【不定期連載】ハイフライング・スター、絶賛アメリカ遠征中!(1)
10月26日(現地時間)、ヒューストン経由で定刻どおりにオーランド国際空港に到着した棚橋弘至選手。出発前は成田空港で強気の発言をしたものの、周囲を見渡しても顔見知りがいない状況に不安が頭をもたげた。
そんな棚橋選手の目の前に現れたのは「TANAHASHI」のサインボードを手にしたひとりの女性。宿泊先のホテルさえ知らされていないだけに、彼女がTNAの関係者と信じてついていくしかない。もし、そうでなければ……。ほかに手立てがない棚橋選手は意を決して彼女についていった。
到着した先はTNAのレスラーが常宿にしているホテル。しかしそこにTNA関係者の姿はなく、空港で棚橋選手を待ち受けていた女性も単なるタクシードライバーだった。TNAからの依頼で出迎えに来ていただけで、棚橋選手を送り届けるとその場から去っていった。
またしても一人取り残された棚橋選手。チェックインを済ませたところで、別便でオーランド入りしていた日本人記者の姿を見つけ、長旅で疲れた表情からようやく笑顔がこぼれた。
部屋に荷物を置くと、翌日からのスケジュールの確認をかねて食事に出かけた。ところが、棚橋選手にはまだTNAから連絡がない様子。
棚橋「とにかく会場に来るように言われているだけで。カードも聞いてません。明日以降のスケジュールも全然わかりません。だからといって、あれこれ考えていても仕方ないので。まあ、なるようになるでしょう。いつまで居るかわかりませんけど、せっかくですから試合以外にもいろんなことを経験したいですね」
と、前向きに頭を切り替えた棚橋選手。左ヒザ手術から復帰後、思ったような結果を残せていないが、サンシャインステートで太陽の輝きを取り戻すことができるか?
翌10月27日昼。オーランド・ユニバーサルスタジオに到着。ミック・フォーリー、ジェフ・ジャレット、ブッカーTと対面。棚橋選手は“ハイフライング・スター”として手厚い歓迎を受けた。
“ハイフライング・スター”というニックネーム生誕の地であるTNAに再上陸を果たした棚橋選手。果たして、その初陣は?
※棚橋選手の遠征試合の結果は、随時掲載していきます。