「プロレスのチャンピオンとして、常に意地や責任は持ち合わせている」(中邑)/会見終了後の中邑、京太郎のコメント
2月28日後楽園ホールで開催される「グリコ・パワープロダクション・ドリームマッチ」において、2分2ラウンドのK-1ルールによるエキシビジョンマッチで対戦する事となったIWGPヘビー級王者・中邑真輔選手とK-1ヘビー級王者・京太郎選手。
カード発表会見終了後、2人の現役王者が記者団の囲み取材に応じた——。
■中邑真輔選手
–2月14日両国大会で中西学選手との防衛戦を控えているが、やはりIWGPヘビー級王者としてこの一戦に臨みたいという意識はあるか?
中邑「考えなければいけないんでしょうけど、自分はまったく新しい事を楽しむ。まぁ、楽しむと言っても遊ぶわけでは無いですけど、物凄くいい刺激になると思う。そういう意味で楽しみが勝ってるんですけど、それはプロレスのチャンピオンですから、意地だったり、責任だったりは、常に持ち合わせているつもり。そこら辺は心配されなくても大丈夫です」
–この試合のオファーが来た時は悩まなかったか?
中邑「おもしれぇなと思っていました。2009年の話だと思いますけど、物凄く自分の事を心配して、『しない方がいいんじゃないか』と言う方もいらっしゃいましたけど、何を言うんだと。他のレスラーにこういうオファーは絶対来ないわけですから。リスクなんて考えてませんし、自分にしか出来ないのであればやった方がいい」
–K-1本戦の方への興味は?
中邑「まぁ、おこがましいですけど、プロレスラーとしてのトレーニングっていう部分で、いち格闘家としてトレーニングは続けていきますので。健康のために格闘技をやっているわけではないですから、ある種そういうのを目指しても面白いかなと」
–これまでキックボクシングのトレーニングをしてきて、いつかは試合で出してみたいという気持ちはあったのか?
中邑「何年も前に総合をやっていた時期は、自分の持っている技術を上手い事をいかせるように使う形で打撃の練習をしていましたけど。パンチ、キックのみで闘う事は、今まで経験してないのと、そういう練習はやってましたけど、そこに大きく時間を割いてやっていたわけでは無いので。それでも、自分の殻を破るとか、やった事が無い事に挑戦するという意味では、そういうものも持ち合わせていたと思います」
–桑原弘樹さんとの接点は?
中邑「言っていいのか、プロレスラーの体で人体実験する方のイメージが(苦笑)。ちょっと大げさですけど、接点としては他の選手がトレーニングを指導してもらう中で、自分もそういう機会に恵まれたと」
–この試合が決まってから、キックの練習を増やしているのか?
中邑「今のところはいつも通りですね。まずはIWGP戦がありますので、普段のトレーニングの中で若干練習の中身が変わってくるでしょうけど、それを上手い形でタイトルマッチにいかせれば。エキシビジョンですけど、ガッチリいかなければ自分の期待する面白さは出てこないだろうなと。そう簡単には壊れないと思います。遠慮なくぶち込んできて欲しい」
–キックの練習はどのくらいの割り合いで行ってるのか?
中邑「キックの会長には『すぐ(ジムに)来なくなる』と怒られますけど(苦笑)、僕らは巡業があるので、合間に行ける限りは行ってるつもりですけど。会長から(言われたの)は、京太郎選手は至近距離のストレートが上手いと。あと、出足のインローですね」
–京太郎との面識はあったのか?
中邑「無いですね。今日がはじめてです。トーナメントを優勝した時の試合は、全試合物凄く良かったというか。決めどころをしっかりしていて、落ちついてるように見えましたし。日本人のヘビー級でここまでという部分では、新しい風を感じました。まだ若いですし」
■京太郎選手
–中邑のボマイェについては、どのような印象を持っているか?
京太郎「最近見て、もともと膝が得意なのは知っていたんですけど、凄い技があるんだなと。ボマイェという名前もカッコいいし、ちょっと食らってみたいと思いますよ」
–プロレスのリングで勝負する事に興味はあるか?
京太郎「ぜひ。総合にも興味が無い事は無いので、そこで中邑選手は(アレクセイ・)イグナショフ選手に勝っているので、そっちでもいつかは。ギブアップするかしないかのアレをやってみたいですね。僕もプロレスを見るので、楽しそうですよね。一番好きだったのはnWoとかT2000でしたね」
–中邑の印象は?
京太郎「リアルプロレスラーだなという感じ。総合にも出ましたし、雰囲気が違う方というか。正義と悪というのも違うなと、本当の勝負という感じがしましたね。(2月28日は)僕としては完璧アウェーで、自分の勝負として。そこでいつもは感じられないプロレスラーの方が同じリングで試合をするというので、同じものを感じれたらプラスになりますし。新しいものをプラスにできれば面白いかなと。今年が僕、生まれてきて一番勝負の年だと思っているので。2月28日の試合で弾みをつけて、K-1の試合で勝ちたいですね」
「グリコ・パワープロダクション・ドリームマッチ」
2月28日(日)
東京・後楽園ホール
12:00試合開始