25年前、WWF時代にニュージーランド・マットに参戦しているハクはレジェンド。入場ゲートに姿を現しただけで、会場は悲鳴にも似た大歓声に包まれた。
対戦相手の地元勢であるネイトは超巨漢(肥満)、一方のクールは身長もさほど高くなくて細身というデコボココンビ。そこにロビンソンが組み込まれた形。地元勢はビッグマッチの経験がほぼゼロなので、どうしてもジュースが2人をリードする役割になってしまう。
リングインした瞬間から、ネイトがハクを挑発。怒ったハクは先発を買って出る。ネイトもそれに応えるが、いざ試合開始のゴングが鳴ると及び腰に。結局、ハクに指一本触れることにないまま、クールにタッチする。
代わってリングに入ったクールは、正面から向かっていくものの、ハクの相手になるほどの実力は持ち合わせていない。逆水平一発でダウン。仕方なく、ロビンソンにタッチ。
リングインしたジュースはトンガを指名。ハクとの対決を避けた。トンガのアームドラッグ、ドロップキックを浴びたロビンソン。飛び込んできたクールには、トンガとロアがダブルヘッドバット。それを頼もしそうにコーナーから見ているハクの姿が印象的だった。
中指を突き立てるなど、挑発だけは一人前のクールだが、軽々とボディスラムで叩きつけられ、カバーをカウント2で返していくのがやっと。ジュースとの2人がかりの攻撃を狙ったものの、両腕でのラリアットに吹っ飛ばされてしまう。
ロビンソンもトンガ&ロアの連係に防戦。しかし、トンガがロープに走ったところでリング下からネイトが足を引っ張ったのを機に、何とか形勢逆転に成功した。
ロビンソンがリードする形で攻撃。クールがネックブリーカードロップ、ロビンソンがブレーンバスター、ネイトがロープを使ったチョーク、ロビンソンがキャノンボールで攻め立てるが、クールのフライングフォアアームをネイトに同士打ちさせてハクへのタッチを成立させる。
ハクはクールにラリアット2発、ロビンソン、クールの順でボディスラム。さらに、ロビンソンの背骨を強烈なバックブリーカーでへし折ると、重量級のジャンピングエルボードロップで追い打ち。さらにロア、トンガを飛ばして串刺し攻撃をアシストしてからパイルドライバー。この一撃でロビンソンはリング下で戦闘不能状態となってしまった。
ハクの勢いは止まらない。ネイトに逆水平チョップ、地獄突きをお見舞いすると、パイルドライバー狙い。ここでクールが飛び込んできてラリアット。しかしハクは微動だにしない。ロープに入って2発目を狙ったところ、フロントハイキックで迎撃。リング中央で大の字になったところで、2人の息子にコーナーから飛ぶように指示。ロア→トンガの順でフライングボディプレスをお見舞いすると、ハクはクールを踏みつける形で余裕のフォール。タイガー服部レフェリーがカウント3を数える間、クールはピクリとも動かなかった。
レジェンドの勝利に観客も入場時以上の大歓声を浴びせる。ハクにとっても、2人の息子とのトリオはこれが初めて。最高の形での勝利で飾った。