第7試合はIWGPジュニアヘビー級選手権試合、第93代チャンピオンの高橋ヒロムが、チャレンジャーのエル・デスペラードと激突。
ヒロムは昨年の11.4大阪で、次期挑戦者として宿命のライバルであるデスペラードを指名。これに呼応したデスペラードは、そのあと目の手術を経て、昨年の12.21後楽園で復帰。昨日の調印式でヒロムに目の調子を問われると、「なぜか二重になるというオマケ付きで100パーセントだ」と万全の状態をアピールした。新日本ジュニアが誇る黄金カードが、今回もドームの大舞台を熱く焦がすのは間違いない。
デスペラードは赤色を取り入れたコスチュームに、STRONG STYLEのTシャツを着込んで入場。ヒロムはIWGPジュニアヘビーのベルトを携え入場。
ヒロムがリングサイドまで来ると、デスペラードがトペ・コンヒーロで奇襲攻撃。そしてデスペラードはヒロムをリングに投げ入れ、バックドロップをお見舞い。
だが、カバーはヒロムがカウント1ではね返す。するとデスペラードはヒロムの後頭部にエルボーを連発で落とす。さらにチョップを見舞ってから串刺しラリアットを食らわす。
さらにデスペラードはヒロムを担いで前方に落とすと、コーナー最上段からダイブ。ヒロムはかわすと、串刺しヒロムちゃんボンバーから低空ドロップキックを炸裂。
そしてヒロムは場外に落ちたデスペラードに、エプロンからショットガンドロップキックを食らわす。デスペラードが鉄柵の外に吹っ飛ぶと、ヒロムは捕えて鉄柵に投げつける。
さらにヒロムはデスペラードをリングに戻し、ファルコンアローをお見舞い。だがカバーはカウント1。するとヒロムはターンバックル・デスバレーボムを食らわせ、TIME BOMBを狙う。
回避したデスペラードは、技の読み合いからスパインバスターを炸裂。カバーをヒロムがカウント2ではね返すと、すかさずデスペラードはマフラーホールドで捕獲。ヒロムは必死にロープエスケープ。
するとデスペラードはヒロムの膝を蹴りつけ、さらに膝にボディプレス。ヒロムは逆水平チョップで反撃。だが、デスペラードは膝を蹴りつけてからギターラ・デ・アンヘルを狙う。
ヒロムは切り抜けるも、デスペラードはニークラッシャーからギターラ・デ・アンヘルを炸裂。カバーはカウント2。ならばとデスペラードはピンチェ・ロコを狙う。しかし、ヒロムはショルダースルーで回避。
さらにヒロムは技の読み合いを経て、カサドーラから変形フェイスバスターで叩きつける。そしてヒロムはTIME BOMBの体勢に入るが、デスペラードは脱出。
するとヒロムはトラースキックを突き刺す。さらにデスペラードの突進をかわし、ジャーマンを炸裂すると、TIME BOMBへ。
これをデスペラードは丸め込みで切り返し、マフラーホールドで捕えてヌメロ・ドスへ。だが、ヒロムは起き上がって回避し、カナディアンデストロイヤーで突き刺す。
さらにヒロムはヒロムちゃんボンバーでデスペラードをなぎ倒すと、続いてTIME BOMBを炸裂。しかし、カバーはカウント2。
ならばとヒロムはTIME BOMB IIの体勢に入るが、デスペラードは足をバタつかせて回避し、コーナー最上段へ。だが、ヒロムはトラースキックで動きを止める。
そしてヒロムは雪崩式カサドーラを狙うも、デスペラードがコーナー上で捕獲。そしてヒロムを旋回させながら雪崩式バックドロップで叩きつける。
ここで両者は「負けるか!」「絶対に負けねえ!」と叫ぶ。そしてヒロムがトラースキックを繰り出すも、かわしたデスペラードはエルボーを連発。
続いてデスペラードはロコ・モノを繰り出すが、かわしたヒロムはトラースキックを連発。さらにヒロムちゃんボンバーで叩きつけ、TIME BOMB IIを狙う。
回避したデスペラードは変形のオリンピックスラム。さらにピンチェ・ロコで叩きつけカバーするが、ヒロムは必死にカウント2でキックアウト。
するとデスペラードは雄叫びを上げ、リバースタイガードライバーの体勢に。回避したヒロムは名もなきヒロムロールを決める。
だが回避したデスペラードはロコ・モノを叩き込んでからリバースタイガードライバー。そしてピンチェ・ロコで叩きつけ、3カウントを奪取。デスペラードがジュニアの黄金カードを制し、王座奪取に成功した。
デスペラード「クソッ…ヒロム、首の皮一枚、俺の方が強かったな。やっぱり、やっぱりどこで何してきたとか関係なく、同日入門でこれだけのことやってる世代っていうのは、自分で言うのもあれですが、誇らしいんじゃないでしょうか? と、エモいエモいを売りにする人だったらそれだけで終わるんでしょう。ヒロム、残念だったな! 俺の方が強かったよ。
なあ? STRONG STYLE、鈴木さんはこっちに上がってねえけどな、別に成田が抜けたって痛くも痒くもねえよ、バカ野郎。まあ痒くはあるけどな、6人でできなくなっちまったから。まあそっちの方はまたやろうと思いますが、石森選手を引っ張り出そう。(※ここでコメントスペースの外からヒロムの『アァーッ!』と叫ぶ声が聞こえてきたので)オゥ、なんか遠くで聞こえんな、ハハ。残念だった。まだ俺が喋ってんだよ。
