8月25日、新日本プロレス事務所にて9月19日神戸で争われるIWGPヘビー級選手権試合の調印式が開かれ、王者・棚橋弘至選手と挑戦者・中邑真輔選手が、それぞれ意気込みを語った。
　
　この中で棚橋選手は、『G1 CLIMAX XXI』を制した中邑選手を「最も強大な敵」と高く評価。「急激な進化をしている相手」として警戒を強めた。
　
　一方の中邑選手は、『G1』でふるわなかった王者を糾弾。「永田（裕志）に潰され、矢野（通）に額をカチ割られ、内藤（哲也）に丸め込まれた。（棚橋が）そこらへんの落とし前をつける前に（IWGP戦を）やるんで、『熱は早いうちに』っていうか」と語り、この勢いのまま一気に王座奪還を目論む。

※立会人：小林邦昭（IWGP実行委員会）
　
■両選手のコメント
中邑「まあ、『俺が挑戦すんのかよ!?』っていう気分ではありますけど。“挑戦者”とは書かれてますが、チャンピオンに挑戦するつもりはサラサラないというか。『G1』に勝って挑戦権が得れたっていう、そこでの闘いですから。『どちらの立場がチャンピオンか？』という部分では、いままでとは違う状況ではあるかなと思いますが。ま、同じですね。『G1』で闘ってきたことと一緒。自分の試合をしようかなと思っています」
　
棚橋「『G1』の優勝という結果も大事なんですけど、公式戦の中でホントにお客さんの歓声を集めて、心に響く試合というか、そういう試合を連発してたっていうのが悔しかったです。俺は昔から中邑に対して（IW）GPを先に獲られたとか、背が高いとか、脚が長いとか、ジェラシーというか、そういうのはあるようでないような感じだったんですけど、“試合で見せつけられる”。そこがなんか一番心を揺さぶられたっていうか。『うわ〜、こう来たか！』と。『そこに来られたら俺、ヤベェな』という悔しい気持ちがあったので。だから、いままでの対戦、色々してきましたけど、“最も強大な敵”というか。そういう印象もあるし。ただ、俺、チャンピオンだし、ずっと防衛を重ねてきた自信もあるから。今度の神戸、『かかって来なさい』って言われたんだけど、俺がチャンピオンなんで。すべて導かれるままに、自分の信じるプロレスで、俺にかかって来なさい」
　
■質疑応答
——中邑選手は、棚橋選手の『G1』公式戦を見ましたか？
中邑「まじまじと見たわけじゃないですけど、『ちょっと負けがこんだかな』という印象がありますね。初っ端、永田に潰され、矢野に額をカチ割られ、内藤に丸め込まれた。（棚橋が）そこらへんの落とし前をつける前に（IWGP戦を）やるんで、『熱は早いうちに』っていうか」
　
——このタイミングでの挑戦は、自分に有利だと思いますか？
中邑「まあ、最近そういう流れですよね、ハッキリ言って。『NEW JAPAN CUP』しかり『G1』しかり。優勝したら即、挑戦。それがいいのか悪いのかは別として、権利があるならば。IWGPが欲しいというのは変わらない事実ですから。挑戦権があるなら挑戦する。それだけのことですね」
　
——棚橋選手、中邑選手の印象は以前と違いますか？
棚橋「『（IWGPに）いつでも届く位置にいる』と言っても、ギリギリで届いてないことが多いんで。それは、ゼロか100かと言ったらゼロなんですよ。ただ、先ほども言いましたけど、以前の“クネクネしたスタイル”だけじゃなくて、それを対戦相手に臨機応変に闘いを変えている。そこは自分が見ていて、やったことがないことをされると、ゾワゾワッて鳥肌が立つというか。まあ、僕的表現で言うと、急激な進化をしている相手です」
　
——棚橋選手がメキシコCMLL遠征に行くため、8月27日『ALL TOGETHER』が最初で最後の前哨戦となりますが？
棚橋「まあ、前哨戦はないんですけど、メキシコ行ってるあいだも、そして今日の夜から毎晩、頭の中で前哨戦してます。毎晩、闘ってます」
　
——メキシコ遠征へはどのようなモチベーションで行かれますか？
棚橋「新しい技術を身につけたりしたいし。まあ、去年も行ってますし、去年以上の活躍はもちろんですね。それと、コンディション作りですね。あと、いつも3週間ぐらいの滞在で、知名度が上がってから離れてしまうので、ちょっとメキシコでスターになりたいですね」
　
——中邑選手、次期シリーズはチャンピオン不在のまま、最終戦のIWGP戦となりますが？
中邑「負けのこんだ『G1』中の棚橋弘至なら、余裕で勝てるでしょう（キッパリ）。なので、メキシコへ行って“新しい技術”だとか、そんな付け焼刃なことをしてもしょうがないと思うんで。ある意味、化学変化を起こして、また新しい、進化した棚橋弘至になって、神戸に現われてほしいですね。そうじゃないと、いままでないものが作れないですね。まあ、何度も何度もやってるんで、そういう刺激がほしいです」
　
——中邑選手、棚橋選手の評価が非常に高いことについて、どう感じますか？
中邑「『相手を引き出す』だなんだって、そんな気持ちはサラサラないです（キッパリ）。自分のやりたいように、自分の納得いくように、試合をしてるだけで。これが自分の中で固まってきたかって言ったら、そうでもないし。まあ、それは試合をするたびに変わっていくものなんで。そう思われてるなら、思われてるで。光栄なことでしょう」
 
■『G1 CLIMAX SPECIAL 2011』最終戦
〜星野勘太郎追悼記念大会〜
9月19日（月・祝）
兵庫・神戸ワールド記念ホール
15：00開場/16：00開始

30分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
永田裕志vsヒデオ・サイトー

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■『G1 CLIMAX SPECIAL 2011』シリーズ情報
　
●9月3日（土）18:00〜
三重・四日市オーストラリア記念館
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●9月4日（日）15:00〜
静岡・ツインメッセ静岡・北館
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●9月7日（水）18:30〜
長野・佐久市総合体育館
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●9月8日（木）19:00〜
富山・富山産業展示館・テクノホール
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●9月9日（金）18:30〜
埼玉・秩父市文化体育センター
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●9月10日（土）18:00〜
埼玉・所沢市民体育館・サブアリーナ
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●9月11日（日）18:30〜
東京・後楽園ホール
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●9月15日（木）18:30〜
京都・福知山三段池公園総合体育館
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●9月25日（日）18:00〜
徳島・徳島市立体育館
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【写真：山本正二】