–中邑選手は、小島選手の発言に対し「口でプロレスができない」「子供以下」「頭が悪い」と、かなり厳しいことを言っていますね?
中邑「みんなそう思ってるんじゃないですか? 盛り上げてやってんだよ、俺が。『それに対して乗って来いよ』って話じゃないですか? でも、別に口でプロレスしてるつもりはないですよ。ただ『ホントのことを言え』と。考えてないなら、考えてないでいいよ。『嫌い』でも何でもいいですけど(苦笑)。ただ、あまりにも言葉の選び方が子供過ぎるので、IWGPが軽く見える。ベルトが軽く見える。タイトルマッチが軽くなる。それがイやだっただけですね」
–こういった中邑選手の発言を聞いて、小島選手はどう思いますか?
小島「非常に頭がよくて、素晴らしいと思います。ただ、コメントだったり、そういうところでは、正直、勝負にならないぐらい私のボキャブラリーが凄くダメなものでアレなんですけど、リング上では負ける気がしません。絶対に負けないです(キッパリ)。中邑選手だけじゃなくて、誰にも負ける気がしません、いまは。ラリアットも色んなバリエーションがあるんですけど、正調のラリアットでは1発で完全に仕留めたいと思います」
–小島選手のラリアットは一撃必殺のフィニッシュホールドですが、警戒していますか?
中邑「開きなおりゃいいってもんじゃない。そりゃ、リングの中は違うでしょ。リングの中の結果がすべてということになるでしょう。それでも、俺たちはプロレスラーで生きている以上、ただリングの中だけで主張すればいいのか? 何かを表現すればいいのか? 俺はそうじゃねぇと思う。開き直って、『俺はこれはできません』『ノーです』『負けを認めます』と言ってる時点で、僕のプロレスラーとしての生き方を否定されてますけど、自分の好みじゃないですね、そういうのは。まあ、ラリアットで来るって言ってますけど、じゃあ自分は、膝蹴りで首筋を掻っ切って終わらせたいと思います」
–小島選手は、中邑選手のボマイェをどう思っていますか?
小島「脅威は非常に感じています。それだけの技だと思っていますし、1度体感もしてますし。そのインパクトを今でもしっかりと体で覚えていますので。やはり、一番警戒する技ですね」
–何か対策はありますか?
小島「対策ですか? ……そのときのひらめきで」
–過去、2回のシングル戦で勝利していない小島選手にとっては、絶対に負けられない試合となりますが?
小島「『G1』でやった試合(8月14日両国)よりは、5年前にやった試合(05年3月26日両国)のほうが、私の中ではずっと印象に残っています。その思いというのがありまして、それを一番引きずっているのかもしれないですね。このあいだやった試合で完全にやり尽くした感がまだないので、5年前の決着というのは、私の中でまだついていないと思っています」
–05年2月20日のIWGP ヘビー級・三冠ヘビー級ダブルタイトルマッチで、天山広吉選手に勝利した小島選手がIWGPベルトを投げるという行為に出て、そのとき最初に向かって行ったのが中邑選手だった……。
中邑「(質問をさえぎって)まあ、そんなこともありましたよ。で、この前の『G1』で、試合前に『真輔、決着つけようぜ』と言ってるヤツがいるんですよ。ね? 決着ついたじゃねぇの。だから(今回の試合は)“泣きの1回”でしょ?(苦笑) それをチャンピオン権限で主張してるだけでしょ」
–当時、そんな小島選手が、いまベルトを持っているという状況について、中邑選手はどう思いますか?
中邑「ベルトを投げた人間が、いまこうしてベルトを持っていると。その人間の心境のほうが聞きたいですね(苦笑)」
–小島選手、現在の心境は?
小島「そうですね。5年前にも色んなことがありましたし、その5年前の気持ちといまの気持ちというのは違いますし。その中でこうやって私のもとにベルトがあるというのも、一つの運命だと思っていますんで。この運命を大事にしたいと思っています」
- 2010.12.8
- #Topics