棚橋、連夜のドロー劇も優勝戦線に望みを繋ぐ!/4月8日全日本プロレス後楽園大会試合結果
全日本プロレス
GAORA SPECIAL 2008
チャンピオン・カーニバル
4月8日(火)
東京・後楽園ホール
セミファイナル
チャンピオン・カーニバル公式戦 Aブロック
30分1本勝負
△棚橋弘至
(1勝2分=4点)
(30分00秒 時間切れ引き分け)
△川田利明
(1勝1敗1分=3点)
=試合経過=
全日本プロレス3月1日両国国技館大会でのタッグマッチにおいて激しく交錯した両雄の初シングルマッチ。
腕の取り合い、力比べから、棚橋は対角コーナーに上ってアピールし、大声援とブーイングを気持ち良さそうに浴びる。すると川田は、棚橋がもう1度コーナーに上がったところを後ろからキック。転落しかけた棚橋だったが、ロープを掴んで華麗にリングインする。
川田のチョップ連打に対し、棚橋は顔面への張り手から場外エスケープ。追いかけてくる川田を上手くまいて先にリングインし、スライディングキック、プランチャを発射。リング上を占拠し、「愛してまーす!」ポーズを披露する。
リングインした川田は猛攻を仕掛ける。フロントハイキック3連打からブレーンバスター、サッカーボールキック、ストレッチプラム。場外でも痛めつけた後、棚橋をリングに入れてチョップ、サッカーボールキックを交互に打ちこむ。
だが、棚橋は続くミドルキックをキャッチしてドラゴンスクリュー。そして、脚への一点集中攻撃。
ここから一気に試合が動きはじめる。川田がエルボー合戦に競り勝ち、フロントハイキック、ミドルキックを見舞えば、棚橋は張り手合戦を制し、場外でも優勢。しかし、川田は鉄柵へのハンマースルーを切り返し、追撃の浴びせ蹴り。そして2度目のトライで場外パワーボムを炸裂させる。
試合時間20分が経過し、場外で大ダメージを負った棚橋は川田のカバーをキックアウトし、ドラゴンスリーパーで捕獲。すると川田は上手く体勢を入れ換えてストレッチプラムへ移行。「落とせ」コールが起きる中、棚橋は脚でロープに触れる。
棚橋は続くパワーボムを耐えると、下から急所攻撃、フライングフォーアーム、エルボー、太陽ブローの乱れ打ち、セカンドロープからのサマーソルトドロップとラッシュ。
だが、川田もエルボー合戦で蘇生し、左右のエルボーからジャンピングハイキック一閃。間髪入れずに棚橋もスリングブレイドを見舞い、両者は大の字となる。
コーナー上の棚橋を掴まえた川田は、雪崩式ブレーンバスター、ラリアット、垂直落下式ブレーンバスターと畳み掛けてフォール。棚橋はカウント2.9でこれを凌ぐと、川田のダイビング攻撃をかわしてハイフライフローでダイブ。
しかし、川田もこれを避けて逆さ押さえ込み。すると棚橋は首固めで切り返し、ニアフォールの連続から川田のオーバーヘッドキックをかわしてグラウンドドラゴンスクリュー3連発。続くテキサスクローバーホールドは川田が下から蹴って逃れる。
試合終了時間が刻一刻と迫る中、棚橋は変型のキャプチュードから今度こそハイフライフロー。川田はカウント2でキックアウトしたと同時に棚橋を押さえ込む。あわやの場面も棚橋はカウント3ギリギリで肩を上げる。
デンジャラスキックをガードされた川田はスピンキックを連発で叩き込んで、残り時間1分のところでハイアングルパワーボムを敢行。しかし、棚橋はカウント3を許さず、ジャンピングハイキックをガードして川田のバックに回る。川田が耐えた事でそのまま崩れると、ここで試合終了のゴングが鳴り響いた。
連夜の30分ドローとなった棚橋は決勝戦進出の可能性を残し、明日小島聡との最後の公式戦に臨む。
=試合後コメント=
棚橋「イテェ、膝がイテェ……。しんどいなぁ、チャンピオン・カーニバル。このペースだったら死ぬなオイ。けどさ、俺は言った通り無限だから。明日もブーイング、よろしく頼むぞ。いいじゃん、いいねぇ! これで無敗だろ、計算づくだよ。今日(会場に)来たファンは、良い意味でも悪い意味でも俺の事が気になってしょうがないな。まぁまぁ、全日本の選手を応援してやってくれよ。何故なら、本来それが俺の仕事だから」