第5試合はデビッド・フィンレー(3勝1敗=勝ち点6)vsエル・ファンタズモ(1勝3敗=勝ち点2)の『G1 CLIMAX 32』Dブロック公式戦だ。フィンレーは現在裕二郎と並んでブロック首位。既に3敗を喫してブロック1位が絶望的なファンタズモから確実に勝ち点を奪って、単独首位を狙う。注目のシングル初対決だ。
ゴングが鳴るとまずはリストの奪い合いを展開。テイクダウンしたファンタズモはグラウンドに持ち込みボーアンドアローだ。しかし、フィンレーも体を反転させて押さえ込んで一旦ブレイク。ファンタズモは手拍子と足踏みでリズムを場内に作る。
再び組み合った両者はハンマーロックを仕掛け合う。ハンマーロックに極められかけたフィンレーだったが、ロープを潜って体勢を入れ替えて、逆にファンタズモの腕をロープに絡めて痛めつける。しかし、ここはロープブレイクだ。
再び組み合うとファンタズモが素早くヘッドロックだ。これを突き放したフィンレーだったが、ファンタズモはショルダータックルでフィンレーをふっ飛ばす。そしてロープ間の攻防からティヘラを決めると、ご機嫌でファンタズモウォークからセカンドロープでバク宙を披露だ。
続いてはロックアップからヘッドロックの奪い合い。グラウンドに持ち込むと、お互いにヘッドシザースを仕掛け合って脱出。さらに足払いでのフォール合戦から、エビ固めをお互いに仕掛け合って譲らない。
お互いフォールを奪えないと手を差し出すファンタズモ。だが、フィンレーはこれを拒否。すると両者、今度はエルボー合戦だ。ファンタズモはニーリフトから逆水平チョップで痛めつけるが、フィンレーはすぐさまドロップキックでお返しだ。
そしてファンタズモが場外に出たところでプランチャを発射する。しかし、ファンタズモは素早くリングに戻り、フィンレーがエプロンに上がってきたところをロープを使ってスタンガン。そして、トペ・スイシーダを炸裂させる。
ファンタズモは花道でフィンレーを痛めつけてから、エプロンに顔面を叩きつける。そしてエプロンに上がると下から足を引っ張ってくるフィンレーを蹴り飛ばし、セカンドロープからラ・ケブラーダだ。
続いてフィンレーをリングに戻すと、自身はセントーン・アトミコを投下。さらにエルボーで攻め立てフィンレーをコーナーに追い込んでいく。そこからコーナーホイップで投げ飛ばし、マンハッタンドロップで追撃。続けてボディスラムで叩きつけると、セカンドロープからニードロップを顔面に投下だ。
フィンレーをコーナーに追い詰めたファンタズモはアイアンクローでいたぶり、CRⅡを早くも仕掛ける。しかし、フィンレーはこれをフランケンシュタイナーで切り返し、ロープ際でのラリアットでファンタズモを場外に転落させると、プランチャだ。
そしてファンタズモをリングに戻すと串刺し式のエルボースマッシュ。続いてエクスプロイダーで投げ飛ばし、逆水平チョップで殴り倒す。そしてバックドロップの体勢に。しかし、これを着地したファンタズモはスクールボーイで切り返しだ。
さらにファンタズモはセカンドロープで反転してのボディアタックで反撃。続けてライオンサルトで追撃だ。そしてフィンレーの右指をフィンガーロックで痛めつけてから持ち上げて、スピニングネックブリーカードロップを仕掛ける。
しかし、フィンレーはこれを回避するとアイリッシュカースバックブリーカー。続けてロープに飛ばしてからブルーサンダーで叩きつけると、ACID DROPを炸裂させる。これはファンタズモもカウント2でキックアウトだ。
ならばとファンタズモはコーナートップに上がる。しかし、立ち上がったファンタズモが襲撃し、フィンレーは急所を打ち付けてしまった。逆にコーナーに上がったファンタズモは雪崩式のブレーンバスターを狙う。
これはフィンレーに防がれ、リングに転落してしまったが上手く着地。すぐさまコーナーの脇のトップロープに飛び乗ってジャンピングハイキックを炸裂させる。そして雪崩式フランケンシュタイナーで叩きつけ、サンダーキス’86で圧殺だ。
しかし、フィンレーもカウント2でキックアウト。ならばとファンタズモはCRⅡに入る。しかし、フィンレーはこれをスモールパッケージで切り返しながら持ち上げてトラッシュパンダを仕掛ける。
だが、ファンタズモもこれを阻止。ドラゴンスリーパーの体勢で捕まえて持ち上げる。ならばとフィンレーも後方に着地。ファンタズモをロープ方向に押してから後方回転エビ固めだ。これをファンタズモがキックアウトすると、ロープの反動を利用してそのままジャックナイフ式エビ固めで押さえ込む。
しかし、ファンタズモもこれをエビ固めに切り返して譲らない。そしてファンタズモはフィンレーがキックアウトした瞬間に回転十字架固め。ついに3カウントが入り、ファンタズモが勝利を上げた。これでファンタズモは2勝3敗で勝ち点を4に伸ばしたが、一方の3連勝中だったフィンレーは連勝がストップ。2敗目を喫し、勝ち点は6のまま伸ばすことが出来なかった。
試合後、両者、額を突き合わせたが、フィンレーが手を差し出す。しかし、ファンタズモは手を握ることなく、フィンレーの額にTOO SWEETを決めて花道を引き上げていったのだった。