『SUPER Jr.』Bブロック公式戦最終日となるこの日。なんと8人全員が同率首位という前代未聞の事態の中、まず行われたのは第5試合・金丸義信vsエル・デスペラードの“鈴木軍ジュニア”対決。
同門対決ではあるものの、どちらも「3勝3敗=6点」同士、ともに優勝決定戦進出への可能性を残していることから、前日の大阪大会の試合終了後や両者のTwitter上では、たがいを牽制する不穏な空気も流れていた。はたしてどうなる?
まず先に入場したデスペラードは、TAKAみちのくをセコンドに付け、手には黒いパイプイスを持って堂々のリングイン。一方の金丸は、タイチをセコンドに付けて、“マイ酒瓶”を持って不敵な表情で登場。
まず、コーナーに控えるタイチとTAKAをリング上からレフェリーが下に下ろそうと指示して、やっとリング下に降りた二人。試合は、まず二人がガッチリとロックアップしてから金丸はクリーンブレイク。さらにデスペラードも……と思いきや、金丸がキックで口火を切る。
イッキにスピーディな攻防が展開する中、まずは低空ドロップキックでデスペラードの動きを止めた金丸。ここで、場外からタイチがデスペラードを捕獲。するとTAKAも金丸の動きを止めて介入していく。
このあとも場外トぺにいこうとするデスペラードの脚をタイチがすくうと、場外でタイチとTAKA、金丸とデスペラードが揉めあう異様な状況に。
ここでデスペラードの場外パイプイス攻撃をレフェリーがカット。そのスキに金丸が観客席にデスペラードを投げ込んで鉄柱に叩きつけ、ストンピング攻撃からの場外ボディスラム!
ここまで、ペースを握る金丸がリング上でもストンピング連射。サミングからコーナーでの踏みつけ攻撃でデスペラードを圧倒すれば、タイチもリング下からのチョーク攻撃で加勢する。
ここから、金丸はキャメルクラッチからフェイスロックでグイグイ締め上げていく。しかし、デスペラードもカウンターのキチンシンクから低空ドロップキックで反撃開始。
デスペラードはデスバレーボムを決めて勝負に出るも、金丸はなんとレフェリーのカウントを手で遮ってストップ。ここで、エプロンに立ったタイチが金丸の“マイ酒瓶”ウィスキーを口に含んで、デスペラードへの噴射を狙ったが、これは誤爆に終わってしまう。
逆にこのあとデスペラードのスピアーが炸裂! さらにデスペラードは場外の金丸にトップロープとセカンドロープのあいだを抜けて豪快なトペコンヒーロ炸裂!
イッキに形勢逆転を狙うデスペラードは、場外で金丸にパイプイス攻撃。さらにタイチにもイス攻撃を見舞ったが、なんとセコンドのTAKAにまでイス攻撃を行う狂乱ぶり。 3者が場外でダウンしている状況に、場内は騒然となる。
しかし、冷静な金丸は場外マットでのリバースDDTで反撃。なんと場外でタイチ、TAKA、金丸、デスペラードの4人がフラフラという混沌とした状況の中で、場外カウントが淡々と進んでいく。
ここでデスペラードがリングインを狙うものの、金丸はTAKAをデスペラードに押し付けて、ただ一人のリングインをはたす。そして、なんとこれが決め手となって、金丸がまさかのリングアウト勝利! 土壇場で「4勝3敗=8点」をマークした。
試合後には、あらためてタイチ、TAKA、金丸とデスペラードがリング上に揃い踏み。一度は握手を拒否して不穏な空気を放ったデスペラードだったが、最後は3人にうながされて、なんとか拳を交わし合い、絆を確かめ合った4人。
しかし、どうにも収まらないデスペラードはヤングライオンに蹴りを放って、不機嫌さを隠すことなくバックステージに引き返して行った。