第1試合はIWGPジュニアタッグ選手権試合として、『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2023』優勝チームのCatch 2/2(フランシスコ・アキラ&TJP)が、第73代チャンピオンチームの“BC WAR DOGS”クラーク・コナーズ&ドリラ・モロニー組に挑戦。
そもそも、Catch 2/2にとってBC WAR DOGSは、昨年の7.4後楽園で自分たちからIWGPジュニアタッグを奪い取った怨敵。さらにCatch 2/2が『SJTL』優勝した直後には、BC WAR DOGSが襲撃。
そして両チームは12.22後楽園にて「トルネード棺桶ノーDQタッグマッチ」で対戦し、BC WAR DOGSがTJPを棺桶に葬り勝利を強奪した。
遺恨が深まる中、昨日の調印式でBC WAR DOGSは新たなIWGPジュニアタッグのベルトを持参し、荒々しく勝利をアピール。一方のCatch 2/2はTJPが欠席。Catch 2/2としてはリベンジと共にベルトを奪還したいところだが、果たして……?
まずアキラが入場ステージに設置された棺桶を開けると、その中から笠で顔を隠したTJPが姿を現す。アキラはボディペンティングを施している。コナーズ&モロニーはIWGPジュニアタッグのベルトを巻き、白を基調としたコスチュームで入場。
笠を取ったTJPはおどろおどろしいマスク姿を見せると、ゴングを待たずにWAR DOGSをドロップキックで吹っ飛ばす。そしてCatch 2/2は同時にトペ・スイシーダを炸裂。
続いてCatch 2/2はモロニーにいきなりザ・リーニングタワーを食らわす。そしてコナーズにはアリウープをお見舞い。
さらにCatch 2/2はコナーズに2/2を狙うが、これはコナーズが回避。するとTJPはローリングソバット。さらにコナーズのハンマースルーをロープに絡みつき巧みに切り抜けるが、モロニーが場外から足を引っ張って妨害。
続いてWAR DOGSがTJPに断崖式のFull Clipを炸裂。そしてコナーズはTJPを鉄柵に叩きつけると、首輪をつけて絞首刑。モロニーもアキラを場外で蹂躙する。
モロニーはアキラを鉄柱に打ちつけてからリングに投げ入れる。そしてキックを連発してからバックエルボー。モロニーは鼻から出血が見られる。
続いてコナーズがアキラのボディにキック。さらに高速ブレーンバスターで叩きつけ、エルボードロップを投下。だがカバーはアキラがカウント2ではね返す。
アキラはコナーズに必死にエルボーと逆水平チョップ。しかし、コナーズは抱え上げて自軍コーナーに叩きつける。続いてWAR DOGSはアキラにダブル攻撃を狙う。
回避したアキラはコナーズにカサドーラからフットスタンプ。さらにコナーズを踏み台に、モロニーにカナディアンデストロイヤーを炸裂。
スイッチしたTJPは、コナーズにフライングボディアタック。さらにコナーズを変形のバックドロップで叩きつける。
続いてTJPはモロニーに顔面ウォッシュをお見舞い。そしてコーナーにモロニーを逆さ吊りにすると、アキラがスライディングキック。さらにTJPがフットスタンプを食らわせてカバーするも、モロニーはカウント2でキックアウト。
するとCatch 2/2はモロニーに2/2を狙う。だが、コーナーズがアキラにパワースラム。モロニーがTJPにスパインバスターで反撃。
続いてコナーズはTJPにNo Chaser。そしてモロニーがドリラ・キラーを炸裂。
カバーを返したTJPに対し、WAR DOGSはスピアー&ザ・ゴアをお見舞い。だが、モロニーのカバーをTJPはカウント2でキックアウト。
ならばとWAR DOGSはTJPにFull Clipを狙う、しかし、アキラがカット。そしてTJPがモロニーに吸血鬼のように噛みつく。
アキラはコナーズに雪崩式スパニッシュ・フライを敢行。さらに場外に落ちたコナーズをラ・ケブラーダで分断。
ここでTJPがモロニーに口から血のようなものを噴射する。さらにクロスアームからのDDTで突き刺すと、Catch 2/2がモロニーに2/2を炸裂。モロニーはTJPのカバーを返すことができず、Catch 2/2が王座奪還に成功した。
アキラ「聞いてくれ。2023年はまさにここ、トーキョードームで始まった。良い新年の滑り出しだった。しかし、2023年はオレにとって人生で最悪の年だった。特に2023年の終盤。世界のすべてが、オレの上に崩れ落ちてくるようだった。ケガのことや家族のことがあり、愛する人を失う経験もした。すべてがオレの肩の上に崩れ落ちてきた。そして、オレはどうすればいいかわからなかった。投げ出したくなった。たくさん泣いた。どう弁解すればいいかわからなかった。厳しい、厳しい年だった。それが2023年の終わりだ」
