「世界で一番素晴らしいレスラーになって来る!」棚橋選手がTNA遠征に出発!
10月26日、棚橋弘至選手が無期限のTNA遠征のため、アメリカへ旅立った。
今年8月、左ヒザ治療のための約4ヶ月間に及ぶ長期欠場から復帰し、連覇が懸けられた「G1 CLIMAX 2008」に満を持してエントリーした棚橋選手。ところが、その成績は2勝4敗と散々たる結果に。その後もこれといった活躍を見せることなく、新日本マットの話題の中心から完全に遠のいていた。
そんな中、新日本プロレスはIWGPヘビー級王座を全日本プロレスの武藤敬司選手に奪われたまま、ことごとく奪還に失敗。菅林直樹社長が“白旗宣言”をするなど、完全に崖っぷちまで追い込まれてしまう。とはいえ、そんな状況にあっても、棚橋選手が次期挑戦者としてリストアップされることはなかった。
シリーズではさしたる活躍もできず、IWGP王座の争奪戦に絡むこともない。人から注目されることを何よりも生きがいと感じる棚橋選手にとっては、まさにどん底のスランプ状態。この状況を打開すべく、あえて新日本の本流に背を向け、アメリカTNAでの再生を試みることを決意したのである。
渡米を直前に控えた成田空港で、棚橋選手がマスコミの取材に応じた——。
=マスコミとの質疑応答=
–今回の遠征の狙いは?
棚橋「日本で最も素晴らしいレスラーが、世界で一番素晴らしいレスラーになって来るという意味合いがあります」
–TNAマットでの試合の予定は?
棚橋「何も分かってないです。対戦相手どころか、どこを経由して行くかとか、どこに泊まるかも分かりません。もしかしたら(行く先は)アメリカじゃないかも(笑)。さっき、乗る飛行機がないな〜って思っていたら(反対の)南ウイングにいました。ヤバいです。はやくもスランプです」
–期限も未定?
棚橋「この長くて暗いダメな状態を抜け出したら、すぐに帰って来ますよ。俺にも新日本プロレスにも、そんなに時間がないというのはよく分かっているので」
–いまだに武藤選手がIWGP王座を持ち続けている状況だが?
棚橋「武藤選手もアメリカで名をあげて帰って来た選手なんで、僕はアメリカで武藤選手以上のレスラーになって、華々しく凱旋します。新日本プロレスは、俺にふさわしい舞台を用意して待ってろと(言いたい)」
–菅林社長が“白旗発言”をしたが?
棚橋「複雑ですね。社長がそう言ったということは、社長の視界に俺がいなかったということ。悲しいやら情けないやら。ダセェなと。要は俺が素晴らしくなって帰って来ればいいということです」
——このように、スランプ脱出とアメリカマットでの実績作りに、絶対の自信を見せていた棚橋選手。ファンに向けてお別れのメッセージを残し、機上の人となった……。
=ファンへのメッセージ=
棚橋「新日本プロレスファンの皆さん、しばしのお別れになりますが、手のつけられないような大物になって帰って来ますので、期待して待っていて下さい。最後に……愛してま〜す!」