SUPER J-CUP 2016

日時
2016年8月21日(日)   13:30開場 15:00開始
会場
東京・有明コロシアム
観衆
3,041人

第11試合 無制限1本勝負
「SUPER J-CUP 2016」トーナメント決勝戦

※KUSHIDAが「SUPER J-CUP 2016」に初優勝

MATCH REPORT

『SUPER J-CUP 2016』決勝戦。KUSHIDA vs金丸義信。
 
まずは、金丸がTAKAみちのく&デスペラードを引き連れ、リングイン。
続いて、KUSHIDAはライガー&田口とともに入場した。
 
開始のゴングとともに、KUSHIDAコールが沸き起こると、金丸はヘッドロックでKUSHIDAを執拗に締め上げる。これに対し、KUSHIDAはエルボーの連打で、一度距離をとると、続いて両者丸め込み合戦に。
そして、KUSHIDAはミドルキックで、金丸の左腕を攻めると、ハンドスプリング・エルボーを狙っていく。
だが、金丸はこれを受け止め、そのままバックドロップで、KUSHIDAをリングに叩きつけると、KUSHIDAは場外にエスケープ。
すると、そこへTAKAみちのくとデスペラードが、すぐさま攻撃を仕掛けにいくが、ここはライガーと田口がカットに入る。
金丸はKUSHIDAに断崖式のDDTを放ち、鉄柱にKUSHIDAの頭部を打ちつけていく。戦場がリングに戻っても、金丸はKUSHIDAの首を焦点を絞り、DDT3連発から、キャメルクラッチを極めていく。
KUSHIDAはなんとかロープに逃れるが、金丸はKUSHIDAの首にエルボーを何度も振り下ろしていくと、首四の字でKUSHIDAの首を締め上げていく。
なかなかペースを掴めないKUSHIDAであったが、シェルショックで金丸の顔面をコーナーに打ちつけ反撃。
続けて、KUSHIDAはミドルキックから、倒立式のニールキックをお見舞い。
さらに、KUSHIDAは場外へエスケープした金丸に対して、コーナートップから場外へのトペ・コン・ヒーロと捨て身の攻撃を放っていく。
そして、先にリングインしたKUSHIDAは、遅れてリングインした直後の金丸に、ランニングの低空ドロップキックを見舞う。
さらに、KUSHIDAはムーンサルトプレスを放つ。これは金丸にかわされるが、なんとか着地すると、KUSHIDAは、コーナーからディープインパクトを狙って飛んでくる金丸の腕を取ると、そのまま腕ひしぎ十字固めを極めていく。
これには、金丸も体を激しく揺らし、なんとかロープブレイク。
KUSHIDAは休む間もなく、アームブリーカーから、ホバーボードロックを強引に極めていく。
だが金丸もホバーボードロックを極められながらも、なんとか首固めで切り返すと、レフェリーの目を盗み、急所攻撃からラリアットを振り抜く。
ここで、金丸ムーンサルトプレス放つが、KUSHIDAはこれをかわし、誤爆を誘うと、ドラゴン・スープレックスを決めるが、カウント2。
続けて、KUSHIDAはハンドスプリング・エルボー(※ロープに倒立する際、デスペラードをニールキックで撃退)から、ボディスラムで、金丸をリングに寝かすと、ミッドナイト・エクスプレスも炸裂させ、フォールへ。
しかし、ここでデスペラードがレフェリーを引っ張り、カウントを妨害。
これに怒ったライガーは、TAKAみちのく&デスペラードを首をおさえると、そのまま2人を抱え、花道をあとにした。
だが、タイチがいきなりリングインすると、ブラックフィストをKUSHIDAに見舞っていく。
そして、金丸がコーナーにかけ、KUSHIDAが起き上がると、そこへディープインパクトを決めるが、KUSHIDAはなんとか、カウント2で返す。
ならばと、金丸はエプロンサイドでの垂直落下式ブレーンバスターという危険な技を敢行。
先にリングに戻った金丸は、遅れて戻ったKUSHIDAに対して、2発目のディープインパクトも決める。
ここを勝機とみた金丸は、エルボー、フロントハイキック、延髄斬りと、打撃の連打を見舞うと、タッチアウトを狙っていく。
だが、KUSHIDAは体勢を入れ替え、なんとか着地すると、起死回生のマサヒロ・タナカで、金丸の顎を打ち抜く。
そして、KUSHIDAは金丸の左腕を思いっ切り蹴り上げると、ホバーボードロックの体勢に。
そこへタイチが介入しようとするが、KUSHIDAは金丸の腕をとったまま、エプロンサイドのタイチを蹴り場外に蹴散らすと、その反動を利用して、そのままリング中央に金丸を引きづりこむ。
再度リングに上がろうとするタイチに対して、田口がエプロンサイドからのヒップアタックをお見舞いすると、リング上では、KUSHIDAがホバーボードロックを極めて、金丸からギブアップを奪い、見事『SUPER J-CUP 2016』優勝を果たした。

