第4試合の公式戦で対戦するのは真壁刀義＆本間朋晃（1勝8敗）とタイチ＆ザック・セイバーJr（7勝2敗）。現IWGPタッグ王者組にして、今リーグ戦でもトップタイの位置につけているタイチ＆ザック組に対し、『WORLD TAG LEAGUE』2連覇の実績を持つ真壁＆本間は意地を見せたいところだ。

　両軍がリングに上がると、ゴングが鳴る前に真壁と本間が攻撃を仕掛ける。ザックを捕まえると合体ショルダータックル。同じ技をタイチにもお見舞いだ。そして、本間が小こけしを発射。だが、これはタイチに避けられ自爆。ここで攻守が逆転してしまう。
　タイチとザックは真壁と本間を場外に連れ出していたぶりにかかる。タイチはマイクを使って本間をいたぶると、本間のしゃがれたうめき声がマイクに乗って場内に響き渡ってしまう。リングに戻っても本間を自軍のコーナーで代わる代わるいたぶっていくタイチとザック。
　ザックは本間をヘッドロックで締め上げる。本間も立ち上がって脱出。キックとパンチを放って反撃していく。だが、ザックはエルボースマッシュでこれを断ち切りタイチにタッチだ。タイチは背中にサッカーボールキックを叩き込みチョーク攻撃を繰り出す。
　再びザックに代わったタイミングで本間はエルボーで反撃。さらにザックとコブラツイストの仕掛け合いに競り勝って極めてみせる。だが、ザックはすぐさまフロントネックロックに切り返す。これを本間はブレーンバスターで切り返して脱出だ。
　そして真壁にタッチ。真壁はコーナーにザックを追い込みパンチを連打。さらにラリアットでなぎ倒す。ザックがエルボースマッシュを連打して反撃し、右腕にオーバーヘッドキックを食らっても左腕のラリアットを炸裂してみせる。
　ここで両軍、タイチと本間に交代。本間はタイチのローキックにエルボーで対抗するとショルダータックルでふっ飛ばし、さらにコーナーホイップからバックエルボー。続けてフェイスクラッシャーだ。そして、今度こそ小こけしを成功させてみせる。
　しかし、タイチもダンシングドールキックで反撃。続けてバズソーキックを発射する。しかし、本間はこれを避けてスリーパー。そして真壁が入ってきてサンドイッチラリアットだ。さらに真壁のラリアット、本間のラリアットが続けてタイチに炸裂する。
　本間はコーナーに上がって必殺のこけしの体勢に入る。しかし、これはザックがカット。ならばとそのザックを真壁が肩車して捕まえる。だが、今度はタイチが立ち上がって阻止。それでも真壁は構わずタイチとザックを二人まとめてラリアットでふっ飛ばしてみせる。
　そして真壁のアシストで本間がこけしロケット。さらに低空のこけしロケットをタイチに炸裂させる。続けてこけしドライバーの体勢に入った本間。これは阻止されてしまうが、頭突きとラリアットでタイチをダウンさせてみせた。

　しかし、続く串刺式ラリアットは自爆。ここでザックが入ってきてネックツイストを炸裂させる。続くタイチもハイキックを放つと、パンタロンを脱ぎ捨て天翔十字鳳の体勢に。ザックも本間をザックドライバーの体勢に捕獲する。必殺の天翔ザックドライバーだ。
　これも本間が踏ん張ると、タイチの喉輪落としとザックのバックドロップの合体技で叩きつける。ここは真壁がカットに入るが、すぐさまザックが関節技で捕獲。その隙きにタイチは天翔十字鳳を発射だ。これは本間にキャッチされるが延髄斬りで一撃加え、最後は聖帝十字陵に捕獲。ついに粘る本間からギブアップを奪い、8勝目をゲットした。これでタイチ＆ザック組も勝ち点16と星を伸ばした。

