大好評!ゲームデザイナーの野中大三さんによるプロレスコラム。今回は、北海きたえーる2連戦目前!「2大王者はバランサーとブレイカー?」
■『LECクリンぱっ!Presents 新春黄金シリーズ』
2月19日(土) 15:30開場/17:00開始
北海道立総合体育センター 北海きたえーる
☆チケット情報/☆対戦カード情報
2月20日(日) 12:30開場/14:00開始
北海道立総合体育センター 北海きたえーる
☆チケット情報/☆対戦カード情報
★北海きたえーる2連戦を新日本プロレスワールドでLIVE中継!!
■第41回 2大王者はバランサーとブレイカー?
みなさん、こんにちは。
コラム「ゲーム的プロレス論」の野中です。
遂にはじまりました! 新日本プロレス50周年イヤー!!
記念すべき50周年のはじまりは、復活した「新春黄金シリーズ」です。
今回はこのシリーズのフィナーレとなる、2月19日(土)20日(日)の札幌市北海きたえーる大会での2連戦についてゲーム的な楽しみ方を論じていきます。
■2大王者は真逆のイメージ
札幌2連戦のメインイベントは19日(土)が棚橋選手vsSANADA選手のIWGP USヘビー級選手権試合。そして、20日(日)がオカダ選手vs内藤選手のIWGP世界ヘビー級選手権試合です。
ふたつのヘビー級シングルタイトルマッチが両日のメインとなりました。
王者のオカダ選手と棚橋選手がそれぞれメインを務めるわけですが、両選手の立場はかなり違います。
昨年の『G1』から圧倒的な強さを見せつけベルト問題を鎮圧したオカダ選手は防衛1回とは思えない盤石王者のオーラをまとっています。言うなれば安心安定の王者です。
一方の棚橋選手は昨年8月にロサンゼルスでUSヘビー王座を奪取したものの、『G1』でいい成績を上げられず、年末には王座陥落。しかし、1月5日の東京ドームのノーDQマッチでKENTA選手にリベンジを果たして奪還成功。驚愕の巨大ラダーダイブを見せて観客を魅了するもバックステージコメントでは「あるのは虚無感」とネガティブなコメントを出すという、起伏の激しい姿を見せています。
こちらは言うなれば波乱万丈の王者でしょう。
ゲーム的に論ずるとオカダ選手は新日本プロレスを安定させ、成立させる“バランサー”、棚橋選手は新日本プロレスをかき回して新たな可能性を感じさせる“ブレイカー”であると言えます。
■ゲームではバランサーもブレイカーも大切な要素
ゲームのバランサーとブレイカーとはどういうものでしょうか?
ゲームを進めていて、育成するととても強くなりそうなキャラクターや武器を見つけることがあります。特定の工夫をするとものすごく高い性能になって中ボスもあっという間に攻略できた。
そういう要素がブレイカーです。
しかし、きちんとボスでは苦戦をしてめでたくクリア。
「このゲームはよくできてるなあ」と思わせるのがバランサーです。
人間、決められたレールを歩くだけではおもしろいと感じません。
ゲームのルールやシステムの穴をつくような発見をするとものすごく興奮します。
YouTube動画で「バランスブレイカー」や「壊れ性能」といったテーマは視聴回数が伸びる傾向があります。
自由に遊び、想像を超える景色を見られる可能性を感じさせてくれるのが“ブレイカー要素”です。
自由に遊びながらも期待していた楽しさをちゃんと提供し、ゲームとして成立させてくれるのが“バランサー要素”です。
大魔王はやっぱり手ごわくて戦い甲斐があったし、途中でオレだけの戦術を見つけることができたのが楽しかった!
こういう感想を抱くのはバランサー要素とブレイカー要素がどちらも活きている優良タイトルなのです。
良いゲームにはどちらも必要な要素です。
■安定も不安定もあるからおもしろい
札幌2連戦の話題に戻りましょう。
オカダ選手は昨年から「新日本プロレスを背負う」という発言をしています。ドームから着用している伝統的なフォルムのガウンをまとう姿からは貫禄が出てきました。
早いタイミングで内藤選手を迎え撃つことで世界ヘビー王者のレベルもまた更に高まります。
オカダ選手を見ていれば絶対に楽しめる。まさに安定安心のバランサー王者。
USヘビー級王者の棚橋選手はやりたい放題。
ノーDQで邪道ともいえるハードコアファイトを見せたと思えば、「コッテコテのレスリングがしたい」とSANADA選手を逆指名。グランド主体の試合を得意にしてはいますが、評価を上げた試合の真逆のスタイルでの防衛戦を宣言する振り幅の広さはまさにブレイカー王者。
ここまで読んで「あれ?これって…?」とお気付きの方がいらっしゃると思います。
そうです。オカダ選手と棚橋選手の役割が10年前と入れ替わっているのです。
10年前は棚橋選手が団体の大黒柱でオカダ選手は怖いもの知らずの急成長株でした。
低迷した時期を経てトップ戦線に戻ってきたオカダ選手は不動のトップ選手たるオーラをまとっています。
オカダ選手がバランサーになったからこそ、棚橋選手に秘められていた可能性が顕在化し、ブレイカーになりえたのでしょう。
プロレスは長く見ると本当におもしろい。新たな立場で50周年を引っ張っていってくれる両王者はこの先も長く楽しいプロレスを見せてくれることでしょう。
■『LECクリンぱっ!Presents 新春黄金シリーズ』
2月19日(土) 15:30開場/17:00開始
北海道立総合体育センター 北海きたえーる
☆チケット情報/☆対戦カード情報
2月20日(日) 12:30開場/14:00開始
北海道立総合体育センター 北海きたえーる
☆チケット情報/☆対戦カード情報
※来場者用の駐車場はありませんので、公共交通機関をご利用ください。
☆チケットは各社WEBサイト・コンビニ店頭にて、以下時刻まで販売します!
2/19(土) ⇒ 大会当日17時30分まで
2/20(日) ⇒ 大会当日14時30分まで
【ローソンチケット】 http://l-tike.com/njpw
ローソン・ミニストップ店頭Loppi
【チケットぴあ】 http://w.pia.jp/t/njpw/
セブンイレブン各店、ファミリーマート各店(決済・引き取りのみ可)
【イープラス】 http://eplus.jp/njpw/
ファミリーマート各店(店内Famiポート)
■野中大三(のなかだいぞう)
dotswreslerアーティスト、コラムニスト
プロレス観戦歴、ゲーム歴ともに38年。
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