの攻防は最終的にアキラが上回ってティヘラで投げ飛ばす。だが、TJPが出てきてアキラを肩車したところでナイトがドロップキックだ。
　さらにTJPをKUSHIDAと一緒に捕獲。連携攻撃でその左腕にダメージを与えていく。続いて天山が登場。天山もTJPの腕を掴んでダメージを与えて自軍のコーナーに連行すると、KUSHIDAがニードロップを投下だ。
　しかし、TJPもコーナーでKUSHIDAを自爆させて形勢逆転。すぐさま飛び込んできたアキラがKUSHIDAに串刺し式のドロップキックだ。そしてKUSHIDAたちを場外に連れ出していたぶっていく。
　リングに戻るとCatch2/2の連携攻撃がKUSHIDAを襲う。キックの連続攻撃で倒れたところにアキラの低空ドロップキックがKUSHIDAの顔面に炸裂。アキラは続けてフェイスロックでKUSHIDAを痛めつけていく。
　ここでオーカーンにタッチ。オーカーンは自軍のコーナーでKUSHIDAにモンゴリアンチョップを食らわせ、玉座でいたぶっていく。続いてタッチを受けたTJPが顔面ウォッシュだ。KUSHIDAもエルボーで反撃すると、タッチを受けたアキラの攻撃を這い回りながらかわしてナイトにタッチ。
　ナイトは勢いよく攻め込み、エプロンに出たアキラにエルボーで一撃。さらに串刺し式のボディアタックを食らわせるとコーナーに乗せて、下から投げ飛ばしてリングに叩きつける。だが、アキラはナイトの体を回転して駆け上がりながら組み付いてのDDTで反撃だ。
　そしてタッチを受けたオーカーンがモンゴリアンチョップでナイトをいたぶる。これをコーナーで見ていた天山は、ナイトからタッチを受けると怒りの形相でリングに飛び込み、元祖・モンゴリアンチョップを連打。さらにコーナーに追い詰めると逆水平チョップ、串刺し式ラリアット、ブレーンバスターを連続で放ってみせる。
　そしてアナコンダバイスに捕獲した天山。ここはCatch2/2がカット。天山を捕まえてトレイン攻撃だ。その天山にオーカーンはモンゴリアンチョップからのフロントスープレックスだ。だが、そこにナイトがスプリングボードで飛び込んできてカット。KUSHIDAとの動きで惑わせるとドロップキックをアキラに食らわせて、続けてプランチャを発射する。
　リング上では天山とオーカーンが1vs1でモンゴリアンチョップの打ち合い。ここで地獄突きを食らわせたオーカーンは大空スバル式羊殺しに天山を捕獲。万事休すとなった天山はたまらずタップアウトし、オーカーンが勝利をもぎ取ったのだった。

　試合後、マイクを握ったオーカーンはいつものようにアジテーションをして、メンバーたちと一緒に引き上げていった。
　
「ひれ伏せ、三重の愚民ども！　（天山たちに対して）とっとと帰れ、この野郎！　モンゴリアン対決は余が完全に支配したな。そして次、広島でKUSHIDAとケビン・ナイトをこのCatch2/2が支配する。良かったな、オイ！　これがブリティッシュヘビー級王者のグレート-O-カーン、IWGPジュニアタッグ王者のCatch2/2、TJP、アキラ、そう、これがUNITED EMPIREの力だ！」

オーカーン「このシリーズ、オイ、余の処刑相手がいねぇと思って油断してねぇだろうな、オイ。余はな、今年掲げた目標、UNITED EMPIREを世界一のユニットにするっていうのが目標なんだ。そのためにはよ、CATCH 2/2も応援するし、もちろんこうやって、今日はマーク・デイビスのギア（トランクス）で闘って、ギアを着て一緒に闘ってる、そういうの表してんだよ。こういうユーモアさも、UNITED EMPIREの人気の秘訣だ。人気があってももちろん勝たないといけないけどよ、この2人（TJP＆アキラ）がKUSHIDAもケビンも倒して、かっこいい、最高にクールなところを見せてくれるよ」
アキラ「ミエに来るのは初めてのはずだ。勝てて本当によかった。でもいまは、次の木曜に広島で行われるビッグマッチが重要だ。あいつらにはすでに勝っているが、あいつらは別の次元を見せつつある。昔見ていたKUSHIDAの姿が戻ってきたようだ。カイル・オライリーやウィル・オスプレイ、リコシェたちとやり合っていたときのことだ。ケビンも火がついているようだ。だが、お前の相手は“NOVA FIREBALL”だぞ。この俺がTJPと共に王座を守る」
TJP「Catch 2/2の王座保持記録はすでに歴代2位だ。1位はオオタニサンとタカイワサンだ。広島のあと、じきに俺たちが保持記録1位になる。そして歴史上最高のタッグチームになる」
オーカーン「よし、次こそアキラの子スチュームだな」
アキラ「快く貸してあげるよ……」
　
　
天山「（開幕）4連戦のみっつ目、クソみたいなオーカーンがいたんで……クッソー……あんなヤツに絞められて、やられてしもたけど、俺ね、2回もしてるからね、今シリーズ。こんなことで負けてられない。全部リベンジせなあかん。明日大阪、4連戦の最後やから、明日はビシッと、あのUNITED EMPIREか知らんけど、そいつらメチャメチャにしてやるよ。まぁ、今日はケビン・ナイトのあの動きが素晴らしい。初めて見たからね。人間じゃないよね。ま、リベンジしますよ、明日ね」

