いよいよ新日本プロレス上半期の天王山決戦!! 5月3日『レスリングどんたく2012』福岡大会が近づいてきた。今回は、この大会の大注目カードである“IWGPジュニアヘビー級選手権”プリンス・デヴィットvsロウ・キーの一戦に注目!!
 
　昨年、ニューヨーク遠征でも実現したこの一戦は、当日はベストバウト級のスーパーファイトとなって会場を大熱狂させた。今回の運命の再戦を、現地でもこの試合を観た棚橋弘至が分析!!
　　
■   「ニューヨークの試合は、ボクのメインより盛り上がっていたかもしれない」
　　
棚橋「昨年のデヴィットvsロウ・キーは、ボクもニューヨークの現地で目撃した一人です。……ただ、自分の試合（メインイベント）も控えていたんで、ずーっとは観れなかったんですよ。ただ、ついつい観に行きたくなるくらい歓声がもの凄かった。会場の一体感というか。向こうのファンが熱狂してるときに、『This is Awesome!!（コイツは凄ぇ！）』ってチャント（掛け声）が起こるんですよ。それが起こりまくってましたから」
　　
——なるほど。
　
棚橋「盛り上がりでは、メインの自分の試合より、上回ってたかもしれない。ロウ・キーはWWEにも出てるし、ニューヨーク大会に来たファンにもなじみのある選手じゃないですか？で、最初はロウ・キーに声援が集まってたんです。ところが、試合中にドンドン、デヴィットへの声援が大きくなって、最後は2人を賞賛する声に変わっていった。ホームでありアウェイな舞台で、防衛もしつつ、評価も上げたって意味では、デヴィットもしてやったりだったでしょうね」
　
——もう一方、ロウ・キーという選手はどう観てます？
　
棚橋「やっぱり、彼のストイックさが表情に出てますね。持っているキラーな雰囲気はデイビー・リチャーズに似てるけど、デイビーとも違った細かいテクニックを持ってる。しかもオリジナル技が多いので、思わぬところから来る突発的な攻撃のダメージを溜めすぎないようにしないと」
　
——デヴィットに向けて、王座を長く守り続けるアドバイスは？
　
棚橋「そうですね……。ただ、ロウ・キーも好調ですけど、今シリーズのデヴィットはメキシコを経験してなのか。以前にも増して、自信に満ち溢れているし、調整もうまくいってそうなので、あまり心配してないです。あの〜、デヴィットとは対戦したこともあるけど、いちいち動きがカッコイイから試合中も見とれちゃうんですよ（笑）」
　
——それは危険ですね（笑）。今回の試合はどう見ます？
　
棚橋「う〜ん。仮に、デヴィットとロウ・キーとの実力が一緒だった場合、場のシチュエーションが勝敗を分ける部分ってありますよね？日本での試合の経験の差はありますから。デヴィットは、お客さんも味方につけている。福岡のファンもデヴィットをシッカリ後押ししてくれると思う。ロウ・キーも変幻自在の技があって、初めて見る驚きはあると思いますけど。ただ、自分の思った反応以外のリアクションがきたときには、焦りも生まれると思うんで。そういう意味で、日本で闘っている経験が長いぶん、デヴィットが有利だと思います！」
　
——さすがはチャンピオン経験者。含蓄がありますねぇ。
　
棚橋「フフフ。きっと、ホーム感の差は出ると思いますよ。逆に言うと、そのぐらいあの二人の実力は拮抗してると思いますし、今回ももの凄い試合になると思います！」
　
■『レスリングどんたく 2012』 　（テレビ朝日／スカパー！PPV）
5月3日(木・祝)15:00　福岡国際センター
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