まず石森さんを引っ張り出して、それで防衛。あとはいっぱいいるだろう。YOHもSHOも、今日試合してねえけど信じらんねえよ、田口さんだってよ、チャレンジャー。闘い抜いてくれれば十分できるでしょう。別に尻出してるのが、俺はおふざけだとは思わねえよ。あれはキャラクターだ。それで勝ちゃいいじゃねえか。それでチャンピオンの資格がだとか、おふざけがなんたかんたら言うんだったら、うるせえよ。対戦してみろ。あれ相手に自分貫いて勝つのは難しいんだぞ。」
「というわけでだ、まずは石森さん、その後は挑戦者決定トーナメント。どうせ、えーとなんだっけ? 『NEW JAPAN CUP』とかそういうあたりでは、ジュニアは仕事ねえじゃん。仕事って言っちゃった。ダセーな。試合。いいじゃん? 挑戦者決定トーナメント。たまにはチャンピオンの言うことを聞いてくれよ。リーグかもしれないけど。どうせ誰も来ねえんだろ? ホラな? こういうふうに来ねえから…」
ワト「(※突然缶ビール片手に姿を現し)デスペさん、IWGP奪取おめでとうございます」
デスぺラード「ありがとうな。珍しいね。自分で考えて行動できるようになったじゃないか」
ワト「リーグ戦、やる必要ないです。次、自分を挑戦者にしてください」
デスペラード「まあ確かにお前とは半年ほどのどうしようもないタッグを組まされましたが、それでもその中でもお前の成長は確かに感じたよ。コメントもできるようになったし、こうやって一人でも表に出てくるようになったじゃないか。挑戦者になったら、そういうところはやっぱ仲いいからとか悪いからとか、そういうことじゃねえから。でもよ、それ(※乾杯用の缶ビール)を持ってきているっていうことは乾杯しに来てくれたんだろう?」
ワト「ハイ、乾杯しましょう。おめでとうございます」
金丸「(※突然缶ビール片手に、SHOと共に現れて)オイ、デスペ! 俺らも祝ってやるよ! オイ、せっかくベルト獲ったんだからよ、なあどうだ? 乾杯しようぜ、オイ!」
SHO「乾杯だよ、乾杯!」
金丸「俺とSHOでよ、やろうぜ」
デスペラード「オイオイオイ」
金丸「オイ、やろうぜ、乾杯」
デスペラード「いやいやいや」
金丸「タッグも長く組んでたからよ、乾杯しようぜ、オイ」
SHO「乾杯や、乾杯や、オラ! チャンピオン!」
金丸「(※ワトに対して)テメー、顔じゃねえんだよ。下がってろ、この野郎! オイ、やろうぜ、デスペ」
デスペラード「(※近づいてくる金丸たちに対して)まあまあまあ」
金丸「オイ、乾杯しようぜ」
デスペラード「確かに挑戦者っていう意味じゃそうなんだけど、それだけの能力を持っているのはわかってんだけど、わかるんですよ(※と言って、立ち上がる)」
金丸「挑戦? 今はそんなの興味ねえよ。乾杯しよぜ?」
SHO「乾杯や、乾杯、乾杯!」
デスペラード「これを連れてきてて? これを連れてきてて……」
金丸「(※デスペラードの言葉を無視して缶ビールで殴り、さらにワトにも暴行を加えてから)上げろ、上げろ、上げろ!」
SHO「やっちまえ、やっちまえ、やっちまえ!」
金丸「(※SHOが隠し持っていたウィスキーの瓶で殴りつけ)テメー、デスペラード! チャンピオンになってもな、テメーなんかになんの権利もねえんだよ! わかったか、オイ! 次、テメーのベルトに俺が挑戦してやるよ。覚えとけ、この野郎!」
SHO「(※ワトを暴行しながら)オメーもついでに待っとけ、オラ! このクソガキ!」
金丸「ハッハッハッ! ハハハーッ!(※と高笑いしながら引き上げる)」
デスペラード「(※倒れたまま)クソ……」
ワト「デスペさん、大丈夫ですか?」
デスペラード「お前もやられただろ? 大丈夫か? アァ…痛え…グァ…痛え…(※と呻きながらワトの肩を借りて引き上げる)」
ヒロム「アァ…俺がコメントを残さないわけない。それにしても東京ドームのコメントスペースはいつ来ても遠いな、オイ。地声で構いませんよ。悔しい、悔しい、悔しい、悔しい、悔しすぎる! それ以外、本当に言葉が出てこない。防衛回数、最多防衛11、もちろん目指してた。それも悔しい。今まで俺が去年負けた相手、タイトルマッチでやった。」
「誰に負けた、俺は? ティタンにも負けた。それからリオにも負けた。マイク・ベイリーにも負けた。あと誰がいる? 誰と約束した? もちろん、もちろんヒート選手とも約束した。いろんな人間と約束した。フジタ“Jr”ハヤト選手も今日解説席にいたから。それからDOUKIだったり、藤田だったり、やりたい人はたくさんいた。やらないといけない、防衛戦をしないといけない相手はたくさんいた。その人たちを裏切った。それはもちろん悔しいけど、一番悔しいのはデスペラード、お前に負けたことだ。」
「誰とやるでも、好きなこと今ぐらい実現させてみろ。そして、俺をもっと悔しがらせてみろ。俺は悔しければ悔しいだけ強くなる。お前は強い。デスペラード、俺よりかお前の方が強い。すぐリベンジしたところでお前に勝てない。だから俺はもっと強くなって、もっと悔しくなって、強くなって、またお前に挑戦する。その時までお前が持っているかどうかはわからないけどな。チクショー、悔しい……。結果が全てだ」