COMMENT

※KUSHIDAがコメントブースに現れると、続いてBUSHIも現れる。
BUSHI「オイ、オイ、オイ、オイ、オイ。まさかオマエが、優勝するとはな。俺にとって好都合だよ。オマエは、俺に負けてるだろ。悔しいか?悔しくないか?俺を次期挑戦者に指名しろよ。次のIWGPジュニア、次期挑戦者に指名しろ」
※BUSHIがコメントブースを去る
——優勝おめでとうございます
KUSHIDA「ありがとうございます」
——IWGPジュニア王者としての優勝になりましたが?
KUSHIDA「厳しかったですね、3試合。とにかく厳しかったです、3試合。直前にメキシコ遠征が3週間もあった。その中で、自分がデビューした土地でもある、身長体重は全然なくて、一般人と変わらない体格でも、メキシコという国は、僕をプロレスラーにしてくれた。そして、今、こうやって、新日本プロレスのレスラーとして闘える、世界中から呼んでもらえる。これ以上、望むものはないと言っても過言ではないくらい、今日の勝利は、感無量です」
——決勝は、GHCジュニア王者とIWGPジュニア王者の対決になりました。
KUSHIDA「1回戦、石森太二から始まって、フタを開けてみれば、4人ともノア勢ですよ。『SUPER J-CUP』と言いながら、俺の目の前に立っていたのは、今、ノアで活躍している、ノアを主戦場としている選手たちだった。チャンピオンとして、より、気が引き締まりましたね。まぁ、7年振りですか。その頃は僕、カナダで、全然お金、プロレスで稼げてなくて、YouTubeなんかで、指加えて見てて。羨ましいなぁって思ってた『SUPER J-CUP』。最初は、第1回は、両国国技館の1番後ろで見てましたから、その頃の『SUPER J-CUP』と違うのは、当然だと思います。でも、本音を言えば、沖縄、グルクンさんですか。あと、ドラゲーのEita選手だったり、そういう選手とやってみたかったなぁ、っていうのは正直なところですね。ただ、でも、石森選手も、拳王選手も初めてやったんで、スゲェ刺激的でした。タイチ、どうでもいいですけど。拳王選手、Eita選手も、きっと、僕が言うのもおこがましいけど、新日本プロレスっぽいな、っていうのは感じました。やっててゾクゾクしましたね。改めて、もう1回やりたいです」
——さっそくBUSHI選手がやってきましたが?
KUSHIDA「ちょっとよく聞き取れなかったですけど、チャンピオンなんで、対戦相手を光らせて、団体も光らせて、上げていくのが、理想のチャンピオンですからね。CMLL、ROHでやってきた自負が僕にはありますから。この後、今週にはROH行って、いつも(タイガー)服部さんから、『ユー、海外決まったから』って言われるのは、もう1ヵ月とか、何週間前とか、それくらいなんですけど、オファー頂ければ、IWGPジュニアヘビー級チャンピオン、KUSHIDAは、世界中、日本中、どこの団体でも行きます。元々それが、世界中飛び回る、世界で通用するレスラーになりたい、っていうのが、僕のレスラーとしての夢なので。新日本プロレスジュニアだけじゃなくて、ヘビー級、ジュニアヘビー級、すべて明るい未来にお連れします」
——今日、シェリー選手と久々の再会でした。KUSHIDA選手、シェリー選手、セイビン選手の3人で、“タイム・マシンガンズ”を組んでもいいかも、という話がシェリー選手からありましたが?
KUSHIDA「新日本プロレスには、6人タッグのベルトもあるし、色んな夢が詰ってましたね。『SUPER J-CUP』には。今年、あと1つ、『G1 CLIMAX』に出ると言って。これは目標じゃなくて、ジュニアヘビー級を上げる手段として考えていたんですけど、その後に、この『SUPER J-CUP』が決まったので、見送り、叶わなかったですけど。ぜひとも、来年の『G1 CLIMAX』には、ジュニアヘビー級を代表して、『G1 CLIMAX』にケンカ売りたいですね。大丈夫ですか?」
※と言って、ビールを持って立ち上がる。
KUSHIDA「アレックス・シェリーとも、今来たBUSHIとも、あとは、メキシコで負けっぱなしのボラドール、カリスティコ。あと、カイル・オライリー。『BEST OF THE SUPER Jr.』で負けてますんで。次のシリーズでも、アメリカでも、どこでもやります。自分でビールかぶります」
※ビールを2缶開けて、自分の頭にかける
KUSHIDA「ハァー、美味い。ハイボールが良かったですけどね、本当は。痛風を患ったんで」
※記者一同笑い
KUSHIDA「次はハイボールでお願いします。マスコミの皆さんも、『G1』の後にありがとうございました。これからも、ジュニア、よろしくお願いします」
 
※金丸はセコンドについていたタイチと共に、コメントブースに現れる
タイチ「汚ねぇよ、アイツら。汚ねぇよ」
金丸「オイ、なんだよ、アレ。このままじゃ終わらせねぇからな」
タイチ「汚ねぇぞ、コラ」
金丸「KUSHIDA。田口。ライガーもいたな。このままじゃ終わらねぇからな。追いかけてやるよ」
タイチ「俺ら2人に恥かかせやがってよ。KUSHIDA。田口。ライガー。テメェら、終わると思うなよ。鈴木軍ジュニアが、このまま黙ってると思うなよ」
金丸「見とけよ、コノヤロー」
タイチ「オイ、こうなっちまったの、どうしてくれんだよ。何でか分かるか?今日、賞金出たのか?出てねぇんじゃねぇか?賞金なかっただろ。さっきそれ聞かされて、だから、こんなんなっちまっただろ。ノブ、やる気なくなっただろ。賞金ねぇから。賞金ねぇから負けたんだよ。それだけだ」
金丸「次は、金持ってこい!」
タイチ「金ねぇと、こんなもんだよ、ノブはよ。終わったと思うなよ、新日本!」
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