現地時間・2月3日、MLWのフィラデルフィア大会『MLW SuperFight』に参戦した小島聡は、アレックス・ケインが保持するMLW世界ヘビー級王座に挑戦。ラリアットでねじ伏せ、ベルトを奪取した。
写真提供/MLW
小島は全日本プロレス所属時代の2002年~2004年にも同王座に君臨しており、今回で通算2度目の戴冠となった。また、小島にとっては“キャリアで初めて獲得したシングルのベルト”でもあり、思い入れの深い王座でもある。
挑戦者・小島聡は同大会に参戦したOKUMURA(CMLL)をセコンドに従えて入場。入場曲とともに会場内から「コ・ジ・マ」の大コールが鳴り響き、堂々のリングイン、王者のアレックス・ケインを待ち構える。
開始のゴング、ロックアップの態勢からグラウンドの攻防へ。ケインが小島の顔面を掻きむしる。一旦間合いを取り、再度ロックアップ。ロープに振られた小島がショルダータックルでケインを吹き飛ばし、お馴染みの大胸筋を大きく動かすアピール。これに負けじと、ケインもショルダータックル。2ショルダーのコスチュームを少しずらし、小島と同じく大胸筋を大きく動かすアピール。
場外戦に移り、ケインはエルボーと逆水平チョップで小島を痛めつける。さらにはコーナーポストに小島の額を叩きつけ、試合のペースを握る。戦いの場は再びリング上へ。ラリアット封じのためか、ケインは小島の右腕を重点的に攻め立てていく。アームブリーカー、エルボードロップ、ストンピングが小島の右腕を襲う。さらには足で踏みつけながらのフォールなど、余裕シャクシャクの表情を見せる王者・ケインだったが、小島も顔面への強烈なエルボーで反撃。
ケインをコーナーに張り付けると得意のマシンガンチョップを連射。串刺しのエルボーを決め、「いっちゃうぞバカヤロー!」からのダイビングエルボードロップを狙ったが、これはケインのデッドリードライブで切り返されて未遂に終わる。背中を強く打ちつけた小島はすぐに立ち上がり、エルボーを連発。ローリングエルボーからDDTで叩きつける。
小島のラッシュに防戦一方のケインだったが、強烈なバッグドロップを期に再び試合のペースを握る。小島をエプロンに寝かせてボディプレス、さらにアンクルホールドで捕獲するが、これは小島がロープエスケープ。
続けてケインはエクスプロイダーを狙うも、小島は側頭部へのエルボーで防御。逆にコジコジカッターで叩きつけ、ラリアットを狙うが、カウンターでケインのエクスプロイダーが炸裂。
ここからケインは投げっぱなしジャーマン、前方へ放り投げるデンジャラスなブレーンバスターで一気呵成に畳みかけるが、小島はカウント2でキックアウト。続けてケインはオリンピックスラムも爆発させるが、小島はこれもカウント2で返していく。
ケインは、小島のタイツをつかんで引き起こし、レインメーカーの態勢に入ったが、ここで小島のカウンターラリアットが強烈にヒット! 勝機と見た小島は、垂直落下式ブレーンバスターから、トドメの剛腕ラリアットでねじ伏せ、堂々の3カウント奪った。
試合後、新・MLW世界ヘビー級王者となった小島はマイクを握り、会場に詰めかけたMLWファンに感謝の意を込めて英語でスピーチ。“すまない、自分の英語は下手だ”と前置きする場面もあったが、会場からは大歓声が起こった。
最後は「サンキュー・ベリーマッチ・エブリワン! 20年以上経って、再びチャンピオンになることができた。アイ・ラブ・MLWファン、サンキュー ソーマッチ!」と英語で締めくくった。
また、同大会に参戦していたCMLLのOKUMURA、同じ第三世代の盟友・永田裕志もリングサイドに駆けつけ、ビールで祝杯をあげた。
さらに、現地時間・2月29日MLW・ニューヨーク大会『MLW Intimidation Games’24』にて、挑戦者・鈴木みのるとの初防衛戦が決定。
また、永田裕志は1.13サンノゼ大会『Battle in the Valley』にも参戦した、名門アノアイファミリー出身のジェイコブ・ファトゥと対戦。
序盤のチェーンレスリングでは互角に渡り合う両者。永田は腕を取りハンマーロックに入るが、ファトゥは巧みな身のこなしで切り返す。
ロックアップの態勢からクリーン・ブレイクを装うも、永田は不意をついて打撃を連発。つづけて永田はハンマースローでコーナーへ振りビックブーツを狙う。しかしファトゥはショルダータックルで迎撃、ボディスラムからダイビングヘッドバッドで反撃。
さらにファトゥはコーナーへ追い詰め、頭突きと地獄突きをお見舞い。コーナー目掛けて突進するが、これを読んでいた永田はヒップトスで投げ捨てる。
ここから永田が反撃開始。右腕を脇固めで捕えるとチキンウイングに移行。一度はロープに逃げられるも、右腕へアームブリーカーを連発。
右腕攻めをこらえたファトウは打撃戦に持ち込み、頭突き、ラリアット、トラースキックで攻め立て、ハンドスプリング式ムーンサルトプレスを敢行。
重厚感のあるファトゥの打撃はなおも続くが、永田のエクスプロイダーが炸裂して一気に形勢逆転。ナガタロックⅡでぐいぐい締め上げると、必殺の“白目式腕固め”に移行。しかし捕えきれず、ファトゥはなんとかロープブレイク。
防戦がつづいたファトゥだが、起死回生のトラースキックが永田の顔面にクリーンヒット。ここでチャンスを掴んだファトゥはサモアンドロップで叩きつけ、必殺のマイティ・ムーンサルトで永田を圧殺、3カウントを奪った。
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