棚橋、あと一歩のところで“武藤超え”ならず!/4月7日全日本プロレス後楽園大会試合結果
全日本プロレス
GAORA SPECIAL 2008
チャンピオン・カーニバル
4月7日(月)
東京・後楽園ホール
メインイベント
チャンピオン・カーニバル公式戦 Aブロック
30分1本勝負
△棚橋弘至
(1勝1分=3点)
(30分00秒 時間切れ引き分け)
△武藤敬司
(2勝1分=5点)
=試合経過=
全日本プロレス3月1日両国国技館大会でのタッグ結成を挟み、両雄の約3年振り2度目となる一騎打ちが「チャンピオン・カーニバル」の舞台で実現。
この日1番の大歓声が起こる中、じっくりと時間をかけたグラウンドでの攻防から棚橋が太陽ブロー、エルボースマッシュで仕掛ければ、武藤はフライングメイヤーからのフラッシングエルボーで反撃。
先に脚攻めを敢行したのは棚橋。武藤の古傷である膝を集中砲火し、試合の主導権を握る。しかし、武藤は場外戦でハンマースルーを切り返し、鉄柵に衝突した棚橋に追撃のシャイニングウィザード。先にリングインした武藤は、エプロンに立った棚橋にシャイニングウィザードを放ち、ドラゴンスクリュー、低空ドロップキックから足4の字固めのフルコース。棚橋は必死にロープを掴んでエスケープする。
そして、武藤の低空ドロップキックに端を発し低空ドロップキック合戦となるも、これは武藤が制し、再度足4の字固めへ。あっという間に試合時間20分が経過し、棚橋は必死に耐えて体勢を入れ換えると、武藤は体勢を戻し返す。
リング中央でガッチリと極まり逃げられないと見るや、棚橋は近くにいた村山大値レフェリーを引っ張り、武藤の元へスローイング。これで技が解ける。
棚橋は武藤のドラゴンスクリューを顔面への張り手で阻止すると、脚を引きずりながらフライングフォーアーム、フラッシングエルボー、サンセットフリップ、セカンドロープからのサマーソルトドロップの連続弾。そして、スリングブレイドを炸裂させるも、武藤は間髪入れずに立ち上がってシャイニングウィザード一閃。両者は大の字となり、ここで25分が経過。
棚橋は武藤の串刺しシャイニングウィザードをかわしてミサイルキック、フルネルソンの体勢からだるま式ジャーマンスープレックス。武藤がカウント2で返すと、スリングブレイドからそのまま絡み付いてドラゴンスリーパー。武藤が逃れると後方回転エビ固めから再度ドラゴンスリーパーで捕獲。
武藤は意地のロープエスケープでピンチを凌ぐと、カウンター、正面、後頭部、そしてLOVEポーズからとシャイニングウィザードの乱れ打ち。それでも棚橋はカウント3を許さない。
ここで武藤はシュミット式バックブリーカーからムーンサルトプレスへ。だが、棚橋は背を向けた武藤をスクールボーイ、さらに逆さ押さえ込みと連続して丸め込む。武藤がキックアウトすると、残り時間は30秒。
棚橋はシャイニングウィザードを腕でブロックし、グラウンドドラゴンスクリュー、スリングブレイドからのハイフライフロー。カバーには行かずもう1度ダイブするも、これは武藤がかわし、シャイニングウィザードを被弾。そして、武藤がムーンサルト狙いでコーナーに上がったところで試合終了。両者痛み分けという結果に終わった。
=試合後コメント=
棚橋「ハァハァ、どうだ? 俺の方がカッコ良かっただろう? どう思いますか? 客観的に見てどっちがカッコ良かったですか? (記者が棚橋と答えると)それでいい! 今日のテーマはカッコ良く勝つ事。それが達成できなかった以上、もう一丁だな。あとは武藤敬司に聞いて、チキショー。(『引き分けという結果になったが?』)俺、引き分け好きだからさ、問題ねぇよ。(『武藤とは3年ぶりの一騎打ちだったが?』)正直言うとさ、後半やっぱはめられたな、武藤マジックに。でも序盤で俺がな、カッコ良すぎたから判定でイーブンだ。文句ある奴は武藤敬司まで」
武藤「いや〜疲れた、しんどかった。想定内なのか想定外なのか、自分でも分かんねぇや。(棚橋と前回闘ったのは)3年前かな? もうだいぶ成長してるね。嬉しくはないな、嬉しくはない。まだ意地でも負けたくねぇや。なんだかんだいって、全てを通して決勝に上がるまでは想定内だからな」