いよいよ目前となった、5月25日（日）横浜アリーナ大会で棚橋弘至とのタッグで、後藤洋央紀＆柴田勝頼と“IWGPタッグ・ナンバーワン・コンテンダーマッチ”を闘う真壁刀義。その心中にあるのは、意外な相手へのイラダチだった!!
 
■棚橋？　めちゃくちゃ仲悪ぃし！　スゲー嫌いだし！　認めてねぇ！　じゃあ、なぜ組むかわかる？
 
——さて、真壁刀選手。いよいよ5月25日（日）横浜アリーナ目前ですが、いまのコンディションはいかがですか？
 
真壁　コンディション？　超最悪だね！　みんな同じ条件だけどさ。それにしても忙しすぎるよ（苦笑）。台湾行って、ツアーやって、タイ行って。あと、温度差が凄いよ。温度高いとこから低いとこの繰り返しで、体調壊すじゃん？　ニューヨークのヤローたちは幸せもんだ。アイツらラクもいいとこだよ、バカヤロー。
　
——試合に向けて気持ちの面ではいかがですか？
　
真壁　横浜アリーナ？　それは変わらないよ。俺はプロだぜ？　それは関係ねーよ（キッパリ）。
 
——棚橋さんとのタッグで、後藤＆柴田組と対戦することになりましたが、まず棚橋選手とのタッグを組む経緯は？
 
真壁　経緯？　なんだろな。ま、前だったら絶対に拒否してたし。あんなヤツ認めてねーし。組みたいとも思わねーし……ってとこだったよ。
 
——以前は、そういう発想自体なかったですか。
 
真壁　じゃあなぜ、いま組むのか？　「以前と変わって、仲いいんじゃないの？」って？　言わせてもらえばさ、仲いいか悪いかでいったらめちゃくちゃ仲悪ぃし！　好き嫌いでいったら、スゲー嫌いだし！　認めてねぇ！　……ただ！　そんなチームのほうがさ、おもしれー試合するんじゃねーの？　なんでかわかる？　俺はあの色男に負けたくねーからよ。
 
——負けたくない相手だからこそ、相乗効果があると。
 
真壁　だからこそ、アイツの前では踏ん張るだろ？　ピン獲り行くだろ？　通常の試合と状況違うだろ？　そういうことだよ。だから「いい刺激になるんじゃねーか」って。ヤローがなに考えてるかわからねえ。けど、俺はそういうスタンスだよ。
 
——タッグを組んだ目標・目的は？
 
真壁　ひとつは“化学反応”ということ。俺はここ10年以上、あのヤロー認めたことはねぇ。ただ、化学反応あんだろって。……いまさ、「真壁刀義、アンタ最前線張ってるか？」っていったらさ。俺はメディアではどいつにも負けないぐらい最前線張ってるよ？　けど、ここ1年はIWGPに挑戦できてねぇし。G1も獲ってねえ。チャンスも回ってきてねぇ。俺から言わせれば、疑問だぜ？　ただ、いままで自分で引きずり寄せてたじゃん。それを、あの色男と組むことで引き寄せやすくする。「これがプロの考えだろ？」って。
 
——「コンテンダーマッチ」ということで、勝ったほうがIWGPタッグベルトに挑戦できます。
 
真壁　じゃ、やるしかねぇだろ？　言っとくけど、メディアでこの俺を誰も知らないわけねーんだよ。そのプロレスラー・真壁刀義がベルト持ったら鬼に金棒だろ？　いままでメディアで猛威を振るってきたけど、本来はプロレスで猛威を振るったうえのメディアだからよ。それで挑戦者決定戦？　叩き潰すかねーだろって。
 
■アイツの試合を全否定してるんじゃねぇ。後藤洋央紀、オメー自身を全否定してんだ！　
 
——後藤＆柴田組に関しては率直にどう思いますか？
 
真壁　いんじゃねーの？　ま、いまの棚橋に対して、柴田の攻撃力？　そこは「もう好きにやってくれよ」って。いきり立ってんだろアイツら？　ただな、本当に話題を持ってくヤツは、ただ立ってればそれが全部話題なんだよ！　フフフ。おまえら何を焦ってんだよって。だからこそ、逆に言ったらよ、俺の標的としたら後藤洋央紀だよ（ニヤリ）。
 
——真壁さんは、荒武者を迎撃しますか。
 
真壁　後藤に言いたいのは、「プロの世界は、仲よし子よしじゃダメなんだ」って！　個々の闘いだろ？　おまえはいままで何獲ったよ？タイトル何個獲った？ G1獲ったろ？ NEW JAPAN CUPを2〜3回獲った？ タッグリーグも獲ってんだろ？ なんで“他”が獲れねぇんだよ。一番レスラーとして大事なもんは獲れてねーだろ。なんでかわかる？ オメーがショッぺえからだよ！
 
——かなり辛辣ですね。
 
真壁　オメーの何がショッパイって？ 腕とか力じゃねぇ。“ここ”（ハート）がショッパイってことだ！　人として、優しさとか思いやりとか大事だよな。一番大事なんだ。それがなかったら最低でクソみてーな人間だ。ただよ、リング上のレスラーは、そんなもんはいらねーんだ！　リングで遠慮なんかしたてたら、客は一瞬で見抜くからな？　そういう闘いをおまえ自身がしなきゃダメなんだ。
 