アキラ「だが今日、今日、トーキョードーム、『WRESTLE KINGDOM 18』で、ようやくまた生きた心地がしている。あらゆる問題は外にあるものだったんだ。オレはずっと過去に囚われすぎていた。そして未来に囚われすぎていた。だが今日、オレが勝てた、オレたちが勝てたのは、オレが今にのみ集中していたからだ。この瞬間にオレがやるべきことにな。
(王座奪取は)不可能な仕事だった。WAR DOGSはオレがこれまでリング上で闘った中で最も強いヤツらだ。だが今日、そう今日だ、リング上でオレが、オレたちが見せた情熱も、オマエたちが見たことのなかったものだろう。オレはすべてを懸けた。自分が生きていると感じるために」
アキラ「そして再びCATCH2/2が王者となるために。2024年は2023年のようにしたくないと思っている。強く進みたい。日本で一番大きな会場であるトーキョードームで2回勝っただけでなく、今回はオレのキャリア史上最強の対戦相手に勝った。居場所のなかった、小さなイタリア出身のガキであったオレが最大のステージに立ち、そこで勝利を挙げるという最高のキャリアを築くことができた。(※イタリア語でコメント)明日は『NEW YEAR DASH!! 』、新たなチャプターの始まりだ! 生き返ったCATCH2/2の時代、また新たな一歩を踏み出したい」
TJP「(※しばらくの沈黙ののち)CATCH2/2ハ、イキテイル。ジ・アスワンハ、アンデッド」
TJP「WAR DOGS、オイシイネ(※と言って、手で料理を食べた後のように自身の左手の指を1本ずつ舐める)。トゥ・スイートデスネ」
アキラ「(※TJPと2人、ベルトを高く掲げ)CROWNS UP(栄光はいと崇きところに)。(※引き揚げる際に)なんで勝ったからってビールなんだよ。ワインだろ……(※とボヤきながら控室へ向かう)」
※先に引き揚げてきたコナーズが並んでいたイスを倒し、遅れて引き揚げてきたモロニーは遠くから「アァーッ!」と叫びながらイスを投げつける。
コナーズ「(※イスに座って)ビールがないぞ」
モロニー「(※大声で)ビールはどこだ!」
コナーズ「オーケー、オーケー(※と気を取り直して)。そうだな、俺たちはあいつを殺した。それは間違いない。そしてあれが何かわからんが、ヤバイもんだ。死者の世界からよみがえり、俺たちを倒すため来やがった。ああでもしなけりゃ、俺たちの手からベルトは奪えない。死人がよみがえったんだ。」
「だが、今回のようなことは2度と起こらない。俺たちは2度と負けない。俺は怒ってる。こいつ(モロニー)は血を流しているんだ。この顔を見ろ。オイ、言ってやれ(※と言ってマイクを渡す)」
モロニー「これが俺たちだ。あの怪物め。それが代償か、そうでもしないといけなかったか。見ろ(※唇を切って流れる自分の血を左手首に巻いている白いテーピングでぬぐって見せつけ)、これは俺の血だ。ここでお前(コナーズ)と6カ月過ごした。ずっと王者だったんだ。何を言えばいい? 本当に奇妙な体験をした。お前たちが目にした俺の片割れ、クラークはいつも純度の高い100Proofだ。だが今日の俺は、8Proofぐらいだったかもしれない。すまない。」
「だが正直、今日は俺たちらしくなかった。お前たちは王座を奪うために、調子の悪い日を狙い、怪物になる必要があった。だが俺たちが調子を取り戻し、再びリングで相まみえる時を想像してみろよ。それまでその白い素敵なベルトと恵まれた生活を楽しめ。スターみたいな気分を楽しめ。でもそれは長くは続かない。アキラ、イタリアにベルトを持って帰って仲間に見せることもできないぞ。それから、もっと大きな棺桶を用意してやる。いつだって、お前を埋めるもっと深い穴を掘ってやれるんだからな。深く抜け出すことができない。唇を縫ってくれ。氷も必要だ。そして女を俺の部屋に手配してくれ(※と言って去ろうとする)」
コナーズ「いつもならここでTHAT’S MY DOGS FOR REALと俺が言うところだが……俺は、ダン……お前は男だよ、ドリラ。お前は本物の男だし、お前こそ俺にとっての“本物のDOG”だ。俺たちでこの団体を支配するぞ。これは始まりにすぎない。見とけ。来年、再来年、俺たちがこの団体にいる限り、俺たちがここを支配する。俺たちと、残りのWAR DOGSたちでな。相手が怪物だろうが関係ない。十字架や銀の弾やにんにくが効かなくても関係ない。お前たちは俺たちを殺すことはできない!俺たちは強くなって戻ってくる。それが(※モロニーの胸を叩いて)、MY DOGS FOR REAL」