6月17日、「DOMINION 6.19」(19日大阪府立体育会館)で、中邑真輔選手と一騎打ちを行なうダニエル・ピューダー選手が、公開練習を行なった。
NEW JAPAN FACTORYの永田克彦選手が経営する「WRESTLE WIN」(調布市)に現れたピューダー選手は、キング・ファレ選手を相手に寝技のスパーリングを開始。総合格闘技8戦無敗という実績を見せ付けて、ファレ選手を子供扱いした。
それでもファレ選手がバックを取った瞬間、ピューダー選手は腕を取り返しつつ回転。そのまま得意のチキンウィングアームロックを極めて、ファレ選手をタップさせた。その破壊力は凄まじく、思わず永田選手が「もう少し絞れば肩が外れる」と警告を発するほどだった。
続いて両者は、グローブとレガースを装着して立ち技のスパーリングを披露。ここでもピューダーは、鋭いハイキックをファレに叩き込み、その非凡ぶりを見せ付けていた。
自ら新日本への参戦オファーと中邑選手への対戦表明を出したというピューダー選手。その自信満々な態度もうなずける公開練習となった。
■ピューダー選手のコメント
–新日本に参戦オファー出した理由は?
ピューダー「俺の師匠は、かつて新日本プロレスで闘っていたブライアン・ジョンストンなんだ。俺は17歳のときから彼にコーチを受けて強くなった。新日本プロレスのこともよく教えてくれたよ。そのころから、『自分もいつかは新日本で闘いたい』と思っていた。日本へ初めて来たのは21歳のとき。ブライアン・ジョンストンがプロデュースした総合格闘技イベント『X-1』(2003年9月6日横浜文化体育館)に参戦した」
–なぜ中邑選手をターゲットにしたんですか?
ピューダー「中邑は日本で一番強いベストレスラー。世界でも一番強いかもしれない。その男を倒すために、飛行機で11時間かけて日本に来た」
–WWEへ参戦したときには、カート・アングル選手にチキンウィングアームロックを極め、あと一歩まで追い込んだことがありますが?
ピューダー「結果としては肩がついてフォール負けになったが、俺はアイツの肩を折ってやろうと思っていた(ニヤリ)。プロレスでもMMA(総合格闘技)でもいいから、いつでもまたアングルとやりたい」
–得意のチキンウィングアームロックで中邑選手を倒す?
ピューダー「もちろん。俺のフェバリットホールドだからな」
–自分のほうが中邑選手を上回っていると思いますか?
ピューダー「中邑も非常にストロングなファイターだが、俺も毎日しっかりと練習を積んできた。ヤツが得意とするヒザ攻撃に注意をして、必ず勝つ。そして、また日本へ戻って闘いたい」
■永田克彦選手のコメント
–永田選手から見たピューダー選手の印象は?
永田「ヘビー級で体が大きいのに器用ですね。キックボクシングの技術もグラウンドの技術もしっかりしているので、ほかにもまだ凄い技を持っているかもしれない」
–2人の試合をどう予想しますか?
永田「中邑選手も総合格闘技の技術を持っていますけど、そういう部分で勝負したらちょっと危ないと思いますね。それだけピューダーの技術は高い。だから、プロレスならではの技術を使ったほうがいい気がします」
–チキンウィングアームロックの完成度は?
永田「極め方はうまいですよ。彼のウェートでああいう技を出すとは思わなかったですね。中邑選手もうかつにバックを取ると危ないでしょう。一瞬で極まってしまいますからね」
●6/19(土) 『DOMINION 6.19』大阪・大阪府立体育会館大会