THE BOYSを引き連れて先に入場してきたキャッスル。リングインしてクジャクの羽を広げたようなポーズをとろうとした時に入場曲が棚橋の「HIGH ENERGY」に切り替わって見せ場を奪われてしまった。棚橋がリングインしてコーナーに上ってポーズを決めたのを見ると、「I’m not Happy」と吐き捨てて花道へ戻る。ここでキャッスルの入場曲が再び流れて、ようやくポーズを決めた。花道でBOYSにコスチュームを脱がしてもらってリングに戻ると、棚橋も1人でがコスチュームを脱ぎながらキャッスルをまねたポーズを決めてみせる。これにキャッスルは、またしても怒りの表情をあらわにした。
キャッスルが「I’m not Happy」とつぶやけば、棚橋は「I’m Happy」とつぶやいて試合開始のゴング。しかしキャッスルは自軍のコーナー最上段に座ってBOYSに羽根のついた扇子であおがれながら、だんだんと背中を反らせていく。これでようやく気が収まったのか、右手を差し出して、棚橋に握手を求めた。ところが、棚橋がこれにエアギターをかき鳴らすポーズで応えたため、キャッスルの怒りは再点火。
それでも最初は静かな立ち上がり。リストの取り合いからグラウンドへ。棚橋がロープに押し込んでクリーンブレイクすると、キャッスルは1歩前に踏み出して、背中を反らせる独特のポーズ。これには棚橋も思わず尻もちをついてしまった。ところが、キャッスルが組みつこうとしてきたところで身をかわした棚橋が、先ほどのキャッスルと同じポーズを返したものだから、キャッスルも後ずさり。そしてセカンドロープに飛び乗って、振り返りざまのボディーアタックを決めた棚橋は、敵コーナーに歩を進め、BOYSに扇子であおぐよう命令。BOYSの2人が渋々ながらこれに応じたため、キャッスルの怒りはBOYSに向いてしまった。
キャッスルはリングを飛び下りてBOYSに詰め寄る。それを追った棚橋だが、BOYSが扇子で棚橋の行方を遮った。キャッスルがそれを割って飛び込み攻撃を仕掛けたため、棚橋は不意を突かれる形になってしまう。フェンスを越えて観客席までなだれ込む乱闘でペースをつかんだキャッスルは、リングに戻ってからも棚橋を攻め立てる。
キャッスルが仕掛けた回転エビを踏ん張ってこらえていた棚橋。しかしエプロンに上がったBOYSが扇子であおいで風を送り始める。それでもこらえた棚橋は、回転エビを切り返すのでなく、BOYSにつかみかかっていった。
これで試合は、ますますキャッスルペースに。倒れ込むように放つボディープレス2連発。そして3発目は棚橋のシックスパック(割れた腹筋)にむしゃぶりついた。
エルボーの打ち合いからフライングフォアアームを決めた棚橋は、エルボーバット、腰投げ、エルボードロップとつなぐ得意の攻撃からこぶしを握りしめて、上下に動かす。すると、その動きに合わせて一部の観客から「ACE! ACE!」の声が飛んだ。
コーナーを背にするキャッスルに、走り込んでのボディーアタックを放った棚橋だったが、かわされてトップロープへ腹這いとなる形に。するとキャッスルは、エプロンを走り込んで、棚橋の顔面にニーリフトを叩き込んだ。これで棚橋はエプロンに転落。腰を落とした状態になったところで、キャッスルはエプロンを走り込んでのヒザ蹴りを見舞う。さらに場外に落ちたところで、エプロンを走ってのジャンピングニーアタック。しかしこれは棚橋がかわしたため、後方にいたBOYSに同士打ちしてしまった。
先にリングに戻った棚橋は、ここでキャッスルを援護しようと集まってきたBOYSもろとも、トップロープ越しのプランチャを見舞う。そしてキャッスルをリングに入れようとしたが、キャッスルはサードロープとエプロンとの空間を利用して半転。棚橋の首を自身の足で挟み込み、コルバタを決めた。そして棚橋が立ち上がろうとするところで、エプロンを走り込んでのニーアタック。
リングに戻ると、棚橋がエルボー、キャッスルがパンチを打ち合う展開に。ここで棚橋のバックに回ったキャッスルがスープレックス、さらにジャーマンをも決めた。カウント2で返されると、必殺のバンアラン(スピニングフェースバスター)を狙って回転したところ、棚橋は相手の背後に滑り下りる形で回避。そしてブレーンバスターの体勢に持ち込むと、ツイスト&シャウトを決めて一気に勝負に出る。そして、スリングブレイからのハイフライフローでキャッスルをマットに沈めた。
試合後、棚橋はエプロンに上がったキャッスルと握手を交わす。そしてキャッスルがロープをまたぐと、最後は並んでキャッスルが得意とする背中を少し反らせるポーズの二重奏で会場を沸かせた。