——それができるように見えたのが、柴田選手との試合なんですけど、それだけではダメだと？
 
真壁　ダメだ！　柴田との試合って、3〜4回だよな？　でも何回、客が心底シビれたよ？　俺から言わせりゃ1回か2回だ。いいか？　俺は、アイツの試合を全否定してるんじゃねぇ。俺はよ、後藤洋央紀、テメー自身を全否定してんだ！　いいぜ？　そのまま柴田の陰に隠れるならいいぜ。勝手にやってくれって！　3番手4番手5番手6番手……いやいや10番手？　ククク！　いいじゃん？　そうなりてぇのか？　そうじゃねぇだろ！　俺は、いつも思うんだよ、「生ぬるい！」って。パートナーが柴田だろ。柴田が生ぬるいか？　一番近くにいるテメーが生ぬるかったら、話になんねぇだろ。こんな説明を、いちいちオメーに言ってるものおかしな話だけどよ。
 
——後藤＆柴田のタッグとしての完成度はいかがですか？
 
真壁　低いね（キッパリ）。だから、そうやって仲よし子よしのタッグならよ、地元の三重に帰ってさ、夏祭りの寄席でもあがって、二人で二人羽織でもやれよって！　それで、いいだろ？
 
——これまた強烈ですね。
 
真壁　でもよ、柴田が新日本に殴り込みかけてきたとき、何を考えた？　でもいまの柴田は後藤と組んでる。「じゃあ、それでいいんじゃない」って。で、後藤のほうは「仲よしコンビでいいんじゃない？」って。でもさ、本当はそれぞれがテーマを持ってリング上がってんだろ？　その姿勢が生ぬるいって言ってんだよ！　だから今回は俺の真骨頂見せてやるよ！　先輩としての立場としてじゃねえ。一個人のレスラーとして言ってんだ。
 
——もう一方、柴田選手のバチバチとしたプロレスがファンに受けいれられているという現状は？
 
真壁　いんじゃねーの？　棚橋みたいなやんわりしたプロレスが受けてんだから、柴田みたいな攻撃的なプロレスが受けてもいいだろ。……ま、こういう風にコメントぬかしててさ、「誰の味方なんだ？」って思うかもしれない。でも、俺は自分の味方なだけ。だから、今回のテーマはよ、まず後藤洋央紀をケチョンケチョンにする。柴田もケチョンケチョンにする。もう一つ、パートナーの棚橋にもプロレスの真髄を叩き込んでやる。それだけだ！
 
——じゃあ全員が敵？
 
真壁　ずっとそうじゃん？　タッグだってタイトル戦だって、「全員敵だ」って思ってるから。いいか？　そういう闘いをやらないと上にはアガれねーんだよ！
 
■柴田はこのリングに上がりてぇんだろ？　俺は、もっともっとアイツに“上から目線”だよ
 
——棚橋選手は出戻りの柴田選手に対して怒りを感じているわけですが、真壁選手は？
 
真壁　関係ねーよ。ま、たしかに柴田は暗黒時代に新日本を抜けて、全部ほっぽりだして、テメーは好きなとこに行ったよな。「もう新日本なんか潰れちまえ！」って思ってたかもしんねえ。けど、俺はテメーの力でのし上がってきた、俺にはテメ—の力で新日本を支えてきたって自負がある。だからこそ、別に何も思わねえ。「俺ってやっぱ凄いでしょ？」ってことだけ。アイツへの恨み節はなにもねーよ。
 
——柴田選手には何もない、と。
 
真壁　逆に言うと「どうだ？　そんだけ魅力的な新日本になったろ？」って。「おまえ、このリングに上がりてぇんだろ？」って。逆に棚橋より、もっともっと“上から目線”だよね。だから色男さんにも「そんなに気にするなよ」って俺は思うぜ（ニヤリ）。
 
——棚橋選手は「この試合は苦戦は許されない。圧勝で勝たないといけない」と言い切ってます。
 
真壁　ククク！　「色男さんよ、そんなに背負って意気込むんじゃねぇ。もっと堂々といろ」って。なんでかわかる？　この俺様がバックにいるからだよ（ニヤリ）。
 
——シビレますね。11年ぶりに戻ってきた横浜アリーナ開催に対して、真壁選手の見せたいものは？
 
真壁　11年ぶりか？　その時の横浜アリーナの第1試合知ってる？　この俺様と棚橋弘至だよ。あの時の第1試合から考えると、「よくここまで来たな」って。逆に言うと、俺もアイツもチャンピオンベルト巻いて、いまここにいるわけだ。感慨深いもんもあるよ。とくに俺様にとっちゃ、地元・横浜だろ。特別な場所、格別な場所でもあるんだよ。
 
——一層、力が入りますね。
 
真壁　だから、意味合い的にも大事だと思ってる。いいか？　横浜アリーナでは、この俺様のインパクト、真骨頂を見せてやる！　それだけだ！　

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