棚橋がハイフライフローでクリードに快勝!/11月10日TNA「iMPACT!」試合結果【不定期連載】(11)※詳細追加
11月10日(現地時間)
TNA「iMPACT!」
アメリカ・フロリダ州オーランド ユニバーサルスタジオ・フロリダ内サウンドステージ21
時間無制限1本勝負
EXPLOSION
○棚橋弘至
(5分10秒 ハイフライフロー→片エビ固め)
×コンスケンセス・クリード
=試合経過=
棚橋にとって、今回のTNA遠征で初のシングルマッチが組まれた。
登場したのは「iMPACT!」テーピング終了後の別番組「EXPLOSION」枠。“メインイベントマフィア”(MEM=カート・アングル、ケビン・ナッシュ、ブッカーT、スコット・スタイナー)が、前日のPPVでブッカーTに敗れたクリスチャン・ケイジをMEMに引き入れるはずだったが、WWE移籍のうわさを聞いたことが理由で取りやめ。クリスチャンをリンチして番組は終了。会場にいやなムードが残るなか、試合は行われた。
結果、棚橋はそんなマイナス材料を吹き飛ばした。
リストの取り合いからヘッドロックを決めた棚橋。ロープに飛ばされるとタックルでクリードを吹っ飛ばしたが、クリードは突っ込んでくる棚橋にアームドラッグを決めてボディースラムへ。場外にエスケープしたところに、トップロープ越しのトペ・コン・ヒーロが飛んできた。
リングに戻った棚橋は顔面かきむしりでクリードの攻撃を断ち切り、コーナーに詰めたものの、クリードはエルボーを返してくる。クリードをスルーした棚橋は、コーナーにもたれかかるクリードの股下をスライディングして場外に下り立つと、足を引っ張って鉄柱に急所を打ち付け、観客からのブーイングも気持ちよさそうに浴びた。
観客にスペースを空けるよう指示してクリードを場外フェンス越しに投げ飛ばそうとした棚橋。しかしクリードをリング内に入れると、怒った観客から「Tanahashi S××k!」の大合唱。
リングに戻った棚橋は雪崩式ブレーンバスターを狙ったものの、突き落とされてフライング・ボディーアタックを浴びる。さらに立ち上がったところにラリアットとエルボーバットの波状攻撃が襲ってきた。
しかし、肩口に担ぎ上げられたところで後方に滑り降りた棚橋は、クリードのリバースフロントスリーパーを後方回転で切り返してファイナルカットへ。そしてスリングブレイドからハイフライフロー。TNA初シングルを見事、勝利で飾った。
しかもフィニッシュのハイフライフローはTNAマットで最高の出来。というのもこの日の試合前、バックステージでスペイン語放送のカラーコメンテイターを務めるヘクター・ゲレロから、「タナハシはエディに似ている」と告げられたから。しかも2日後はエディが亡くなってちょうど3年。「ヘクターさんに言われたのは、ほかの誰に言われるよりもうれしいですね」といっていた棚橋なりのエディ・ゲレロ追悼の一撃だった。
それまでいやな雰囲気だったショーもしっかり締めた棚橋。またしてもTNA関係者の評価を高めた。