トリプルメインイベントⅡ（第6試合）では「タイチ20周年記念スペシャルタッグマッチ」として、タイチが全日本プロレスのヨシタツと組み、後藤洋央紀&田口隆祐組と対戦。タイチは2002年に全日本プロレスでデビューし、今年で20周年。ほかの3選手も2002年に新日本に入門している、いわばプロレス界の同期。いずれの顔合わせも興味深いが、とくに5.6後楽園『タカタイチマニア2･5』の一騎打ちを経て、タッグを結成するタイチ&ヨシタツのチームワークに注目が集まる。

　まずはヨシタツが新日本時代の黒いショートタイツ姿で入場。続いて田口は現在のコスチュームで姿を現し、ヨシタツは「約束が違う」とばかりに文句を言う。次は後藤も現在のコスチュームで、NEVER6人タッグのベルトを腰にリングイン。最後にタイチが専属ディーヴァのあべみほを伴い、当然のように現在のコスチュームで花道を進む。ヨシタツは「みんな、ヤングライオンスタイルでやるっていったろ！」と不満をあらわにする。タイチはヨシタツのあだ名である「坊さん」コールを煽る。そして、「タイチは帰れ！」と「レッツゴー、タイチ」が場内を交錯。続いて「後藤」、「田口」コールを経て、再びタイチは「坊さん」コールを扇動。

　ようやく試合開始のゴング、先発は田口とタイチ。タイチは相手コーナーの後藤に対し「さっさと寝ろ！」と罵声を浴びせ、「消灯」コールを煽る。
　続いてタイチは大胸筋をピクつかせる。すると、タイチは大胸筋ではなく、腹を膨らませたりへこませたりし、場内を盛り上げる。
　ならばとタイチは「モロ出し」コールを煽り、パンタロンを脱ごうとするが、逆に田口がタイツを下げて赤パン姿に。すかさずタイチは「なんでおめーが脱ぐんだ！」とフロントキック。
　続くキックをかわした田口は、赤パン姿で走るが、タイツを下げたままのため足がもつれて転倒。すかさずタイチが逆エビ固めを決めるが、田口はロープエスケープ。
　スイッチしたヨシタツは田口の臀部にキックを連発。さらに田口をコーナー上に固定し、臀部にエルボーを連続で浴びせる。そしてアトミックドロップを決めてカバーするも、田口はカウント2でキックアウト。
　次はタイチが田口にフライングメイヤーを決め、ヨシタツと共にサンドイッチキック。続いてタイチがチョーク攻撃を見舞う。
　さらにタイチとヨシタツはダブル攻撃を狙うも、田口は切り抜けてヨシタツにエルボー。スイッチした後藤はヨシタツにショルダータックル。さらにヒップトスを決め、ブレーンバスターで叩きつけてカバー。だが、カウントは2。
　すると後藤は逆片エビ固めで捕らえ、そこから両足を固めて変形のキャメルクラッチ。ヨシタツはなんとかロープに手をかけてエスケープ。
　続いて後藤と田口がヨシタツにダブルのショルダータックル。そして田口がカバーするも、ヨシタツはカウント2でキックアウト。すると田口はヒップバットを連発。ヨシタツはエルボーを返すが、田口は不意をつく膝蹴り。
　そして田口は変形のコブラクラッチを決めるが、ヨシタツはロープエスケープ。すると田口がヨシタツを捕らえ、後藤がコーナー最上段からハンマーパンチ。続いて田口と後藤はヨシタツに太鼓の乱れ打ち。
　劣勢のヨシタツだったが、田口にソバットから延髄斬り。スイッチしたタイチは田口、さらに後藤に喉輪。
　続いてタイチは後藤にスピンキックをお見舞い。そしてタイチは「来い！」と胸を差し出して田口を挑発。田口が挑みかかるも、タイチは左の上手投げ。
　しかし、田口も延髄斬りで反撃。さらにカウンターのヒップアタックを炸裂。スイッチした後藤はタイチに村正、ブルドッキングヘッドロックとたたみかける。
　後藤はタイチを肩に担ぎ上げるも、タイチは回避してバックドロップの体勢に。後藤も切り抜けてエルボー。するとタイチはローキックで応戦。両者は激しい打撃の応酬を繰り広げ、タイチがソバット、ジャンピングキックで鎮圧する。
　ここでタイチはパンタロンを脱ぎ去り、天翔十字鳳を発射。だが、後藤は受け止めて回避。そして追走式ラリアットを決めるが、タイチは意地のアックスボンバー。
　続いてラリアットの相打ちから、タイチがここ一番で繰り出すカウンターのドロップキックをヒット。スイッチしたヨシタツは、後藤にフロントキック。さらに重いキックを連発し、後藤の串刺し攻撃をかわすと、
トルネードDDTをお見舞い。
　ここでヨシタツは突進するが、後藤はショルダースルー。だが、ヨシタツは背後に着地して胴締めスリーパー。後藤はなんとかロープエスケープ。
　するとヨシタツとタイチは後藤にトレイン攻撃。だが、後藤は切り抜け、ヨシタツのトラースキックをタイチに誤爆させる。
　すかさず田口がヨシタツにヒップアタックをヒット。そしてオヤァイポーズからケツイェを食らわせ、タイチにも串刺しのヒップアタック。だが、タイチはかわしてジャンピングキック。
　タイチは後藤にも突進するが、後藤はカウンターで担ぎ上げて牛殺しを炸裂。するとヨシタツが襲いかかり、後藤の追走式ラリアットを切り抜けるとバックドロップを食らわす。ここで4人はリング上でダウン。
　立ち上がったヨシタツはコーナー最上段へ。そして後藤に向けてダイブ。後藤はかわし、ヨシタツに突進するも、ヨシタツはヨシタツファンタジーを決める。タイチも田口を聖帝十字陵で捕らえてアシスト。だが、田口が脱出し、ヨシタツをカット。
　するとタイチが田口を場外に排除し、「決めろ！」とヨシタツに勝負を託す。ヨシタツは後藤にラリアットを狙うが、これは後藤がかわし、タイチに誤爆してしまう。
　怒ったタイチはヨシタツに詰め寄る。すると田口がタイチを場外に排除。そして田口がヨシタツを突き飛ばし、後藤が牛殺しをお見舞い。すかさず田口はどどんを炸裂。そして田口は「消灯！」と叫ぶ。
　後藤と田口はヨシタツに消灯を狙う。ここでタイチがリングに戻るも、カットに入らず、なんと後藤と田口に加勢して、3人がかりで消灯を炸裂。そして後藤がカバーし、ヨシタツから3カウントを奪取した。

