7月14日(月)、オカダ・カズチカが7月21日(月・祝)より開幕する『バディファイト presents G1 CLIMAX 24』に向けての公開練習を実施した。

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今回は、新日本プロレスの道場に近い多摩川沿いが指定されたが、集まった報道陣の前にオカダ・カズチカ＆外道が姿を現し、昨年同様、オカダのフィジカルトレーナーである足立光さんも登場。
 
今回は、オカダが足立トレーナーから紹介され、1年半ほど前から取り入れているという“ReBNA呼吸マスク”というスグレモノのマスクを装着してのトレーニングを公開した。
 
まず、足立トレーナーより、このマスクについて、「鼻呼吸しかできないようになっており、強制的に口から息を吸えない仕組み。装着しトレーニングを行うと、肺を広げるために使う呼吸筋を鍛えることができる」と超高機能のマスクであることを明らかに。
 
さらに、「酸素を効率的に肺胞に入れ、二酸化炭素を出す能力も上がることで、地上にいながら、高地トレーニングと同じように、血中ヘモグロビン濃度を上げ、スタミナをアップすることができる」とその高機能ぶりを証言。
 
今回の公開練習は、30度を超える灼熱の炎天下の中、この“特殊マスク”を装着しての短距離ダッシュ、階段登りという過酷なモノ。
 
同席した外道は、ビギナータイプの“ReBNA呼吸マスク”を装着しているだけで頭がクラクラしてしまうほどの危険な状況下。
 
しかし、ごく一部しか提供していないスーパーアスリートタイプの“ReBNA呼吸マスク”を装着したオカダのほうは、まったくもって余裕の表情。表情を変えることなく淡々とトレーニングを敢行。
 
今年の『G1』は例年に比べ、試合数も増え、長期シリーズとなる為、このマスクを従来よりも長時間装着してのスタミナ向上のトレーニングを実施しているというオカダ。
 
その成果はシッカリ出ているようで、足立トレーナーからは「どんな状況でも、何発ドロップキックを出しても、疲れない！」と太鼓判。スタミナが向上している実績をアピールした。
 
足立トレーナーは「短距離だけじゃなく、中距離でも歴史を変えられるぐらいの身体能力が発揮できる」と成長ぶりが止まらない、オカダの凄まじいポテンシャルを絶賛!!
 
「他の選手もボクみたいになりたいんだったら（マスクを）使ったらいいんじゃないっすかね」と余裕を崩さないオカダ。
 
8.10西武ドーム大会での『G1』優勝を見据えているオカダは、「勝つのはあたりまえ。西武ドームでは、100パーセント以上のパフォーマンスと強さ、カッコよさを見せれるようにしたい」と自信満々。
 
最後に、外道は『G1』決勝の相手を聞かれ、「やっぱり中邑真輔かな？　本命は中邑真輔じゃないの」とCHAOS同門同士での決勝を希望。
　
レベルの違う公開練習で、空前絶後の『G1』制覇を確信した両雄だった。
 
 
■公開練習後のオカダ・カズチカ＆外道＆足立光トレーナーのコメント
 
外道「最後の西武ドームのよ、なんか噂によると相当熱くなるらしいからそれの対策。もちろん西武ドームも勝つのは確定してんだけどよ、優勝するのは皆さんご存知の通りだが、勝つだけじゃなくて、さらにレベルの違いを見せつけなきゃな？」
 
オカダ「そうっすね。勝つだけじゃ普通ですから」
 
外道「勝つだけじゃ当たり前だからな。そこでもレインメーカーの凄さを見せつけて勝たないといけない」
 
——“ReBNA呼吸マスク”は今回の『G1』の為に導入したんですか?
 
オカダ「もう毎日のように練習はつけてます」
 
——いつ頃から導入したんですか?
 
足立「1年半ぐらいですかね」
 
——効果は実感してますか?
 
オカダ「そうすね。そんなに試合もなかなか疲れない。疲れたことないですから」
 
——『G1』に向けてなにか特別なことはしてないですか?
 
オカダ「今回はいつも、どういった練習をしてるかってことなので。まぁ、他の選手もボクみたいになりたいんだったら（マスクを）使ったらいいんじゃないっすかね」
 
——“ReBNA呼吸マスク”は普通の選手は使えないものですか?
 
足立「このバルブ自体が売ってないので。こっちが認めた選手にしか送ってないので。外道選手がつけてるバルブはビギナー用ですね。(バルブの種類は)5段階あって、その一番上がオカダ選手がつけているものですね」
 
——やはり、オカダ選手だから提供したんですか?
 