――逆に味方のケビンの動きに戸惑ってしまったんじゃないですか？
天山「そうですね……。（※ナイトがコメントスペースに向かってくる姿が目に入って）センキュー、ケビン。センキュー・べリマッチ。（※英語で）ソーリー、ヘルプできなくて……」
ナイト「（※天山に向かって）アリガトウゴザイマス。問題ありません」
天山「（※英語で）明日はもっと頑張るから。ガッチリいってやるよ」
ナイト「ハイ」
天山「（※英語で）それで、日本語を勉強しているのか？」
ナイト「はい、少し日本語を（※と言いながら、レッスン帳を見せる）」
KUSHIDA「オオーッ！」
天山「（※英語で）これ、全部お前が書いたのか？」
ナイト「どう思いますか？　大丈夫ですか？」
天山「（※英語で）ああ！（※ノートの文字を読み上げて）IWGPタッグ、ケビン・ナイト、クシダ vs TJP、フランシスコ・アキラ、ヒロシマ、オレタチハツヨイ……」
KUSHIDA「イエース！」
天山「ジェット？ ……なんだこれ？ デシプロ？ ハハッ、でもパーフェクト！」
ナイト「そうですか？ ありがとうございます」
KUSHIDA「最後これ（※といってノートの言葉を指して天山に見せる）」
天山「スカツ？」
KUSHIDA「勝つ」
天山「あ、勝つね？ 勝つよ、勝つ。（※英語で）お前らが勝つ。俺も祈ってる。ありがとう」
KUSHIDA「明日もよろしくお願いします」
天山「（※英語で）ありがとう。明日も。カモン、ベイベー（※と言って、先に控室へ）」
KUSHIDA「（※ここから英語で）OK、ところでケビン。日本語で『weak』を何て言うか知っているか？」
ナイト「いや、強いの言い方しか知らない。ツヨイ」
KUSHIDA「OK。ヨ・ワ・イだ」
ナイト「ヨワイ」
KUSHIDA「Weakはヨワイだ」

ナイト「OK」
KUSHIDA「もう1度言ってみて」
ナイト「ヨ・ワ・イ。（※KUSHIDAに向かって）ダイジョーブ？」
KUSHIDA「CATCH 2/2は？」
ナイト「ヨワイ」
KUSHIDA「その通り！」
ナイト「ハイハイ。今日は予定どおりにいかなかった。見てのとおり、いまも日本語勉強中だ」
KUSHIDA「ちょっとパクッとるわ」
ナイト「ハハハ。JET SETTERSは自分たちを自分たちの言葉で表現するし、有言実行だ。俺たちが常に最初に物事を成す。俺たちが歴史を作る。ケビン・“The Jet”ナイトは、『SUPER Jr.TAG LEAGUE』を卒業した初のヤングライオンであり、初のアフリカンアメリカンのヤングライオンであることは事実だ。だからJET SETTERSは力を合わせて、最初のベイビーをもらう」
KUSHIDA「ああ、ベルトをLA DOJOに持って帰ろう」
ナイト「ああ」
KUSHIDA「その理由は？」
ナイト「なぜなら」
KUSHIDA「オレタチハ」
ナイト「ヨ・ワ・イ！」
KUSHIDA「（※ここから日本語で）違う！」
ナイト「（※頭を抱えながら）アァー！」
KUSHIDA「ツヨイだよ。これ間違えちゃマズいよ。OK、OK」
ナイト「ツヨイ、ツヨイ……」
KUSHIDA「（※英語で）昨日の夜、納豆を買ったんだ（※と言いながら袋から納豆のパックを取り出してケビンに渡す」
ナイト「オオー、ナットー」
KUSHIDA「（※日本語で）お箸も。今夜試してみて」
ナイト「ハイ、今晩」
KUSHIDA「（※英語で）食べてみて（※と言って、先に控室へ）」
ナイト「イエス、ハイ。日本の言葉や食べ物を通して、どんどん日本の文化を学んでいる。JET SETTERSは広島で勝つぞ。楽しみにしていてくれ。俺は家に帰って美味しいナットーを食べるよ」