　
※先に後藤＆田口がインタビュースペースに。
後藤「戦いながら、あの時、2002年に入門して、みんなで競い合って命すり減らして頑張ってた時期を、戦いながら思い出しましたね。まぁでも、今日俺が本当に見せたかったのは、2002年当時の俺たちじゃなくて、今現在の俺たち。それを見せたかったんで。（※田口の方を見やって）俺たちまだまだやっていける。（※田口、無言でうなずく）まだまだトップ戦線に食らいついていけるってのを、やっぱりリングで一番、表現したかったっすね」
　

　
──ヨシタツ選手は久しぶりだったと思いますが。
後藤「何年ぶりだろう。まぁでも当時とあんまり変わってないというか。もちろん技だったりオーラっていうのは、やっぱり彼も修羅場を幾度となく経験してきて、そういったものは感じましたけど、やっぱり中身はね、あの時のままですよ。リング上で感じたのは、『懐かしい』、もうそれしかなかったっすね」
※ヨシタツが現れる。
　

　
ヨシタツ「（※後藤＆田口と並んで）ありがとう！ 正直ね、この何年かで、差が開いたと思ったよ。また新たな目標ができたよ。オマエら同期、全員ぶっ倒すまで俺はプロレスやめねぇから」
　

　

※タイチが現れるが、少し離れたところから話しかける。
タイチ「ぼーさん、全然できんじゃない。何でそんな位置（※後藤＆田口の方）にいるんだよ」
ヨシタツ「えぇ!?」
タイチ「できんじゃねぇかよ。それで終わりなのか？ 全日本のあんなポジションで、満足してんのか？ そうじゃねぇだろ、ぼーさん。俺ら20年だけど、まだまだオヤジたち、がんばれよ。まだまだ動けんだろ？」
ヨシタツ「もちろん」
タイチ「うるせぇんだよ、バカ！」
後藤「今日で終わりじゃねぇから。この先、10年後か、5年後か、1年後か分からないけど、その時にまた、確かめ合ったらいいんじゃない？」
タイチ「ぼーさん、次は50周年で会おう！ 元気でな！（※と、先に立ち去る）」
ヨシタツ「何年やらすんだよ！ 30（周年）じゃねぇのかよ、50かよ！」
※後藤とヨシタツは控室へ。
　

　
田口「（※しばらく他の選手が立ち去った方を見て、蝶野正洋のマネで）オラ！ ガタガタ言ってるから何も言えねぇだろうが！ おう、いいかよく聞け！ ガタガタ言ってんじゃねぇぞ！ 20年!? ……ガタガタアイツらが言ってっから、何言うか忘れただろうが！ ガッデム！」