1回戦ではBUSHIを相手に、百戦錬磨ぶりを存分に見せつけた現GHCジュニアヘビー級王者、金丸義信。2回戦では田口隆祐と“プロレスの達人”対決を迎える。「賞金にしか興味がない」とうそぶく優勝候補の一角に、有明決戦について話を聞いた。
■BUSHI戦は鈴木軍とロスなんちゃらの差を感じたんじゃないの?
——まず、1回戦のBUSHI戦を振り返っていかがですか?
金丸 べつに何も感じなかったな。俺とあのへんの選手とは、いままでやってきたことが違うし、格が違うとしか言いようがないね。
——BUSHI選手は『SUPER J-CUP』出場をアピールし、今回はX枠での参戦となりました。その意気込みを表すように、ゴング前に奇襲攻撃を仕掛けてきましたが、慌てることもなかったですか?
金丸 あんなもん、慌てようがないよ。俺は20年やっているし、しかも20年、ただやってきただけじゃないからね。
——たしかに現在保持しているGHCジュニアヘビー級王座をはじめ、全日本プロレスの世界ジュニアヘビー級王座や、IWGPジュニアタッグ王座などを巻いています。
金丸 BUSHIもいま勢いに乗ってるユニットのメンバーらしいけど、俺はよく知らないし、実際に何かを残したってわけでもないみたいだし。なんか「ああ、マスク被ってスーツ着てるんだな」ってくらいの印象しかなかったから。
——ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンと鈴木軍の注目の初遭遇だったわけですが、そのあたりは意識しなかったですか?
金丸 俺もロスなんちゃらっていう存在くらいは聞いたことあるけど、その程度だから意識も何もないね。ポッと出に負けるわけないし、誰が見たって鈴木軍との差を感じたんじゃないの?
——お互い、ダーティファイトを繰り出す中で、金丸選手はセコンドのエル・デスペラード選手がうまく介入したというか。
金丸 まだ、コッチのセコンドがひとりだからよかったんじゃないの? 次、試合するときは10人くらい来るかもしれないし(笑)。
——まだまだメンバーはいるぞ、と。最後はBUSHI選手の毒霧を交わして、急所攻撃を叩き込み、タッチアウトにつなげました。
金丸 ふつうの選手なら食らうかもしれないけど、俺に小細工は通用しないよ。そこひとつとっても、経験と実績の差が出たってことだよ。(腕を叩きながら)ココが違うよ、ココが(ニヤリ)。
——キャリア20年の重みというか。
金丸 あの大会だと、上から二番目のキャリアか? なんかひとり、大御所っぽいのがいるから。
——ライガー選手ですね。そもそも、金丸選手は『SUPER J-CUP』にはどのような印象をお持ちですか? これまで接点はなかったわけですが。
金丸 大会自体は知ってたけど、まさかこのタイミングで自分が出ることになるとは思ってなかったね。でも、出るんだったら、賞金のためにやってやろうかなって。カネのため、すべての動機はそれだから(ニヤリ)。
——ジュニアオールスターによるトーナメントという点で、いつもの試合と違うものを感じた部分は?
金丸 べつにいまさら。俺の仕事は目の前にいる相手を潰すだけで、それ以上でも以下でもないから。カネがかかってると聞けば、そのために勝ち上がっていくだけだよ。
——鈴木軍の看板を背負っているという自負はありますか?
金丸 そこはもちろん、鈴木軍の試合をして勝ち上がらないとっていうのはあるよ。鈴木軍の強さをあらためて証明する場になるとは思ってるね。
——では、GHCジュニアの現王者として負けられないというプレッシャーは?
金丸 ないよ、そんなもん。べつに俺はノアの人間でもないし。ただ、王者が強いのはあたりまえなんだから、俺はそのあたりまえの強さを見せるだけだよ。
■田口が色モンキャラで来るなら、どれだけ笑わせてもらえるか楽しみにしとくよ
——2回戦では新日本の田口隆祐選手と対戦しますが、印象は?
