プロレス界随一の論客・“GK”金沢克彦氏の独特の視点から、現在進行形の新日本プロレスに関するコラムを続々レポート(不定期連載)!!
今回は「オスプレイは本当の“モンスター”になろうとしている」『NEW JAPAN CUP 2021』仙台2連戦を大総括!
テキスト/金沢克彦
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※以下、コラム記事の「序盤部分」をWEBで無料公開!
■『SAKURA GENESIS 2021』
4月4日(日)15:30開場 17:00試合開始
東京・両国国技館
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※「砂かぶり席」「1階枡席A」は完売、「2階指定席A」は残りわずかとなりました
■令和の時代に動きだした新たな潮流。今回の『NJC』覇者はその真っ只中へ飛び込んでいくことになる。
今年の『NEW JAPAN CUP 2021』(以下、『NJC』)ほど、優勝することの重みと意味が明白な『NJC』は過去になかったと思う。
優勝者は、4.4東京・両国国技館大会で、飯伏幸太の保持する初代IWGP世界ヘビー級王座への挑戦権をゲットする。
IWGPヘビー級とIWGPインターコンチネンタルのベルトが統一されて、その初代王者に飯伏幸太が認定された。未だに、王座統一に関する賛否両論は渦巻いている。
無論、ファンだけではなく、過去にIWGPヘビー級ベルトを巻いた選手、インターコンチを巻いた選手たちにも様々な見解があるし、言葉に出さない選手たちのなかにも言いたいことが山ほどある者もいるだろう。
ただし、賽は投げられたのだ。どういう理屈をつけようとも、新日本プロレス最強の象徴となるIWGP世界ヘビー級王者は飯伏幸太であり、いまの飯伏はそれに相応しい闘いを見せつけている。
2021年春に訪れた新日本プロレスの歴史を変えるターニングポイント。令和の時代に動きだした新たな潮流。今回の『NJC』覇者はその真っ只中へ飛び込んでいくことになる。つまりは、IWGP世界ヘビー王座初防衛戦の挑戦者として、時代の主役となるチャンスを与えられるのだ。
明白な目標、それに向けて杯を競うに相応しいエントリーメンバー30名。奇しくも鷹木信悟が「『G1』よりキツいぞ!」と言っていたが、“負けたら終わり=サドンデス”のトーナメントにおける精神的な厳しさを、そのセリフが象徴していたようにも思うのだ。
■もはやここまでか? だれもがそう思ったところからフィンレーが片足を引きずりながら大逆襲。
開幕から2週間余を経て天王山となったのが、3月20日&21日、宮城・ゼビオアリーナ仙台2連戦だった。
20日には準決勝2試合が行われた。まず、ウィル・オスプレイvsデビッド・フィンレーのマッチアップ。大会前からⅤ候補にあげられていたオスプレイに対して、フィンレーは大穴。ここまで勝ち上がって来ただけでも万馬券モノといっていい。とくに、3回戦ではこれまたⅤ候補のジェイ・ホワイトを食っている。
同時期に“青い目のヤングライオン”として同じ釜の飯を食い、シノギを削ってきた2人。ただし、海外遠征を経験してスピード出世したのはジェイのほうで、あのデーブ・フィンレーの息子で血統書付きのデビットのほうがかなり遅れをとった。
過去の戦績でいくと、初対戦ではデビットが勝ったものの、その後はジェイが12連勝。その戦績がそのまま両者の歩みを表しているのだ。ところが、14回目のシングル戦でついにフィンレーが元・盟友を引きずり降ろしてみせた。
とはいえ、ジェイとオスプレイではまったくタイプが異なる。ジェイがインサイドワークで勝負するタイプなら、オスプレイはスピード、空中戦、パワーと超人的な身体能力を駆使して攻め込んでくる。年齢、キャリアともにほぼ一緒ながら、やはりフィンレーは厳しい闘いを強いられた。
ところが、後半になって超人を若き職人が追い込んでみせた。ACID DROPを狙ったフィンレーがオスプレイによって場外へ突き落とされた。それによって転落した際にフィンレーは左足首に大ダメージ。まったく動けなくなってしまった。
ここぞとばかりに、左足に殺到しシューズまで脱がせて絞り上げるオスプレイ。
もはやここまでか? だれもがそう思ったところからフィンレーが片足を引きずりながら大逆襲。
これぞ、新日本プロレス野毛道場で鍛え抜かれた根性と、三世レスラーとしてのプライドだろう。オスカッターをカウンターのPrima Noctaで切り返し、ストームブレイカーを空中でフランケンシュタイナーに切り返す。さらに渾身のラリアットでオスプレイを一回転させてみせた。
ジェイにつづいてオスプレイまで食ってしまうか!? 館内の興奮がピークに達した。しかし、最後は強引なストームブレイカーを炸裂させてオスプレイの勝利。
なんとも印象的だったのは、UNITED EMPIREを結成して以来、傲慢な態度に徹していたオスプレイが、二度にわたり親指と人差し指を広げてみせたこと。
この行為を日本語に訳すなら、「紙一重だった、ヤバかった」という感じか。結果的にはオスプレイの順当勝ち、決勝進出となるところだが、フィンレーが残したインパクトは予想以上。本人もアピールしているように、「今年の『G1』初出場に当確マーク」と言っていいのではないか。
■EVILがロス・インゴを裏切ってBULLET CLUBにはしった原因のひとつに鷹木のロス・インゴ加入があると思うからだ。
メインでは、ここまでの公式戦で全試合メインイベントを務めてきた鷹木信悟と前年度覇者EVILの対戦。この元・同門(ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン)同士のシングル戦は初となる。表向きに言葉は発していないものの、互いに思うところは大いにあるだろう。
というのも、EVILがロス・インゴを裏切ってBULLET CLUBにはしった原因のひとつに鷹木のロス・インゴ加入があると思うからだ。いや、ひとつどころか、もしかしたらそれが一番の要因ではないかと私などは邪推してしまう……
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