WRESTLE KINGDOM 10 in 東京ドーム
- 日時
- 2016年1月4日(月) 15:30開場 17:00開始
- 会場
- 東京・東京ドーム
- 観衆
- 25,204人
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第8試合 60分1本勝負
IWGPインターコンチネンタル選手権試合- <第12代王者>
- <挑戦者>
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中邑 真輔
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AJスタイルズ
※中邑が2度目の防衛に成功レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
開始のゴング、ゆっくりと間合いをはかる両雄。ようやく手を合わせると、AJはフロントヘッドロックの体勢に入るが、中邑はファイヤーマンズキャリーで投げをうち、グラウンドの展開へ。
すぐにスタンドに戻ると、ロックアップから中邑はリストを固め、AJがロープに逃げるとクリーンエスケープ。続いてAJがヘッドロックに固めると、そこから互いの技を切り返す攻防を展開し、場内からは拍手が巻き起こる。続いて中邑はAJをロープに押し込むと、脱力ポーズから手招き。そこからロープを使った展開では、AJが打点の高いドロップキック。だが、中邑もキックからニードロップを決め、AJの手を合体させるポーズをマネる。
続いて中邑は串刺し攻撃を狙うが、AJはコーナーに登って交わす。しかし、中邑はその足を引っ張って、AJをリングに落とす。すると、AJも中邑の後頭部にエルボーを見舞って反撃。さらにAJは逆水平チョップからボディスラム、そして滞空時間の長いニードロップ。追撃の手をゆるめないAJはインディアンデスロック。ロープに逃げた中邑はAJにエルボーを見舞うが、AJも同じ技で中邑を黙らせ、さらに串刺しジャンピングラリアット。
ここからエルボー合戦へ。一瞬のスキをついて中邑は、AJの首に手をかけて強引にバックブリーカー。AJは場外にエスケープするも、中邑はそれを追い掛けて、AJを鉄柵に押し込むかたちで叩きつける。そしてリングに戻ると、中邑は延髄斬り。さらに顔面踏みつけバイブレーションから、カメ状態のAJの側頭部にヒザ。続いてブレーンバスターで前方に叩きつけるとボマイェを狙うが、これはAJが交わす。だが、中邑はAJをトップコーナーに仰向けに寝かせると、腰目掛けてヒザを突き刺す。
今度はAJをコーナーにうつ伏せに寝かせた中邑は、ヒザ攻撃を仕掛けるが、AJはこれを交わしてエプロンからスワンダイブ式のエルボー。そして中邑をコーナー目掛けて低空ブレーンバスター。さらにカーフキラーを仕掛けるが、これは中邑がロープエスケープ。ここで中邑はスピンキックで反撃。そしてバッククラッカーでAJの腰を痛めつけるとリバースパワースラム。さらにボマイェを狙うが、AJは交わしてカーフキラーへ。だが、中邑はうまく切り返して腕ひしぎ十字固め。
これを切り抜けたAJは、アルゼンチンバックブリーカーから中邑を旋回させながらマットに叩きつける荒技を披露。そしてスタイルズクラッシュの体勢に入るが、中邑はリバースしてボマイェを狙う。これはAJが交わすも、中邑はスキをついてジャンピングボマイェをヒット。
ここで両雄は力のこもったエルボー合戦へ。中邑のエルボーを交わしたAJは、バックドロップの体勢から前方へどどんのように中邑を叩きつける。続いて、打撃コンビネーションの応酬ではAJがオーバーヘッドキックを炸裂させるも、中邑もボマイェをヒット。そしてランドスライドを狙うが、AJは回転十字固めでフォールへ。そして、カウント2で立ちあがった中邑に対して掟破りのボマイェ。さらにファイヤーバードスプラッシュを敢行するが、これは中邑がカウント2ギリギリでキックアウト。
そして、AJのバックブローを食らうも、中邑は飛びつき腕ひしぎ十字固め。そこから中邑は三角絞めに移行するが、AJは力づくでスタイルズクラッシュへ。ここを勝機と見たAJはブラディサンデー。そしてカカト落としを挟んで、もう1度スタイルズクラッシュの体勢に入るが、これを自らとくと、雪崩式スタイルズクラッシュを狙う。だが、これをしのいだ中邑は逆に雪崩式のランドスライド。しかし、これはカウント2寸前でAJがキックアウト。
ここを勝機と見た中邑は、狙い澄ましたボマイェをAJの後頭部にヒット。そして、最後は正調のボマイェを炸裂させて、ついに勝利。中邑が王座防衛に成功した。
COMMENT
中邑「素直に感動してます。リングの上で会うAJは、想像を超える選手でした。まぁレスリングは日本が一番だと、世界中のレスラーが思ってると思うんですけど、今まで闘ってきた並み居る日本人のレスリングがうまいと言われる、強いと言われる選手とやってきましたけど、AJはそれに負けることなくというよりも、それをも勝る人間でした。まぁそんな相手と、この最高のタイミングで、これ以上ないタイミングで、2人がプライムなうちに、ドンピシャのタイミングで、この東京ドームでやれたということ、本当に感動しました。結果、今回、僕が勝ち、ベルトを守ることになりましたが、次やったらどっち(が勝つ)かわからないですけど、またやって、俺も手に入れたい、アイツの持ってる力を……そんな相手でしたね」
−−試合後、リング上で拳を合わせるような姿もありましたけど、あれは中邑選手の素直な気持ちですか?
中邑「はい。今回ばっかりは、何も飾らず、いろんなものを削ぎ落として闘ったつもりでした。まぁ敵対する相手に対してあるまじき行為だと思いますが、命懸けてこのリングで闘ってるレスラーに、やっぱりリスペクトはありますよ」
−−2015年もインターコンチネンタルのベルトをめぐってはさまざまな闘いがありましたけど、2016年、こんな刺激的なスタートになりました。すごい1年になるんじゃないですか?
中邑「そうですね。まぁいろんなものが弾け、飛び散るんじゃないですか?」
−−今これだけすごい試合を終えた直後で聞くのも恐縮なんですが、これで世界からの注目度がさらに高まっていくと思います。次に見据えるものは何かありますか?
中邑「世界、世界ですね。自分の思う、自分の目指すさらなる高みステージを、それを目指して生きていきたいと思ってます。ありがとうございます」
※AJはノーコメント