5月5日(木・祝)、東京・後楽園ホールにて、カードゲームなどで知られる株式会社ブシロードが中心となって主催した『ブシロードレスリング』が初開催。
メインでは、K-1 WORLD MAX2010の日本代表トーナメント優勝者であり、“コスプレ”キックボクサーとして知られる人気選手、長島☆自演乙☆雄一郎がプロレスデビューをはたした今大会。1,351人(超満員)を集めたこの大会の第2試合に新日本プロレスの中西学&キング・ファレが出場!!
この日は、声優の女子アイドルユニット“ミルキーホームズ”のライブも行われることもあってか、アニメファンやカードファンなど、普段のプロレス大会とは少し違う客層も多かったが、会場は序盤から異様な盛り上がり。
試合前のオープニングセレモニーにも登場した中西&ファレ。PRIDEテーマ風のBGMと、PRIDEやDREAMでおなじみ、“巻き舌女王”レニー・ハートさんのアナウンスで紹介されると、大歓声を浴びた。
中西&ファレは、“ZERO1提供マッチ”として行われた第2試合で、ZERO1の田中将斗、若手の柿沼謙太と激突。試合先発は田中とファレ。現在、急成長中のファレは、巨体を生かし、田中と互角以上のブチかまし合戦を披露。田中の飛びつきDDTもブレーンバスターで豪快に切り替えす。
ここで中西にスイッチすると場内は、大「ナカニシ」コールと「マサト」コールが交錯! 野人は、長期ツアーの疲れも見せず、序盤からノリノリ状態。柿沼のエルボーをものともせず、「アホー!」と叫びながら、凄まじい水平チョップや打撃を繰り出し、格の違いを見せ付ける。
止まらない中西は、トップロープから野人ドロップキック、場外へプランチャまで繰り出し、会場をどよめかせる。ここから一転、激しい場外乱闘となるが、中西は柿沼を存分にいたぶりまくる。
中盤、ようやくスイッチした田中が一気にアクセル全開! ファレ&中西を“まとめて”クラッシュして盛り上げる。…と思いきや、ファレも「マッテマ、トンガ!」と叫びつつ、ド迫力のコーナーアタック爆発。中西も田中にコーナーでのチョップ連打、投げ捨てブレーンバスター、ブン投げ式の中西ジャーマンなど、容赦のない大攻勢!!
終盤、田中がトップロープから中西の巨体をブレーンバスターで切り返し、柿沼も田中のサポートを受け、中西に見事なジャーマンを決めたものの、中西がWブレーンバスター狙いの田中と柿沼を“まとめて”投げ返せば、ファレも田中&柿沼を“まとめて”ラリアットの好連携!!
最後は、「ホー!」と奇声を上げた中西が、野人ダンス→ラリアット→アルゼンチンバックブリーカーの必殺リレーで柿沼に横綱相撲!! 貫禄の勝利を上げ、強烈なインパクトを残した一戦だった。
■5月5日(木・祝)『ブシロードレスリング』東京・後楽園ホール
第2試合 タッグマッチ
○中西学&キング・ファレ
〔13分29秒 アルゼンチンバックブリーカー〕田中将斗&柿沼謙太(ZERO1) ×
■中西&ファレのコメント
ファレ「ありがとうございました! ……マッチョパワーでもっといけるように、今後ももっとガンバル!!」
中西「俺はどこのリングでもあがったる! どこのリングでも思い切り暴れたるから、闘いたいヤツは、かたっぱしから出てこい! 誰でもええわ!」
■ 田中&柿沼のコメント
田中「ま、柿沼が新日本の選手とあたることは凄く刺激になること。通常なら、中西と当たるっていうことは現時点ではないやろうし、こういうブシロードみたいな大会で、こういう機会がもてたのは、コイツにとったら、凄い大きいやろうね? 柿沼は、いま団体内でも橋本大地を意識してるみたいやけど、新日本からも刺激をもらった。今日は、俺が全面に立つんじゃなく、コイツが何かを残さなあかんかった。でも、気持ちは通じたと思うし。結果は、しょうがないで終わったらアカンかもしれんけど、俺だって中西学と闘うとしたら、どう頭を使ってやらな勝てへんし、コイツが正面から行ったのは今後に繋がると思います」
柿沼「痛いっすね……。正直、くやしいのが一番。他団体の選手とあたる機会がなかなかないんで、こういう機会に新日本プロレスの中西さん、デビューが同時期のデカいファレさんとやれたのはよかったですけど、結果はついてこない。そこだけがくやしいですね。橋本大地、橋本大地、と言ってましたけど、僕の周りには倒さなければいけない選手まだまだいっぱいいるな、ということを実感しました。もっと他団体の選手と当たれるように僕もレベルアップしなくちゃな、と」
撮影:山本正二