7月6日に開かれたIWGPヘビー級選手権試合(7月19日北翔クロテック月寒ドーム)の調印式。その終了後、王者・真壁刀義選手と挑戦者・中邑真輔選手がそれぞれ囲み会見に応じた——。
■中邑選手のコメント
–真壁選手が色々と言ってきている状況ですが?
中邑「チャンピオンというよりも、『王様にでもなったのかよ!?』って話で。まぁ、そうやってね、ベルトにしがみついときゃいいんじゃないのとは思いますけど。(真壁にとっては)念願のIWGP(戴冠)ですから、わからなくもなくないですけど。あとは認識の違いというのが多々あって。さっきの会見(IWGP調印式)でも、言ってることの意味がよくわかんなかったですね」
–ベルトへの意欲を、言葉や態度で示せということかと思いますが?
中邑「けっきょく、なんやかんやで『うれしいんじゃないの?』って話ですよね。早々に挑戦者が現れてくれて。前回は『早く誰か挑戦して来いよ』ってギャーギャー言ってたわけですから。自分としては、ベルトが欲しいというのがまず第一の思いですから。相手が真壁だろうが、誰だろうが関係ない。まぁ、挑戦が認めたからには今さら(挑戦者を)変えようなんて『そうは行きませんよ』って話で。あとは、自分で上げたハードルをそれ以上に上げなきゃいけない作業が待っていると思うと、早くベルトを取り返して、また自分の思うプロレスを固持して行きたいと思いますね」
–そのプロレスというのは、真壁選手とは相容れない部分?
中邑「彼の生き方をどうこう否定するつもりはないですけど、ただ一つ言えるのは自分とは違うということですね(キッパリ)。『俺はこんだけ頑張った』『こんな辛い思いもしてきた』『みんな応援してくれよ』というふうに、僕は言おうとは思わないので。口を使って“ハリボテ”を大きくすることに一生懸命にはなれないというか。自分がどうしたいか? 自分がどうするか? 自分がどう闘いたいか? その思いで闘ってますから。ウ○コだとか、チ○チンだとか、フニャ○ンだとか言われても、特に気にもしない。『また言ってるわ』ぐらいですね」
–真壁選手とすれば「これだけ言って、何で言い返して来ないんだ?」という考えのようです。
中邑「『考え方が違う』って自分でも言ってるじゃないの(苦笑)。俺に求めんなよ、同じモノを。まぁ、彼のまわりには迎合してくる人間が多いでしょうから、そうではないマイノリティの僕を相手にすると、ちょっとイライラくるのはわかりますけど。言ったモン勝ちというのもあるにはありますけど、そんなものはすぐに剥がれ落ちるだけで。頑張って“ハリボテ”を大きくしたって意味がないと思いますけど」
–これからの前哨戦で追い込んでいく?
中邑「そうですね。1枚1枚剥がしていってやろうかなとは思いますけど。ベルトが欲しいって思うヤツは、考える前に、準備する前に、行動に移したほうがいいんじゃないの? まぁ、実力ないヤツは論外でしょうけど。欲しいと思うならそういう部分を出せばね。前回の真壁のように、今回の俺のように、挑戦権なんかすぐに手に入るんじゃないかなと思いますね。まぁ、シリーズ通して追い込むというか、まざまざと違いを明確にしていきたいとは思います」
–IWGP王座を奪還して、まだやりたいことがある?
中邑「そうですね。1回ベルトをはずすことで、やっぱり一瞬違う空気が入るというか。そういう感じではあるんで、巻けば巻いたで前回と同じではなく、若干の変化を伴って、自分のチャンピオン像を築けるんじゃないかなとは思いますね。まぁ、タイトルマッチに敗れて、奈落の底まで落ちたとは感じませんから。階段を1歩2歩後退しただけであって、また昇ればいいだけの話で。まぁ、勝ちたいんだったら勝つまでやる。それだけの話ですね」
–真壁選手の変化を感じますか?
中邑「チャンピオンになったからどうだなという感じは受けないですね。まぁ、『きっとうれしいんだろうな』というのは感じますけど」
–先駆者として真壁選手の心情が読める?
中邑「どうでしょうねぇ(苦笑)。僕は感じたままのことを言っているだけであって。真壁は真壁。僕は僕。自分のやることはベルトを獲るために闘うだけ」
※真壁が中邑と2度目のIWGP防衛戦!!
■7月19日(月)北海道・北翔クロテック月寒ドーム 15:00開始