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獣神サンダー・ライガーがアダム・コールに挑戦するROH世界ヘビー級選手権。この挑戦は、ライガーのキャリアはもちろんだが、ROH初参戦となった2004年11月にブライアン・ダニエルソン（現ダニエル・ブライアン）を破った実績が認められてのもの。大会オープニングではその模様が流された。
テーマ曲が流れた瞬間、観客は総立ち。入場ゲートに姿を見せた瞬間は、悲鳴にも似た大歓声が沸き起こる。
ガッチリ握手を交わして試合開始のゴング。「レッツ・ゴー・ライガー!!」のチャントに後押しされる。先手先手で攻めようとするアダムだが、そのたびに切り替えしてペースをつかませないライガー。そんな状況に苛立ったアダムがリング下にエスケープすると、スライディングキック、場外ボディアタックでペースを握るライガー。リングに戻ると吊り天井を決め、そのまま足をのフックを解かずにドラゴンスリーパーへ。さらにサーフボードストレッチなど、ジックリと攻め込んでいく。一つひとつの技を決めるたびに、驚きにも似た歓声が巻き起こる。
しかし、場外のスーパーキックでようやく形勢を逆転させたアダム。ライガーをスリーパーなどでいたぶっていく。
２度、ターンバックルに背中から打ち付けられたライガーだが、３度目は打ち付けられた反動を利用してコッポーキック（浴びせ蹴り）、掌底、雪崩式フランケンシュタイナーと一気に畳み掛けるライガー。トップロープからのフライング・ボディープレス、垂直落下式ブレーンバスターもズバリ決めて、何度もカウント３寸前まで追い込む。
しかし、アダムもランニング・ニーアタックを決めて反撃。スーパーキックにいくと見せかけてライガーのガードが上がったところへ、ヒザへのスーパーキックを叩き込みダメージを負わせると、足4の字で締め上げる。ライガーが珍しくソバットを繰り出したほどで、ダメージの度合いは相当深い。
アダムは角を掴んでライガーボムを阻止するクレバーなところも見せた。最後は、またもや足4の字でグイグイ絞り上げて、タップアウト勝利を奪った。
試合後、ライガーが差し出した右手を握り返すかと思いきや、ベルトを掲げ、不敵な笑みを見せてそれに応じずリングを下りたアダム。それでも観衆は「サンキュー・ライガー！」のチャントでライガーに感謝。ライガーもシッカリとこれに応えると、場内には敗れたにもかかわらず「怒りの獣神」のテーマ曲が流れた。
