新日本プロレス創立35周年TOUR Circuit 2007 NEW JAPAN TRUTH 〜G1 TAG LEAGUE〜

日時: 2007年11月2日(金) 18:00開場　18:30開始
会場: 東京・後楽園ホール
観衆: 1988

第6試合 30分1本勝負
山本尚史海外遠征壮行試合

永田裕志
山本尚史

境界線

レフェリー｜レッドシューズ海野

MATCH REPORT

海外遠征へ旅立つことを決意し、その壮行試合として永田との一騎打ちに挑む山本は、赤いライオンマークTシャツ姿で、ライオンマークのタオルを頭に被って入場。コール時にそのタオルを外すと、なんと髪型が坊主頭に近い短髪に。その姿は、海外遠征への強い意気込み感じさせ、観客をどよめかせた。

山本にエルボー連打、ローキック、ミドルキック、串刺しフロントハイキックを打ち込んだ永田は「立て、テメェ！」と厳しい言葉を飛ばす。すると、山本はエルボー、張り手で立ち向かうが、逆に倒され、ミドルキックから腕ひしぎ逆十字固めを極められてしまう。
なんとかロープに逃れた山本だったが、その後も腕固め、ショルダーアームブリーカー、ニーリフトに苦しめられる。
しかし、ボロボロになりながらも永田の張り手を回避し、背後に回った山本は、必殺のバックドロップ！そして、ミドルキック3連打からコーナーへ。立ち上がった永田が近寄ってくると、ミサイルキック、串刺しダブルニーを放っていく。さらにニールキックから渾身のミドルキックでカバーするが、これはカウント2に終わる。
永田はロープへ走った山本をカウンターのフロントハイキックで迎撃するが、山本は組み付いて卍固め。脱出した永田は、食い下がる山本に対し、ミドルキック、垂直落下式ブレーンバスターでフォールを迫る。だが、山本はいずれもカウント2でキックアウトし、意地を見せる。
しかし、永田は山本のミドルキックをキャッチして冷静に処理し、そのままタイナー。そして、バックドロップから逆エビ固めを極める。両腕を立てて、ロープに這う山本だったが、永田にリング中央に戻され無念のギブアップ。

試合後、永田は「山本、退団なんて言葉に出すな。この悔しさをしっかりと胸に秘めて、アメリカに行ってデッカクなってこい！」と山本にエール。すると、山本は「現在の俺は、今、皆さんがご覧になった通りです。でも、必ず永田裕志にリベンジします！あと、中邑、後藤、田口、聞いているか！俺がいない間に、お前らが新日本のトップを獲ってくれ！俺が戻ってきたとき、お前らと本当のトップ争いをしたい！次に皆さんにお会いするときは、ライオンマークが一番似合う男になって帰ってきます。5年間、ありがとうございました！」と、ファンに挨拶し退場していった。

リングに残った永田は「さて、もう2007年もあと少し。そして、2008年1月4日東京ドームで……今、ここで宣言する！カート・アングル戦、俺が名乗りを上げます！文句があるヤツは出てくればいい。なんなら、棚橋ともう1回やるぞ！」と、“3代目”IWGPヘビー級のベルトを保持するアングルとの対戦をブチ上げた。

すると、ここで11月11日両国大会にて復帰戦を行なう中邑真輔が登場！会場に大歓声が起こる中、「ベルト、カート・アングル……その前に俺でしょ。新日本プロレスにしかない闘い、両国（8月12日G1 CLIMAX 2007準決勝）の続きをやりましょう」と、マイクアピール。そして、張り手、エルボー連打、ニーリフトで永田を急襲する。
これをきっかけに、両者はエルボー合戦を展開し、大乱闘に発展。セコンドの制止でなんとかその場は収まり、両者は退場した。

COMMENT

永田「(リング上でカート・アングルの名前を出した事について)まぁ、アングル戦は去年の今頃から言っていた事なので、言っておかないと忘れられちゃうかなと。機は熟しつつある中で、宣言するのはこのタイミングがいいんじゃないかと。カート・アングルに勝たなきゃならない、勝ちたいという事が俺の中で凄く燃え上がっているというか。そうすれば“勝利者トロフィー”(3代目IWGPヘビーのベルト)は付いてくるでしょう。(『アングル戦を実現させる上でライバルになりそうな選手は？』)いないでしょう。ベルトは持って無いですけど、それで棚橋が文句があるんだったら、もう1回どこかでやってやりますよ。文句があるヤツとは闘います。(試合後、乱入してきた中邑について)血がたぎっているんでしょう、彼は。やっぱり試合もちょこちょこ見に来て、体調が良くなってきたと同時に、自分の中で燃えるものが出てきたんじゃないですかね。いいじゃないですか。やっぱり、こうやって対角線上にいるけど、目指す目的(が同じ)というか。新日本といえば闘いであり、ストロングスタイル。(8/12両国では)俺らの目指す闘いがあと少しのところで、彼の負傷で終わってしまった。俺も残念だけど、本人が1番残念なんじゃないですか。この闘いがあれば、絶対に新日本は生き延びる、そういうものが中邑との闘いにはありますよ。だったら万全で(11/11両国に)来いよ。前回の二の舞だけはやめてくれよと。中邑の目を見ていたら、1月4日(東京ドーム大会)どころじゃないですよ。両国が楽しみです。(壮行試合を行なった山本について)なんか退団がどうのこうのと言ってたみたいで、強い決意というのはそういうもんじゃないんでね。徹底的に悔しいというのをリング上で見せてやれば、アメリカマット界で生き延びられるんじゃないですかね。そういう願いを込めて、山本には痛い思いをしてもらいました。それにしても試合後のマイクアピールが長すぎる。もうちょっと痛めつけるべきだったかなと(苦笑)。でも決意を感じましたよね。ビンタとかエルボーはキツかったし、キックもいいのをもらいましたよ。いいものを持っている選手なので、辞めるとかそういう事は言わないで欲しいですよ。永田をブッ倒す(という意気込みで)、大きくなって帰って来て欲しいですよ。(アメリカでは)怖がらずに何でもトライしろと。(最後の逆エビ固めは)この痛みを忘れるなって事ですよね。本人がライオンマークを背負って行くと言ってたから、じゃあ原点を忘れてもらっちゃ困ると。格好だけじゃなくて、痛みというのを忘れないで欲しかったですね。(後楽園からの)いい『山本』コールでしたよ」

山本「永田裕志、強かったです。必ず、絶対にリベンジします。このままで終われるかって。海外に行って、必ず帰って来ます。まだ契約の問題があるけど、切るにしても、切らないにしても、戻って来た時にすぐにIWGPのベルトに挑戦できるぐらい、それぐらいの選手になって帰って来ます」

※試合後、リング上に乱入した中邑のコメント
中邑「まぁ、別に（永田とは）遺恨じゃないけど、軽い挨拶代わりに、今日来たまで。次（11/11）の両国で（8/12両国の）続きをする。俺の時間は止まっているんでね。まぁ、永田裕志はそれに答えてくれると思う。ベルトまで、ドームまで時間が無いんで、両国から最短距離を走りたいと思います」