蝶野正洋が証券会社と強力タッグを結成!/「蝶野王国2007in幕張」開催発表会見
7月17日夕刻、都内の東証Arrowsにて、「蝶野王国2007in幕張」の開催発表記者会見が行なわれた。この会見には、アリストトリスト有限会社の蝶野正洋代表取締役(以下蝶野選手)、新日本プロレスの菅林直樹代表取締役社長、三田証券株式会社の三田邦博代表取締役長が出席した。
今回の「蝶野王国」は、“イベントの証券化”と呼ばれる金融手法を用い、プロレス界の蝶野選手とファンド界の三田社長が業界の枠を超えて手を組んで開催されるプロレスイベント。
新日本、LOCK UP、無我ワールドプロレスリングの3団体が一挙に集う画期的な催しとして、幕張メッセ国際展示場・11ホールにて9月1日、2日の2日間に渡って開催される。
イベントの仕組みとしては、SPC(特別目的会社)が資本金を拠出し、投資家から募って資金を調達(今回は半プロ、プロの投資家から)。その資金は、興行費(会場費や設営費、宣伝費等)に充当され、興行のチケット収入やグッズ収入等の収益が投資家に配当される(収益が費用を上回れば利益を分配し、費用が収益を上回れば損失を分配する)。プロレスとファンドを融合させた手法だ。
蝶野「プロレス界は、50年近くの歴史がありますが、他のプロスポーツ、イベント業界の中で遅れをとっています。自分はプロレスラーとは別に会社(アリストトリスト)と、今年に入ってプロモーター(3月10日幕張大会でプロモーターデビュー)という業務を始めました。その中で感じたのが、プロレス界の底上げするきっかけが1つ欲しいと。プロレス界は多団体化してきて、各団体が切磋琢磨して団体の色を出して頑張っていますけど、それが皆さん(世間)にどうしても伝わりません。いちレスラーとしても、もう少し多くの人に見て頂きたい。今回はファンの拡大と旧ファンを呼び寄せたいです。だから、今あるプロレス団体の色を一度に見られたら面白いんじゃないかと。(チケットの)値段設定も下げて、3団体の興行を見比べてもらって、今のプロレスがどんなものかを生で見てもらいます。千葉という地域は、プロレスのテリトリーでいうと、関東圏内では非常に弱い地域になっています。その場所で勝負に出たいというのは自分のやり方なので、とにかく最高のものを見せて、プロレス、レスラーに興味を持ってもらいたい。それが今回の趣旨です」
菅林「今回は、蝶野選手と三田証券様がタッグを組むということで、新日本プロレスも参加させて頂くことになりました。このイベントの大成功に期待しております。そして、今後も同じイベントが続くことを願っています」
三田「当社が『蝶野王国』というプロジェクトに大きな魅力を感じたのには、3つの理由があります。1つは、我々がこの仕事のご依頼を受けた後に、久しぶりにプロレスを見に行きました。そこで気がついたのは、プロレスの魅力は全く衰えていないと感じました。2点目は、蝶野さんのビジネスセンスが非常に優れていまして、プロレスという新しい分野で一緒に仕事をさせて頂くには、またとないパートナーであることです。3点目は、残念ながら現在のプロレス界は、今述べた2つの魅力を十分に活用し切れていないのではと。我々の言葉で言えば、非効率が多く存在している。ファンドのノウハウとリスクマネーを導入できれば、プロレス復興になんらかの形でお役に立ち、プロレス界が繁栄すると思います。ファンの皆さまが、プロレス全盛期以上にプロレスを愛してくれれば、この『蝶野王国』は成功したと言えるでしょう」
会見の中で蝶野選手は「ちゃんと資金関係を見てもらえるパートナーということで三田社長を紹介して頂きました。非効率が可能性になるという逆転の発想がとても心強く感じました。それが形になってプロレス界に火が点けばいいと思います」と、三田社長を“強力なタッグパートナー”と表現。
「ファン層が多いけど、いいプロレスを観られない環境にある地域を再開拓していきたい。今後もそういうところでやっていきたいです」と、第1回目を成功させ、今後も「蝶野王国」を開催させることに意欲を見せていた。
同イベントの対戦カードについて蝶野選手は、「今回のイベントは、夏の終わりというか、秋の始まり的な形なので、夏のG1(CLIMAX 2007)が終わったら発表します」とコメント。
また、同イベントでは試合の他にも、トークショーやリングを開放したプロレス教室などを行い、さらには縁日、ショッピング、飲食が会場内で楽しめる「蝶野マーケット」もオープン。試合以外でもファンを魅了させる、趣向を凝らした内容盛りだくさんのイベントとなりそうだ。
なお、このイベントのチケットは7月29日より各プレイガイドで発売される。
- 2007.7.17
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