LA道場でコーチも務める柴田勝頼選手に直撃インタビュー!
柴田選手がアントニオ猪木さんへの想いを激語り!猪木さんが掲げたストロングスタイル、闘魂への自論も展開!
撮影/中原義史
※以下、インタビューの序盤を無料公開!
■親子2代に渡って関係があるっていうのはなかなかないことだと思いますし、「会長がいなかったら俺はいないんだ」ってすごい考えました
――先日、アントニオ猪木さんの葬儀に参加されましたが、あらためて今回の訃報を受けての率直な想いは?
柴田 元気の塊のような人でしたし、一番元気っていうものを人生で表現していた方だと思うので、変な言い方になりますけど、自分のなかで会長(アントニオ猪木さん)が亡くなるっていうイメージがなかったですね。
――なるほど。
柴田 どれだけ弱っても死ぬってことに直結しないぐらい元気の塊という印象しかなかったので、どれだけ弱っても復活するという勝手なイメージがあって……。元気があれば何でもできる」ってその言葉通りで、人って元気がなくなったら死ぬんだなって思いましたね。
――ちなみに柴田選手と猪木さんの関係性というのは?
柴田 自分の父親(柴田勝久さん)の話になるんですけど、父親がメキシコ遠征から帰ってきたところを、会長が空港までわざわざ迎えに来て、ちょうど新日本プロレスが旗揚げのタイミングで「一緒にやろう」と誘われたって聞いてますね。
――そうだったんですね。
柴田 新日本のレスラーは新日本プロレスからいろいろ影響を受けてると思うんですけど、自分は新日本プロレスがなかったら存在してないんですよ。昔、巡業中にうちの父親と母親が出会っているので、今回のことで「新日本プロレスがなかったら俺はいないんだ」って自分のルーツを辿っちゃいましたね。
――たしかにそうですね。
柴田 もとを辿ると会長が旗揚げした新日本プロレスに父親がいたっていうのは本当にいまの自分の大前提というか。変な話ですけど、「そういうことか」と思いました。
――猪木さんとの交流などはありましたか?
柴田 いつのドームだったか忘れましたが、開場前に石澤(常光)さんとリングでスパーリングをしていた時に会長が来て一緒に練習させて頂きました。大の字になって「よし、かけてみろ!」って。で、一生懸命にアキレス腱固め掛けるんですけど、全くかからないんですよ。「これが噂のダブルジョイントか!」って。その後は、あの石澤さんが魔法をかけられた様にコロコロ返されて。目の前で起きている光景が今まで思っていた“アントニオ猪木”そのもので。
――そんなことがあったんですか!
柴田 あとは、ビンタはよくもらってた方だと思います(苦笑)。札幌だったかな?蝶野(正洋)さん、永田(裕志)さん、中西(学)さん、天山(広吉)さん、棚橋(弘至)くん、健三(鈴木健三)とか、猪木問答(2002年2月1日)の時にみんなビンタされて、自分もここはされた方がいいと思って、まだ若手だったんですけどリングに上がって「お願いします!」って貰いに行きました。
――そうでしたね!
柴田 親子2代に渡って新日本で関係があるっていうのは他ではないと思いますし、お葬式の時は「会長がいなかったら俺はいないんだ」ってすごい考えましたね。
■棚橋、中邑、柴田のところで途切れてると思うんですよ。だから、自分はこのストロングスタイルというか“闘魂”を引き継いでいかなきゃいけないと思いました
――10.10両国大会の猪木さん追悼セレモニーでは、柴田選手が目頭をおさえて感極まっている姿が印象的でした。
柴田 じつは両国の前々日にサンフランシスコでケビン(・ナイト)が試合だったので一緒に行って、そこから日本に10日の夕方着で戻る予定だったんですよ。だけど、猪木さんの10カウントの話を聞いて「これは行かないといけない」と思って、サンフランシスコには行ったんですけど、結局ケビンの試合は見ないですぐLAに戻って、朝4時に日本へ帰ってきました(苦笑)。
――それぐらいの想いがあったわけですね。
柴田 いなきゃダメだなと思いました。「本当に亡くなられたんだな」って不思議な感覚というか……。あの時の感情っていうのはよくわからなかったですね。訃報を聞いてからはLAにいる間ずっと上村(優也)と(ザ・)DK(C)と一緒に会長の試合を観てました。
――猪木さんの葬儀にも参列させましたが、その時を振り返っていかがですか?
柴田 不思議だったのが、棺を運ぶ時に(タイガー)服部さんもいたんですけど、中邑(真輔)、柴田、棚橋って自然と3人が並んだんですよ。で、じつはこれって葬儀の前日に夢で見た光景で、それまでは「中邑、来るのかな?」って思ってたんですけど、このタイミングで3人が一枚の写真に納まったりして、「会長に導かれてこの3人が揃ったのかな」って、意味を考えちゃいましたね。
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