Border City Wrestling「EAST MEETS WEST」
- 日時
- 2014年5月9日(金) 17:30開場 19:30開始
- 会場
- カナダ・ウィンザー ST.CLAIR COLLEGE
- 観衆
- 500人(満員)
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無制限1本勝負 タッグマッチ
BCW vs NJPWレフェリー|マーティ浅見
MATCH REPORT
そのシェリーとピーティーが先発。久しぶりの対戦に、互いに相手のコンディションを確かめるように静かな立ち上がり。KUSHIDAとブレントBの顔合わせに変わると、一転してロープワークを駆使した速い展開に。そして早くもシェリーとの連係を披露し始めた。
早いタッチーワークでブレントBを追い込んでいくタイムスプリッターズ。そしてブレントBとピーティーをリング下に落とすと、プランチャを同時に放っていった。
リングに戻ると、シェリーがピーティーにミサイルキック。さらにピーティーをヘッドロックに捕らえると、リングに飛び込んできたブレントBにランニング・ネックブリーカードロップを放ちながらピーティーをブルドッキング・ヘッドロックでマットに叩きつける。
しかし、BCWコンビも徐々に連係が決まり始めてシェリーを追い込んでいく。そしてピーティーがSTFでギブアップを迫るも、シェリーは耐え抜いた。 タッチを受けたKUSHIDAがピーティーにスワンダイブ式のブレーンチョップ、ハンドスプリング式トペ・レベルサと一気に攻め立て、コーナーからフライ ング・ボディーアタック。ここでまたしてもシェリーとの連係技を次々と繰り出しで圧倒する。
ブレントBのミサイルキック、ピーティーのロシアンスイープ、サソリ固めで追い込まれたKUSHIDAだが、シェリーが救出。シェリーはコーナーに逆さ 吊りにしたブレントBに、ピーティーをフロントスープレックスで投げて叩きつけたシーンが飛び出したころには、観客は総立ち状態。「This is Awesome!」チャントも自然発生的に起こった。
4選手がめまぐるしく入れ替わっての攻防からピーティーがKUSHIDAにカナディアンデストロイヤーを決めたが、シェリーのカットが間に合って3カウ ントは奪えず。シェリーはピーティーの延髄斬りをブレントBに同士打ちさせると、ピーティーにシェリー、KUSHIDAが連続してジャンピング・ハイキッ クを決め、最後はOUT A TIMEでマットに沈めた。
線が細く、見るからに実力では一枚落ちるブレントBからでなく、ピーティーから3カウントを奪っただけに、翌日(ROH/新日本、トロント大会)のIWGPジュニアタッグ挑戦に向けて、勢いをつけることとなった勝利だ。
COMMENT
KUSHIDA「まったく(不安は)ないですね。やっぱり意味があるのは、このウィンザーで彼とまた組めて、お世話になったスコット・ダモールの生徒、僕 がここに来たときには、彼はもう卒業しててモーターシティ・マシンガンズでスーパースターでした。僕はあとを追うようにして、運命的にこうやって新日本プ ロレスとして、アレックス・シェリーのパートナーとして、少しはスコットさんに恩返しできたんじゃないかと。次はIWGPのベルトを持って、またこの原点の地に来たいですね」
シェリー「ヤングバックス戦に向けて、今日の試合はいい形で終われた。KUSHIDAと僕は2006年に初めてヒダカ(日高郁人)を通じて知り合った。 そして2009年にカナダで再開。しかもこのウィンザーで、同じ(レスリング)ドージョーで、同じ志を持って頑張った。そして僕のタッグパートナーになっ たんだから、今日の試合は特にうれしかった。KUSHIDAはこの10年間、IWGPジュニアヘビー級のタイトルを目指して頑張ってきた。そういう意味 で、彼の心にはレッスルキングダム、自分の確かなスタイルがある。そして僕にも同じようなレッスルキングダムがある。その二つのキングダムが一つになって るんだから、世界最高のタッグチームになれないはずがない。まだそのときじゃないのかもしれないけど、その時が来るまでの時間をどんどん縮めていきたい し、そのためにもっともっとテクニックを磨かなければならないと思ってる」
——明日はROHのトロント大会で3WAYという形ですが、久しぶりのIWGPジュニアタッグ挑戦が決まってます。
KUSHIDA「今日、いい試運転ができました。時差ボケがあって、着いた次の日のタイトルマッチというよりは、全然、体も動くだろうし。日本ではできな いような連係も、組んでなかったこの期間中にお互い考え出したアイデアも、試合の中で繰り出すことができたんで。ヤングバックスはまだ1度も新日本のリン グで負けてない。その勢いを早く止めたい」
シェリー「フォーエバー・フーリガンズはこの10年間、ずっと組んでいる。ヤングバックスはそれこそ生まれた時から組んでいる。そのキャリアには勝てな い。でも、僕とKUSIDAはまだ2年、3年だけど、まだまだ成長できる。4WAYでも5WAYでも6WAYでも構わないから、どのチームが一番強いのか を決めればいい。IWGPジュニアタッグのベルトは僕たちにとって特別なもの。ベルトを手にしたときに、ニュージャパンのファンのみんなが喜んでくれたら いい」
——5・25横浜アリーナの次は『BEST OF THE SUPER Jr.』が控えてます。2人で決勝争うというのはどうですか?
シェリー「いいねぇ。それでファンが喜んでくれるならもっといい。KUSHIDAは最もテクニックを持つレスラーだ。それはニュージャパンだけに限らず、 どの団体を見渡しても。だから僕にとっても、特別な相手。タイムスプリッターズで優勝を争えることになったら、ベストテクニカルレスラー同士の闘いを見せ ることを約束するよ」
KUSHIDA「明日の3WAタッグは全員が『SUPER Jr.』に出るんで、アメリカのファンが日本に『SUPER Jr.』を見にくるぐらい凄い試合をして、その勢いをつなげたいですね」
——今日は試合中にスタンディング・オベーションが起こってました。
KUSHIDA「『This is Awesome!』も出ましたし」
シェリー「いやぁ、凄かった。タイムスプリッターズのレスリングが完璧だったということだね。ここウィンザーのファンは、ああいうスタイルの試合を見たことなかったから余計だろう」
KUSHIDA「初めて見に来てくれたお客さんにこれだけの反応が得あれたっていうのは大きいですね」
シェリー「これが新しいXディビジョンだよ」