ザック「ユー、大丈夫？」
タイチ「（※試合中に取れた両眼のコンタクトレンズを右人差し指に乗せて引き揚げてきて、それを見せながら）ほら、これ見ぃや。試合中によ、両方とも出ていった。コンタクトレンズ、目の後ろいっちゃったよ。それでもあの結果……」
ザック「オマエ、スゴイ……目が見えない状態で闘ったのか？　スゴイ！」
タイチ「ザックの顔が真壁に見える。誰かわかんなくなっちゃった。今もわかんない。（※記者に向かて）お前誰だ？　なんだ？　あっ、ブタか、ただの……」
ザック（※笑いながら、記者に向かって）お前は視力良いのか？」
タイチ「見てみろ、こんなでも余裕だよ。視力が失われても関係ないよ、あいつら。感覚で勝ってんだよ」
ザック「まぁ、もうほとんど終わりだ。残り１つ。マカベ、ホンマ……アイツらは何回『（WORLD）TAG LEAGUE』を制覇したんだ？　ニカイ？　強者も落ちたもんだ。The Times They Are A Changin’（※ボブ・ディラン『時代は変わる』から）。このまま闘い続けても、お前らを待ち構えるのは死だ。俺はこんなリーグはどうでもいいんだよ、大事なのは優勝決定戦だけだ。（優勝して）トーキョードームの挑戦者を指名する。最後の相手はゴトー＆YOSHI-HASHI。ゴング、ナンジ？　ゴトーはちゃんと起きてられるのか？」
タイチ「今もう、消灯だ。もう寝てんじゃないか、あくびして？　逆に消灯さしてやるよ、俺らが。いつも寝たいんだろ？　あぁ、あいつらとは何回もやったけど、見込みがないよ、あいつらには。そんな“消灯”とかよ、“起床”だとか、そんなことに命懸けてるようじゃよ、ダメなんだよ。だから６人どまりなんだよ、お前らいつまでもよ。まぁ、終わったようなもんだ、トーナメント（予選リーグ）これで。もう両国はもらったようなもんだ。これで俺らトップか、得点？　トップか？　あとの連中にもよるか？　まぁトップだろ。１位通過だ。当たり前のように」
ザック「優勝決勝戦の相手は別に誰でもいい。わかってるのは、俺らは（公式戦で）２つ落とした。誰に負けた？　“HOUSE OF CHOADS”（※イギリス英語の汚いスラング）ともう１チームは……あぁ、チャックルブラザーズか。（※イギリスのお笑いコンビ）。グレート-O-“カレン”とBaron Henri（※フランスの画家、アンリ・バロン）。あぁ、２つ落としたよ。でも俺たちが『（WORLD） TAG LEAGUE』を制覇し、トーキョードーム２連戦の舞台に進み、２連続で防衛を果たす。 “HOUSE OF CHOAD”とチャックルブラザーズ。イッテンヨン、イッテンゴ……」
タイチ「ま、トーナメントはなんのサプライズもないね。サプライズは起きない。俺らがチャンピオンのまま（優勝決定戦へ）いってやる。悪いけど」
ザック「このリーグを通して驚いた唯一のことと言えば、全戦ショッパイってことだ」
タイチ「順当に俺らが終わらすから。お前らが悪いんだぞ、火つけた。内藤、SANAやんばっかり見やがって。かわいそうに後藤、YOSHI-HASHI、いっこも注目されてない」
ザック「何にもすごいことしてないナイトーを表紙にするなんて紙のムダ使いだぞ。印刷するだけで何本の木が伐採されてると思ってるんだ？　しかも表紙に選ばれたのはあのバカだ。優勝するのはナイトーとSANADAでもG.o.Dでもない。ほかに誰がいたっけ？　“HOUSE OF CHOADS”でもない。布団もロクに畳めないYOSHI-HASHIとゴトーじゃ優勝決定戦に上がれない。どうやら優勝決定戦は俺たち２人の１対１になりそうだ。どっちにしても俺たちが優勝してトーキョードームでベルトを防衛するんだ」
タイチ「まぁ、（優勝決定戦の相手は）どうせ内藤、SANAやんだ。待ってるよ、決勝。あぁ、見えない。帰ろ。メガネが欲しい」
ザック「さぁ、目を洗いに行こう」
タイチ「（※控室に向かいながら）本間、真壁、俺がいつも言ってるように、お前ら恥ずかしくないか、トーナメント出て？　テメェの胸に聞いてみろ。それが古豪だ。古豪、頑張れ。まぁ、コンタクトをはずしたことだけは褒めてやる……」
　

本間「（※中島の肩を借りて引き揚げてきて、フロアに崩れ落ちる）あぁ……クッソー……。あぁ……。IWGPタッグチャンピオン、強ぇよ、やっぱり。足元にも及ばなかった。向こうとしたらイージーだったろうな。でもよぉ、俺だって意地があんだ。お前が言うように、俺はただの老害かもしんねぇ。でもよぉ、でもよぉ、俺にだって意地があるんだよ。（※立ち上がりながら）このままで終わんねぇ。絶対、終わんねぇ……」
※真壁はノーコメント