■中邑真輔選手のコメント
–中邑選手にとって、潮崎戦は念願だったというか……。
中邑「(さえぎって)念願というわけでもないですね。言っちゃ悪いですけど、自分の中ではあり得ない(負け)という思いが残っていて。まあ、受け入れがたい事実を受け入れるかどうか?という部分もあるんでしょうけど、頑なにそれを拒否するのも、自分としては正しいのか? 間違ってるのか? 矛盾だったり、自分を肯定しようとしてみたり、色んな考え方がふっては出るわけですよ。まあ、プロレス。『闘ってもう1度答を出すか』と。今回はどういう答えになるのか、わかりませんが。負けた自分が言うのも何ですけど、潮崎選手が『ホントに俺に勝った男かよ!?』というぐらい緊張感のない活躍しか見せてくれないようなので。ホントに、願わくばというよりも、頼むから、彼の団体でも今まで見せたことのないようなモノを持って、リングに上がってくれたらありがたいなとは思いますね」
–「今まで負けた相手にお礼参りをする」という発言がありましたが、まずは潮崎戦手という思いですか?
中邑「そうですね。プロレスをやってると、誰かに勝つ・負けるというのは多々ある話ですが、ひとしおというか、自分の中では今年の有明コロシアムでの現実というか、突きつけられたものに関しては、自分の形成してきた中邑真輔というアイデンティティーの中で、その形成している何本かの柱のうちの一つが砕かれたというか。まあ、すべて含めて自分の世界ですから。その自分にケリをつけるというか。そういう意味では、いつでもいいというわけじゃないですけど、そこにチャンスがあるなら(闘う)」
–潮崎選手のほうも自信満々の様子で……。
中邑「(さえぎって)いや、あんまり変わってないような気はしましたね。会見の中では。まあ、負けた相手なんでね。『少しは特別な人間でいてくれよ』と思うんで。そういう意味では、今日見た感じでは『ちょっと物足りねぇかなあ』と。『もしかしたら、俺、間違った!?』とかね、思わせないで欲しいなとは思いますけど(苦笑)」
–もともと潮崎選手は、あまり口で言うタイプではないと思いますが?
中邑「でも、この前のチャンピオン(小島聡)もそうでしたけど、『苦手だからできません』じゃあ、話になんないでしょ。『口では負けるけど、リングでは勝負します』とか、開き直ってんじゃねぇよって話で。『求められてるものは、それ以上のものだろ?』っていう話なんです」
–そのへんも気に食わないところ?
中邑「まあ、土をつけられた自分が言うのがちょっとおかしいので、何とも言えませんが、(潮崎が)自分の想像を絶する人間ならいいんですが」
–潮崎選手は「中邑選手とは何回やってもいい」と発言していましたが?
中邑「ただ何回もやるんじゃ、ハッキリ言ってバカ。変わらないというかね。『何回やってもいい』というのは何でか? その理由は何だ? 『自分の価値を上げる』って言ってましたけど、『俺が価値を上げてやってんのか?』って話じゃないですか。『そうじゃない、ほかの理由を持って来い』って話。ただ、気付いてるのか、気付いてないのかわかりませんが、さっきも言ったように彼が求められてるものというのは、普通のレスラーじゃないんですよ。きっと、現チャンピオンの杉浦よりも何かを求められてるはずなんですよ。本人はそれを気付いているのか? 気付いていないのか? 気付いていても知らないふりをしているのか? まあ、三つ目に言ったのが一番悪いですけど。そのへんのものというのは、明らかに誰もが認めるものだと思うので。そういう意味では、自分の中で彼が特別であるかどうかも、自分の中で判別できないというか。まあ、この前の負けは引きずってますが、その他もろもろすべて答を出せるのが東京ドームの試合かなとは思ってますね」
- 2010.12.14
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