7.25東京ドーム大会のメインイベント、飯伏幸太欠場で、IWGP世界ヘビー級王座戦にスクランブル発進をはたし、死闘を展開した棚橋弘至。今度は息つく間もなく、今度はアメリカ遠征、そしてランス・アーチャーとのUSヘビー級王座戦が決定!
怒涛の流れの中で、いま逸材は何を思うのか? 渡米前に緊急キャッチして、直撃インタビューを敢行!
撮影/中原義史
■「カードファイト!! ヴァンガード overDress Presents RESURGENCE」
現地時間・8月14日 (土)20:00開始
アメリカ・The Torch at LA Coliseum(カリフォルニア州・ロサンゼルス)
★対戦カードはコチラ!
★日本時間・8月15日(日)昼12時~新日本プロレスワールドでLIVE配信!
■ジョン・モクスリー選手がチャンピオンになってアメリカに流出した時点で、「このベルトは本来こうあるべきなんじゃないかな」と思ったんですよ
――さて、棚橋選手。先日の7.25東京ドーム大会ではIWGP世界ヘビー級王座に挑戦したばかりですが、間髪入れずにUSヘビー級王座という目標に向かって動き出しましたけど、まずこの狙いを教えてください。
棚橋 ハイ。これはですね、そもそもKENTA選手との戦いの中で照準をUSヘビー級王座に絞っていた方が先なんですよ。
――KENTA選手とのシングルマッチは7.24愛知県体育館大会で行なわれましたけど、その前から、意識されていたと。
棚橋 そうですね。去年、KENTA選手と彼が持っていたUSヘビー級王座挑戦権利証を巡って抗争した流れもあったし、USヘビーのベルトはアメリカに流出して長いじゃないですか? 「これは自分の中で一つのポイントになるな」って思いがあったので、「まずUSヘビーに向かって動こう」というのが先にありました。飯伏(幸太)の欠場があって、急遽IWGP世界ヘビーにも挑戦という感じでいきなり2本立てになってしまったんですけど、順番的にはUSヘビーのほうが先ですね。
――なるほど。このUSヘビーのベルトは棚橋選手は獲っていませんが、どういう存在でしょうか。
棚橋 いま新日本にはベルトがたくさんあるわけじゃないですか? インターコンチは吸収合併というか新ベルトに取り込まれましたけど、IWGP世界ヘビーとNEVER、そしてこのUSヘビーと残ってるんですね。特にUSヘビーに関しては、できた当時から独自路線というか、唯一「方向性がしっかりしているベルト」っていうイメージがあって、過去に巻いていた選手はみんな海外の選手だし、ジョン・モクスリー選手がチャンピオンになってアメリカに流出した時点で、「このベルトは本来こうあるべきなんじゃないかな」と思ったんですよ。
――まさにUSという名前の通り、理想的な形でベルトが機能しているということですね。
棚橋 そうですね。IWGPの冠をつけて海外で争うベルトで、「これはこれでいいんじゃないか」とも思ったんです。でも、俺が唯一巻いてないベルトがUSヘビーなので、獲りたいっていう思いもあった。あと『NJPW STRONG』の解説もしてましたんで、こういう状況ですけども「また海外に行きたいな」っていう漠然とした思いもありましたね。
――海外でまた試合がしたいと。
棚橋 このコロナ禍で、状況的にはなかなか難しいんですけど、柴田(勝頼)選手とか結構短いスパンで往来しているのを見てましたし、向こうの選手や現地の状況も聞いてましたんで、「これはまだチャンスはあるな」と思ったんですよ。
――それこそ5月に先んじる形で永田(裕志)選手がアメリカに渡って、AEWのリングでUSヘビーに挑戦しましたよね。
棚橋 そうなんですよ。いやー、やっぱり永田さんは凄いなと思いましたね。俺が手ぐすねを引いていたら、行動力の違いというか、モクスリーと戦ってきてますしね。俺の場合は、モクスリーがアーチャーに敗れていますから、今回挑戦するチャンピオンはアーチャーなんですよね。そういう状況を考えても、「永田さんはさすがだな」と思いましたね。
――なるほど。USヘビーを獲りたいと思った動機の中には、やはりモクスリーがチャンピオンというのもあったということですね。
棚橋 ハイ。あのモクスリーのちょっと狂気じみたところがムチャクチャ好きで、「こいつ、頭がおかしいんじゃねえか?」っていう選手と試合をすると、こっちも振り切れるんですよ(笑)。また、タイプが全然違いますしね。永田さんも気性が荒いんでモクスリーと正面からぶつかれるんですけど、「棚橋vsモクスリーのケミストリーはどうなるんだろう?」「どんな化学反応が起きるんだろう?」っていう興味が俺自身にもありましたからね。
――モクスリーは2年前の『G1』に出場してますし、過去いろんな選手とやっているんですけど、じつは棚橋選手はやっていなかったんですよね。
棚橋 ノータッチなんですよ。
――ただ、モクスリーが最初に来日した時にインタビューをしているんですけど、かなり早い段階から棚橋選手の名前は出していました。
棚橋 ええ。最初に言った、戦いたい相手は俺と鈴木(みのる)選手でしたっけ?
――そうです。あの棚橋vs鈴木の試合(2012年10.8両国国技館)を100回くらい見たって言ってましたね。
棚橋 フフフ。それを聞いただけで当時は「推せる!」って思いましたよ(笑)。でも、ああ見えて彼はだいぶ年下なんですよ。まだ40手前なんじゃないですかね?
――ああ見えてまだ35歳ですね。
■アーチャーとは日本国内で何回か戦ってますけど、“ホームで異様に強そうなイメージ”が俺にはあるんですよ。なので今回は水を得たアーチャーみたいな
ーーでも、モクスリー選手のこともあってUSヘビーに向かって動かれた矢先にアーチャー選手になってしまったと言ったら、アーチャー選手に失礼なんですけども。
棚橋 ……ただ、これは怖いですよ。アーチャーとは日本国内で何回か戦ってますけど、“ホームで異様に強そうなイメージ”が俺にはあるんですよ。なので今回は水を得たアーチャーみたいな。
――水を得たアーチャー(笑)。
棚橋 だから、今までやってきたアーチャーのイメージよりも1.5倍ぐらいタフなんじゃないかなと思っています。逆に海外の選手にしてみれば、新日本のリングで戦っていると新日本の選手に声援が集まるからこっちが有利なわけで、海外のマットになるとヒール・ベビーは抜きにして、向こうのホームになるわけじゃないですか? そういった状況でいかに戦うかっていうのは、精神的な技術がいるんじゃないかって気がしますね……。
★このあとは、7.25東京ドーム大会、スクランブル発進の裏舞台に迫る!
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