金丸 いやあ、試合をしたこともないしね。
——一応、『ALL TOGETHER』(2011年8月27日開催、新日本&全日本プロレス&ノアによる復興支援チャリティー興行)の10人タッグで一度だけ対戦されていますね。
金丸 全然覚えてない(笑)。ほとんど触ってないんじゃないの? だから、印象らしい印象もないかな。
——1回戦の原田大輔戦もご覧になってないですか?
金丸 観てない。でも、歓声は聞こえてきたから盛り上がってたのかなって。ああ、あれは知ってるよ、ケツ?
——はい、ヒップアタックを得意としています。
金丸 そのケツ、俺が三つに叩き割ってやるって(ニヤリ)。
——田口選手はオールラウンダーとしての実力もさることながら、その独特のキャラで異彩を放っています。ちなみに「オーマイ&ガーファンクル」というフレーズを聞いたことは?
金丸 その言葉自体は聞いたことあるけど、なんのことやら(笑)。まあ、そういう色モンキャラで来るなら、どれだけ笑わせてもらえるか楽しみにしとくよ。つまらなかったら、速効で潰しにいくけど。
——1回戦に続いてvs新日本となりますが、それについては?
金丸 いま言われて気づいたくらいだから。コッチはどこの誰と向かい合っても関係ないよ。どんな得体の知れないヤツだろうが、俺は相手にできるし。よく聞かれるんだよね、「相手を事前に研究してるのか?」とか。逆に俺は「いちいち、そんなことする?」って思うけど。俺のその場その場の感覚だから。
——ひらめきであれだけの試合を構築しているわけですね。準決勝もまた、マット・サイダルvsウィル・オスプレイという、新日本を主戦場とする二人の勝者と対戦するわけですが、この二選手のことも……?
金丸 よく知らない(笑)。このオスプレイっていうのが、やたら飛ぶっていうのを、噂程度で耳にしてるくらいで。あ、このサイダルっていうのは、たまたま1回戦観たな。まあ、運動神経がいいなとは思ったけど、そのくらいだね。当たってみないとわからないけど。
——では、反対側のブロックから決勝に上がってきそうな選手は?
金丸 そりゃ、タイチしかいないでしょ。でも、俺とタイチだと、真っ向勝負とかにはならないんじゃないの? 賞金を山分けするためにさ(笑)。でも、アイツ、わけてくれなそうだから、総取りするためには勝つ試合をするしかないな(ニヤリ)。
——そのほか、反対側のブロックには現IWGPジュニアヘビー級王者のKUSHIDA選手もいます。もしかしたら、IWGPとGHCの現王者対決が実現する可能性もあるというか。
金丸 へえ。ベルトを持っているっていうことは、それなりの実力はあるんじゃないの? まあ、王者対決っていうところにこだわりはないかな。べつにベルトがかかってるわけでもないし。そこだけまたべつで、カネがかかればべつだけど、フフフ。
——先ほどお名前の出た、金丸選手よりキャリアのあるライガー選手とは、10年以上前にGHCジュニアのベルトを巡って対戦しています。
金丸 今年に入ってひさしぶりにやったけど(3.27鈴木軍興行・金丸&デスペラードvsライガー&小川良成)、相変わらず試合後にマイクで口うるさかったなって(笑)。
——デスペラード選手にマスカラ・コントラ・マスカラ戦を要求していましたね。
金丸 それだけ元気ってことなんじゃないの? 何歳になったのか知らないけど(笑)。あとは拳王? べつにいつでもやれるっていうか、『SUPER J-CUP』のあとにGHCの防衛戦で当たるから、興味はないね。
——それでは最後にあらためて、優勝への意気込みをお願いします。
金丸 鈴木軍の代表二人がどうして残っているかっていうのが、よくわかるトーナメントになるんじゃないの? まあ、俺はカネのために俺の仕事をやる、それだけだよ。
■『SUPER J-CUP 2016』<SUPER J-CUP 2016決勝トーナメント>
8月21日(日)13:30開場 15:00試合開始
東京・有明コロシアム
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※当日券は11:00より発売!
※「ロイヤルシート」「アリーナA」「アリーナB」が完売となりました。
※「スタンドA」が残り僅かとなりました。