足立「もちろん。ボクが認めた選手にしか提供してないので」
 
——他にはどういった方に提供してますか?
 
足立「格闘技界ではパンクラスのウェルター級チャンピオンの佐藤豪則とか。あと何人かの登山家とか。サックスを吹いてる方もいるし。その中でも本当に認められたごくわずかなアスリートですね。一番多いのは格闘家ですけど、変わり種でいうとアイドルのアップアップガールズ(仮)とかですね」
 
——ちなみに外道選手がオカダ選手の使用してるマスクをつけるとどうなってしましますか?
 
外道「オレ、これ(ビギナータイプ)でほんと頭クラッとしたもん！」
 
——つけるのを想像するのも嫌になっちゃうくらい？
 
外道「いま聞いてなかったかのか、おまえは？　レベルが違う人間しかダメなんだよ」
 
——アップアップガールズ(仮)もつけてますが……。
 
オカダ「外道さんはアップアップガールズ(仮)以下ってことですよ(笑)」
 
外道「すげぇなぁ〜、アップアップガールズ(仮)」
 
——アップアップガールズ(仮)はこっち(オカダ選手が使用してるマスク)じゃないですよね?
 
足立「最近つけ変えました。段階を踏まないとダメなんで。ただレベルが違うっていうのは、オカダ・カズチカの場合は初めから(バルブが)白なんですよ。普通は段階を踏んで徐々に上げていくんですよ。最初がクリアで、次が黒で、赤で、黄色で、最後が白なんですけど、レインメーカーが人と違うところは初めから白をつけてるってことですね」
 
——なるほど。
 
足立「マスクの厚さのレベルがクリアと白では違うんですよ。このマスクで、試合にも耐えられるような肺の動き、呼吸筋を鍛えることができるのと、ガス交換機能といって、酸素を効率よく肺に送り込んで、二酸化炭素を吐く能力が向上する。夏の『G1』の西武ドームは暑いので、それの対策としてなお一層いつもよりもこのトレーニングを重視しようかと思ってます」
 
——このトレーニングは1日どれくらいするんですか?
 
足立「大体1時間〜1時半くらいじゃないですかね。スパーリングとかだと外れちゃってできないし、泳ぐのもできないので。これで鍛えたスタミナは常人では考えられないぐらいの筋持久力を発揮すると思いますよ。競技的に言ったら中距離以上800メートルから1600メートルぐらいはキツイトレーニングで最高のパフォーマンスができるようになりますよ。短距離だけじゃなくて、中距離でも歴史を変えられるぐらいの身体能力は発揮できると思いますよ」
 
オカダ「中距離でも短距離でも」
 
足立「もちろん。それは自分が一番わかってると思いますよ」
 
オカダ「じゃあ来年は長距離ですね(笑)」
 
——オカダ選手の呼吸筋が凄いという意味で、プロレスラー以外だとどういった選手と同じくらいですか?
 
足立「例えばオリンピックでいえばボート漕ぎの選手のような筋持久力はありますね。ちょうど筋持久力のトレーニングっていうのがボート漕ぎみたいな限られた時間内でもの凄く体力を動かすスポーツですね」
 
——長引けば長引くほど有利になる?
 
足立「呼吸筋が鍛えられますので、単純な話、何発ドロップキックを出しても、後半で出してもまったく疲れないぐらい」
 
——前半と同じくらいの威力も出せるってことですか?
 
足立「そうですね」
 
——試合が長引くことも想定して、念には念を入れてトレーニングしていると？
 
オカダ「そうですね。いつもこういう当たり前のことをして、ですね、まぁ『G1』今年は長いですから、1試合とかに限らずです」
 
——日程と会場の対策的なことですか?
 
オカダ「西武ドームは暑いですし、しっかり100％以上のパフォーマンスを強さをかっこよさを見せれるようにしたいと思います」
 
——今年の『G1』は決勝が西武ドームで、参加選手が過去最多ですが?
 
オカダ「別に強い相手が増えたわけじゃないので、ただ人が増えた、くらいしか思いませんね。別にそんなに気にはならないですね。ボクレベルの人間が3人増えたら嫌ですけど。そういうわけではないので」
 
——オカダ選手との決勝の相手、外道選手は誰だと思いますか?
 
外道「そうだな、やっぱり中邑真輔かな？　本命は中邑真輔じゃないの。他は棚橋とかそのぐらいかな」
 
——唯一、中邑選手はオカダ選手が勝っていない相手ですが。
 
外道「あぁ、そういえばそうだな。是非、中邑真輔に出てきてもらって、そこで借りを返そうか」
 
撮影／山本正二