大好評!ゲームデザイナーの野中大三さんによるプロレスコラム。今回は「今のフィンレーはまさしくユーザーズチョイスレスラー!」
■『バーニング・スピリット』
9月25日(日) 14:30開場 16:00開始
兵庫・神戸ワールド記念ホール
★チケット情報 /★対戦カード情報
★当日券は13時より発売!
★「俺はオスプレイがロウソクの両端から炎を燃やし続けること、そして燃え尽きてしまうことを願ってる」9.25神戸目前! デビッド・フィンレーに直撃インタビュー!
■第49回「今のフィンレーはまさしくユーザーズチョイスレスラー!」
みなさん、こんにちは。
コラム「ゲーム的プロレス論」の野中です。
ゲーム業界のビッグイベント、東京ゲームショウが閉幕しました。
3年振りのゲームショウは話題がたくさんあって本当に活況でした。
ゲーム業界のすみっこに身を置く者としても、ゲームファンとしてもたまらないイベントでした。
■ユーザーズチョイスこそ価値の高い賞である
ゲームショウでには日本ゲーム大賞授賞式というイベントがあります。
その名の通り、国内で素晴らしい成果を残したゲームを表彰する会です。
その中でも「フューチャー賞」というのが野中は大好きでして、毎年フューチャー賞の予想を楽しんでいます。
フューチャー賞というのはゲームショウの会場に出展されている未発売のタイトルの中から期待できるタイトルをファンが選んで投票する、というものです。まさに未来、そうフューチャーを感じさせる、期待させる、そして任せられるタイトルをファンが選ぶという賞なのです。
ファンの声が反映されるというところがこの賞の魅力なのです。
有識者の評価や販売数、専門誌のレビューの得点などで評価されるのではなく、ファンの声で選定される賞はいわゆる「ユーザーズチョイス」と呼ばれています。
PlayStationStoreでもユーザーズチョイス特集が定期的に実施されるなど、ゲーム業界ではすっかり根付いている評価システムなのです。
ユーザーズチョイスは簡単に説明すると、ファンのおすすめ、となるわけで、ひとりのユーザーとしては同じ目線の人の評価はとても参考になるし、信頼できるものです。実際にプレイした人が「おもしろいよ」と言うならやってみようかな、という気にさせます。
そして開発者からすると、この声を引き出すのが一番難しく、この声のために何年も苦労してゲーム開発をするのです。それだけにファンに支持されたことを表すユーザーズチョイスに選ばれるとものすごくうれしいのです。
■フィンレー選手はユーザーズチョイス状態
今回のテーマは9月25日の神戸ワールド記念ホール大会でメインイベントの出場するデビッド・フィンレー選手です。そうです。今や誰しもが期待しているフィンレー選手です。
『G1』でフィンレー選手の評価は大きく変わりました。結果的には3勝3敗とタイスコアで終わってしまいましたが、結果なんてどうでもいいと思えるくらい強烈な内容を残し、ファンから圧倒的支持を得るに至りました。
『G1 CLIMAX』でのフィンレー選手がどのようにファンの支持を集めたのか、箇条書きにしてみましょう。
① 開幕前記者会見での「7年待った」発言はファンの心に突き刺さる説得力があった。
② 黒星スタートの落胆が大きい。初出場での飛躍はやはり難しいか、とファンが折れそうになった。
③ ジュース選手戦で覚醒。名乗り始めた「THE REBEL」を体現する荒くれファイトで激勝。
④ USヘビーベルトを奪ったが、鷹木選手に取られるのではないかとファンは不安を抱く。
⑤ 鷹木選手を倒して不安払しょく。評価はさらに上昇。
⑥ オスプレイ選手に勝利。オスプレイ選手の動きに対応する見事な試合運びと完璧な3カウント。
⑦ 勝った上でオスプレイ選手にUSヘビーベルトを“返却”。ものすごくクリーンでかっこいい。
⑧ 2連敗しリーグ戦脱落。来年までシングルのチャンスはないのかとまたファンは不安になる。
⑨ 優勝決定戦後にオスプレイ選手に挑戦表明。荒いように見せかけてオスプレイ選手を励ますようなコメントでこれまたクリーンさがにじみ出る。
と、本当にほめどころしかないくらいの大活躍だったのです。
特筆すべきは「ファンが抱いた不安の払しょく」と言えるでしょう。
7年振りの出場だが、黒星スタートで予選敗退しそうだ。
ジュース選手のラフファイトに負けそうだ。
オスプレイ選手戦前に鷹木選手にUSヘビーベルトを奪われるのではないか。
USベルトを強奪してヒールターンするのではないか。
といった不安をファンは抱きましたが、自身の行動で次々に払拭して見せました。
ファンはフィンレー選手にとまどい、おどろき、そして期待するようになったのです。
まさしくフィンレー選手の一挙手一投足に酔いしれたG1でした。
細かった希望の糸を手繰り寄せ、しっかりとトップへの階段を上ったのです。
■ここからはユーザーズチョイスのステージではない
ファンの支持を得たフィンレー選手はもうすっかり「トップクラス」の選手と言っていいでしょう。
しかし、フィンレー選手に求められるのはトップクラスからも抜けてもらうことです。
『G1』時点で試合運び、フェイバリットの破壊力、そしてトップ選手への対応力十分でした。
これらに加えてファンの支持を得たフィンレー選手はかなり強くなっています。
オスプレイ選手に2タテしてUSヘビー級ベルトを奪取できればベルトの価値も上がるでしょう。
逆にオスプレイ選手の立場からすると『G1』を獲れず、ベルトも失うことになれば大きく失速することになるのでなんとしてでも防衛したいところです。
9・25神戸のUSヘビー級選手権はこの上なくおもしろいマッチアップですよ!
■9・25神戸は好カード目白押し
NEVER無差別選手権試合は王者カール・アンダーソン選手に棚橋選手が挑みます。
『G1』で内藤選手、ザック選手を破る活躍を見せつつも予選敗退となってしまった棚橋選手がここでタイトルマッチをつかみ取ってくれたのは個人的にうれしいです。迎え撃つアンダーソン選手は新日本での試合が少なく、まだ本領発揮が見えないのでまだまだ新鮮な印象です。6年前はなんども肌を合わせた両者のマッチアップですが、新鮮味があるカードになりました。フタを開けてみないとわからないドキドキ感がある一戦です。
IWGPジュニアタッグのTJP選手、フランシスコ・アキラ選手対田口隆祐選手、マスター・ワト選手組の注目ポイントは挑戦者組のチームワークです。
これまでは田口選手がワト選手を引っ張る関係でしたが、今回はワト選手が田口選手を引っ張って挑戦を決めました。ワト選手の変化が問われる一戦になります。
そして田口選手が最近見せるチョーノパフォーマンスの真意が明らかになるかどうかも注目してしまいます。
さて、いよいよ9・25神戸ワールド記念ホール大会!
今回触れた3試合を含む全9試合を隅々まで楽しみましょう!
■野中大三(のなかだいぞう)
dotswreslerアーティスト、コラムニスト
プロレス観戦歴、ゲーム歴ともに38年。
プロレスラーをドット絵で表現するdotswrestlerをTwitterで公開中。
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