The New Beginning
- 日時
- 2011年2月20日(日) 16:00開場 17:00開始
- 会場
- 宮城・仙台サンプラザホール
- 観衆
- 3,200人(超満員札止め)
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第9試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合- (第56代王者)
- (挑戦者)
※棚橋が初防衛に成功。レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
小島と一緒にタイチが入場すると、場内が騒然。さらに、レッドシューズ海野レフェリーがマイクを掴み、「タイチ! 帰れ、お前は!」と一喝すると、場内が大「帰れ」コールに包まれる。すると、棚橋のセコンドについていた真壁がリングに上がり、いとも簡単にタイチを排除。そのままバックステージに追いやり、大歓声を浴びた。
そんな混乱が収まり、ようやく試合がスタート。小島が、棚橋のヘッドロックを振りほどき、ショルダータックルでなぎ倒す。しかし棚橋は、アームドラッグを連発してすぐに反撃。なおも小島の頭をヘッドロックで絞り上げる。
さらに棚橋は、トーキック、ニードロップ、ハンマーロックなどを繰り出し、小島の右腕に集中攻撃を開始する。しかし小島は、急角度のDDTで棚橋に反撃。これで棚橋が悶絶し、慌てて林督元リングドクターが駆け寄るものの、小島はエプロン上でのDDTで追い討ち。
リングに戻ると、小島がキャメルクラッチ、ネックブリーカーで追撃。しかし、棚橋はカウンタードロップキックで反撃し、フライングフォーアーム、ダイビングサンセットフリップに繋げる。
すると小島は、串刺しジャンピングエルボーでやり返し、「いっちゃうぞ、バカヤロー!!」と絶叫。ところが、棚橋がコーナーからのフライングボディアタックで反撃し、ロープへダッシュ。しかし、小島がライディーンバスターで逆転して、ダイビングエルボードロップ、コジコジカッターで追撃。
続いて小島は、右肘のサポーターを投げ捨て、ラリアットを発射。しかし、棚橋が両腕でブロックし、ドラゴンスープレックスの体勢に入る。すると、すり抜けた小島がコジコジカッターを狙うが、さらに棚橋がすり抜けてファイナルカットを決める。
続いて棚橋は、腕へのドラゴンスクリューで小島に追撃し、ショルダーアームブリーカー2連発、ファルコンアロー。だが、続いてのハイフライフローは、小島が両膝を立ててガード。
ここで小島が、棚橋をコーナー最上段に乗せ、雪崩式フランケンシュタイナーを狙うものの、棚橋がヘッドバットで叩き落とす。ところが、すぐに立ち上がった小島が強烈なラリアットを見舞い、棚橋を真っ逆さまに場外へ転落させる。
大ダメージを負った棚橋はまったく動くことができず、海野レフェリーの場外カウントが進む。だが、カウント18になった時点で小島がリング下に下り、特設花道上でDDTを敢行。さらに、トップロープ越えの垂直落下式ブレーンバスターで棚橋に追い討ちをかける。
そして小島は右手を高々とあげると、ロープに走ってラリアットを発射。しかし、腕をキャッチした棚橋が、ドラゴンスープレックスの体勢に入る。そして、小島が抵抗すると、ダルマ式ジャーマンスープレックスホールドに切り替え、3カウントを迫る。
これを小島が返した時点で20分が経過。そして小島は、なおもラリアットを放つものの、棚橋がかわして腕へのドラゴンスクリューを連発。だが、小島は左のラリアットで棚橋を倒してフォール。しかし、カウントは2。
「棚橋」コールの中、小島が左右のエルボー乱れ撃ちからローリングエルボー。そして、大きな叫び声をあげてロープに走り、ラリアットを発射する。だが、棚橋が逆にラリアットで小島をなぎ倒し、スリングブレイド、ドラゴンスープレックスホールドで逆転。
そして棚橋は、うつ伏せの小島にハイフライフローを見舞い、仰向けにしてもう1度ハイフライフロー。これでついに決着をつけた。
COMMENT
棚橋「ありがとうございましたっ!」
——いまのお気持ちは?
棚橋「俺の約束どおり、仙台の街で東京じゃないところで、タイトルマッチをする! その約束がはたせました!」
——リング上で涙もありましたが?
棚橋「泣いてないっす!(キッパリ) 泣くのは、また、これからです!」
——小島選手と闘ってみて?
棚橋「闘う前に言っていたとおり、やはり、進化の止まらないチャンピオンが勝ちました!」
——首を痛めていたようですが?
棚橋「俺、いまから超いいこと言いますよ? ......ファンの声援が力になりました!」
※会場から大歓声
——この先はどんなプランを描いてる?
棚橋「今日、超満員になったこの会場! これからも! ずっと、超満員にしていきます! これからも、これからも! みなさん、ご一緒に! 俺の進化が止まんねぇ〜!(大声で)」
※会場から大歓声
棚橋「じゃあ、最後にもう一回! 仙台のみなさ〜ん、愛してま〜〜す!(大声で)」
■報道陣との囲み
棚橋「ラリアット? いままで何度も小島にラリアット食らってきたからさ? 一発くらいはね。でも、もうないっすね。俺のレスリングとは違うから。それでも、ベルトを守りたかかったから」
——次のNEW JAPAN CUPは高みの見物?
棚橋「言葉が悪いすよ? チャンピオンはドンと構えてる。団体選手、ベテラン、若手問わずすべての目標だし。いつ何時も輝いているように、俺は前進します」
——新しいコスチュームは?
棚橋「そうですねぇ。派手に見えるかもしれないけど、この赤が......ってなんでいま聞くんすか?(笑)。ま、今日は新しい時代の始まり。変化、コスチュームやラリアットも変化。これからの棚橋弘至もますます期待していいと思うよ? っしゃ!」
小島「クソ! アイツはアイツはバケモンだ。チクショウ。人間じゃねぇな。あんな笑顔の中に悪魔がいるのか。クソ! あんな強いヤツ、ひさしぶりだ。あんな精神力が強いヤツもひさしぶりだ。俺は新日本プロレスに上がるようになってから諦めの悪い男になったんだ。ちょっとやそっとじゃ諦めないゴキブリみたいな人間になってんだ。やられた瞬間に思った。NEW JAPAN CUPで優勝すれば、そこで優勝すればまた棚橋とやれんだろ? それでいいじゃねぇか。それしかねぇだろ。楽しくてしょうがねぇんだ。勝っても負けても、優勝しても優勝しなくても楽しくてしょうがねんだこのリングは。棚橋、おまえには借りができた」