第1試合は本隊(トーア・ヘナーレ&デビッド・フィンレー&上村優也)とBULLET CLUB(ジェイ・ホワイト&チェーズ・オーエンズ&石森太二)の6人タッグ。「NJC」1回戦のダブル前哨戦(フィンレーvsオーエンズ=3.10福知山、ヘナーレvsジェイ=3.10福知山)となる。
ジェイには外道が帯同。ゴング前にジェイと石森はマッスルポージング。そしてToo Sweetサインをかわす。
先発はジェイとヘナーレ。ジェイは手拍子を煽ってからロックアップ。ヘナーレがロープに押し込むと、ジェイは身体をロープの外に出す。イラ立つヘナーレに対し、ジェイは何度もロープ外に半身を出して挑発。
スキをついてジェイはヘナーレをコーナーに詰めると打撃の猛攻。そしてサイドロックで捕らえる。だが、ヘナーレはチョップでジェイ、石森をなぎ倒す。さらにオーエンズもエルボーで吹っ飛ばす。ジェイは鉄柵の外にエスケープ。
次はフィンレーが石森にブレーンバスター。そして、上村と共にダブルのエルボー。さらに上村が低空、そして高さのあるエルボードロップを連発。続くバックドロップは石森が着地し、上村の背中に引っかき攻撃。
スイッチしたジェイも上村の背中を引っかいていく。さらにバックエルボーを見舞うと、相手コーナーのヘナーレにエルボー。ジェイが上村を場外に投げると、外道が鉄柱に叩きつける。
石森は場外で上村に強烈な逆水平チョップ。そしてリングに投げ入れ、ジェイがカバー。上村が返すと、次はオーエンズがサードロープを用いてチョーク攻撃。さらにジェイと石森が上村を踏みつけてマッスルポージング。
オーエンズは上村の顔面にパンチ。続いて串刺しエルボーから、上村を引きよせてショートレンジラリアット。オーエンズは挑発するように上村の後頭部を叩く。
上村は必死にエルボーを返すが、オーエンズはキックで動きを止めてロープへ。すると上村はカウンターのドロップキックをヒット。
スイッチしたフィンレーはオーエンズにランニングエルボー。さらにジャンピングのヨーロピアンアッパーカット。ジェイがリングに入るも、ヘナーレがショルダータックル。そして場外に連れ出し、鉄柵に打ち付ける。
リング上、フィンレーは突進してきたオーエンズを旋回式のバックドロップ。さらに低空のエルボーアッパーからカバーするが、これはカウント2。
ならばとフィンレーはACID DROPを狙うが、オーエンズが切り抜け、ここからエルボーの応酬。そして打撃の攻防から、最後はオーエンズがラリアットでフィンレーをねじ伏せる。
次は上村と石森のマッチアップ。上村はジャンピングエルボーをヒット。そしてヘナーレと共にトレイン攻撃。続いて上村はバックドロップを見舞いカバーするが、ジェイがカット。すかさずヘナーレがジェイを場外に排除する。
上村は気合いを入れると閂スープレックスの体勢に。切り抜けた石森がロープに飛ぶと、上村は捕獲して意地の閂スープレックスを炸裂。しかし、カバーは石森がカウント2でキックアウト。
石森はスキをついて上村のノド元をセカンドロープに打ち付けると、オーエンズがエプロンからキック。すかさず石森がジャンピングニーからカバー。上村はなんとか返すが、最後は石森がブラディークロスを決めて3カウントを奪取した。
試合後、ジェイは上村に馬乗りになり、氷のうを当てて介抱する仕草で挑発。続いて石森が上村にまたがって話しかける。そして、オーエンズとフィンレー、ヘナーレとジェイは『NJC』1回戦に向けて挑発合戦。ヘナーレはエキサイトするがセコンドが制止する。最後にBULLETタッグは勝利のToo Sweetサインをかわしてからリングをあとに。
