オープニングマッチは矢野通が先シリーズでデビューを果たしばかりのボルチン・オレッグとタッグを結成。大岩陵平&オスカー・ロイベのヤングライオンコンビの挑戦を受ける。
ゴング前からオレッグとロイベが胸を突き飛ばし合いながら火花を散らす。それを見た矢野はオレッグに「任せた!」と言ってさっさと引っ込んでしまった。試合はオレッグとロイベでスタート。両者バックの奪い合いなどを展開し、一歩も譲らない。
続いて矢野と大岩のマッチアップ。大岩は矢野のペースに惑わされることなくショルダータックルで先制だ。しかし、矢野もすぐさま髪の毛を掴んで引き倒すと、早くもコーナーパット外し。大岩を剥き出しになったコーナーの金具に叩きつけてしまう。
さらにストンピングで大岩をいたぶる矢野。大岩もエルボーで反撃するが、サミングで遮断されてしまう。そして、タッチを受けたオレッグがストンピングとボディスラムで追撃。さらに重たそうなエルボーで大岩を攻め立てる。
しかし、大岩もエルボーで反撃するとブレーンバスターの体勢に。これが投げられないと低空のドロップキックでヒザを打ち抜きダウンさせた。そしてロイベが再び登場。エルボーでオレッグをコーナーに追い詰め、対角線のコーナーにスロー。エルボーを打ち込むとボディスラムを仕掛ける。
だが、これを阻止したオレッグはエルボーで反撃。ロイベもエルボーで対抗するとショルダータックルでふっ飛ばしてみせる。そしてついにボディスラムを決めたロイベ。続けて両足を掴んで逆エビ固めだ。
だが、オレッグは足で突き放してこれを阻止。突っ込んできたロイベをフロントスープレックスで投げ飛ばす。ここで両者、矢野と大岩にタッチだ。大岩はドロップキックからエルボーの連打。さらにショルダータックルをぶちかます。
続いてサイドスープレックスを仕掛けた大岩。矢野が踏ん張るとチョップでなぎ倒し、ロイベを呼び込んでダブルのヒップトスだ。そして矢野を逆エビ固めに捕獲した大岩。しかし、矢野もこれを極めさせない。
大岩の髪の毛を引っ張り嫌がらせをすると、背後に回って後頭部に張り手を一撃。そしてコーナーの金具に叩きつけてから、最後はスクールボーイで丸め込んで3カウントを奪った。
オレッグ「今日の試合終わりました。矢野さんのおかげで、今回の試合も勝ったんで、また次の試合に向けて頑張りたいと思います」
――今日の試合ではパートナー、そして相手に5.3福岡で闘う選手がいましたが、意識されてましたか?
オレッグ「いつも私のパートナー、強い選手ばかりだから、なんかすごいうれしいです(※笑みがこぼれる)。大岩さんとオスカー、強いけど、どんな強い選手でも闘うとき、私はそれを気にしないです。自分の強いところ出して勝つように頑張りたいと、いつもその気持ちを持って闘う、それだけです」
――アマチュアでの試合は勝ち抜くために1日何試合もしないといけません。プロレスの場合は1日1試合。そのあたりの気持ちの違うはありますか?
オレッグ「1日1試合だけど、プロの方が1年で試合(大会)いっぱいあるじゃないですか。アマチュアだと、1年で10(大会)以上はなかなかないです。多くても10試合(大会)ぐらいで。(そのうち)大事な試合は何個かあるけど。その試合に向けてちゃんと準備していくんだけど、プロレスだと1日で1試合しかないけど、ちゃんとその試合で気持ち出していかないと。そして次の日もまた試合あると、気持ち切り替えて、また勝ちにいかないと」
――このアリーナ(サオリーナ)は、レスリング世界チャンピオン、16連覇の偉業を成し遂げた吉田沙保里さんの記念体育館のような会場です。そこで試合したことに関しては?
オレッグ「来る前にも、吉田さんの会場だと聞いて、うれしかったっていうそんな気分はあったです。アマチュアのときはこの体育館に来たことなかったけど、でもプロレスのときに来れて、吉田さんの体育館で試合して、すごいうれしかったです」
――ではボルチン選手も、母国(カザフスタン)に“ボルチン・アリーナ”が建てられるように、これからプロレスで活躍しないといけませんね。
オレッグ「はい、頑張ります(※笑顔)」
※矢野はノーコメント
大岩「ヤングライオン3人のいる中で、今日の第1試合、俺が1番目立って、最後には勝たなきゃいけなかった。オスカーもデカイし、オレッグもデカイけど、俺はこのちっちゃい体で、俺なりの闘い方であいつらから勝ってみせます」
ロイベ「初めてボルチンと闘った。“ボルチネーター”って感じだった。ボディスラムで落として押さえ込んだけれど、逆エビ固めが極まっていたら勝てそうだった。あいつはきっとタップアウトしていたはずだ。だが、そうはいかなかった。次はもっと厳しく攻める。いつもいつも、ヤノサンがズルばかりする! だったら、ズルしかやらないHOUSE OF TORTUREに行けばいいのに。あんなやり方は、新日本プロレスらしくない。バカげてる」