ジェイ「よう、アーロン! あっ、トーア・ヘナーレか。悪い悪い。ヘナーレになる前からお前のことを知ってるから、未だに癖でアーロンって呼んじゃうんだよな。この間のコメントを訂正させてもらいたい。ヘナーレの価値はこのインタビューバック以下だ。(バックシートを指しながら)このインタビューバックにはZIMA、ヨシノヤ(吉野家)、ONODA CLINICといった素晴らしいスポンサーのロゴがある。だけど、ヘナーレにはスポンサーの一つも付いていない。だからお前よりインタビューバックのほうが十分に価値がある。
ヘナーレ、お前は強いよ。俺はお前を認めてる。だけど、お前が俺に勝てないのは周知の事実だろ。お前は俺にとってはあくまでも遊び相手の一人だ。俺はこの『NEW Jay-PAN CUP』を制覇し、“REAL”優勝者になって、IWGP世界ヘビー級王座を手にし、スガバヤシに直々にベルトの分裂を提案する。そして俺の名前は永遠にインターコンチとIWGPヘビーのベルトに刻まれるのだ。アーロン、最初の踏み台になってもらうぞ!」
チェーズ「フィンレー、1vs1で闘う覚悟はできてるのか? お前が史上最高のテキサスヘビー級王者のこの俺と、シングルで向かい合うまであと4日だ。ああ、そうだ。フォン・エリック・ファミリーとザ・ファンクスでもこの俺には敵わない。3月10日、お前を倒し2回戦進出を決めてやる。お前に勝てるチャンスは1ミリもない」
石森「上村の坊っちゃん! 見たよ、コメント。今年の『BEST OF THE SUPER Jr.』では去年とは違う形で、違う立場で出場するんだって? この1年での進歩を楽しみに見てるよ。坊っちゃんが狙ってるように、いやそれ以上に、このアラフォーの先輩も狙ってるからよ。まだまだ譲る気は全然ないぜ」
フィンレー「この前哨戦、チェーズのチームばかりが勝ってる。負けるのは悔しいがあくまで前哨戦だ。大事なのは本番の『NEW JAPAN CUP』1回戦だ。俺は去年あいつから勝ってるし、もう一度あいつに勝てる確信がある。勝った暁にはあいつのテキサスヘビー級ベルトも奪ってやろうかな。と言っても、ベルトは巻かないで家のクローゼットの中に閉まっておくけどな。俺とチェーズの間にはニュージャパンに来る前から長い歴史がある。互いのことをよく知ってる。チェーズは毎年見違えるように強くなってるけど、俺だってそうだ。このシングルで今どっちがより強いのか、ハッキリさせよう。もちろん俺に決まってるけどな!」
ヘナーレ「ジェイはマインドコントロールを使って俺の弱みを握ろうとしてる。この間のコメントで俺をどうでもいい存在だと繰り返し言っていたが、もう何年もいろんな人からそう呼ばれてきたから、いちいち気にもならなくなった。学生時代も家が貧乏だったから見下されてきたし、みんなからはニュージャパン・プロレスの選手になれるわけがないと言われてきた。でも、今俺はこうして『NEW JAPAN CUP』1回戦でジェイと向かい合うまでになった。このビッグチャンスをなんとしてでもモノにしたい。ジェイ、お前も根っこは俺と同じ“キウイ”(ニュージーランド人の愛称)だ。
お前は俺が目標とするイシイとタカギからもシングルで勝ってる。お前は若くして、もう既に素晴らしいキャリアを築いてきた。正直、今のお前のポジションに自分が立てていたらと思わずにはいられない。ニュージャパンのリングに上がって5年目、遂にこの『NEW JAPAN CUP』で俺は大きく飛躍する! ジェイ、お前の手には乗らない。去年出場できなかった分、もう爆発寸前だ! キョート(京都)で必ずお前を倒してやる! いや、倒さないといけない! お前から勝つことが今の俺の全てだ!」
上村「今日も勝てなかったですけど、こうやって初めて当たる選手、まだまだ当たってない選手もいると思うんですけど、まだまだやりたい選手がいっぱい出てきました。もちろん石森さん、それ以外にも、今日やった中にもシングルマッチやりたい相手はいっぱいいます。もっと力つけてその人たちと当たりたいと思います。ありがとうございました」