1月5日、前日に開催された『レッスルキングダムVI in 東京ドーム』の一夜明け会見が行なわれ、IWGPヘビー級王座V11の新記録を打ち立てた棚橋弘至が現在の心境を語った。
ところが、そこへオカダ・カズチカ&外道が乱入し、不遜な態度で王座挑戦を強硬にアピール!オカダの挑戦は次期尚早というスタンスを取っていた棚橋が、外道と激しい言い争いになった(※オカダはコメントを発せず)。
2人が去ったあとに棚橋は、「俺、新記録を打ち立てた王者ですから。(オカダ戦は)ノンタイトルで第1試合も辞さないです。でも、(IWGP戦を)やるんだったら、わからせてやりますよ。『IWGPのベルトがどんだけ高い位置にあるか?』というのを」と、憤りを語った。
■一夜明け会見のコメント
棚橋「首が痛いです。可動域が狭くなってる感じで。試合直後はアドレナリンが出てるんでいくらかマシだったんですけど、一晩寝て朝起きたときに、鈴木みのるの爪あと(を感じた)というか。ゴッチ式パイルドライバーを食らったんで、首にダメージが来てますね。ホントに難敵と言うにふさわしい鈴木みのるに勝って、新記録、達成しました。で、その達成した直後、ファンの皆さん、関係者、新日本プロレスを見てくれる皆さんに感謝の気持ちというか、殊勝な『ホントにありがとうございます』という気持ちが出てしまって。まあ、当然なんですけど、『なんか俺らしくないな』って思いながら一晩寝て思ったのは『俺、スゲーー!!』っていう棚橋のホントの部分が出てきまして(笑)。歴史に残る闘いをしたし、記録も残ったし、昨日はホントに思い出に残る、最高に記憶に残る1日でした。これからも記録を伸ばしていけるように。そして、プロレスをますます盛り上げていけるように。いろんなものをドームで託されたと思ってるんで、これらからも新日本プロレス・棚橋弘至、期待して下さい」
——昨日、鈴木選手は正攻法できましたが、戦前の公約どおりにストロングスタイルを飲み込んだ形になりましたが?
棚橋「前哨戦で鈴木選手がストロングスタイルっていうマイクアピールを行なったとき、ファンの方から拍手がきたんですね。そういう部分、お客さんが求めてるんだなっていうのも実感したし、それは俺にないものなのかなと。じゃあ、それも飲み込んでしまえば、俺もますます大きくなれるし。でも、(鈴木は)ホントにもっとおちょくったりとか、イヤな攻撃を仕掛けてくるかなと思ったんですけど、ホントに正攻法だったですね。ドームのメインで闘った経験は俺のほうが多いですから、闘いながらも『俺が引っ張ってやる』という気持ちでした」
——11回の防衛記録を支えた一番のものは?
棚橋「信じる気持ちですね。やっぱり“歴史との闘い”というのがドームでのテーマでもあったんですけど、いまの俺たちがやってるプロレスを、チャンピオンである俺が信じないと。『まだ行けるんだ。絶対、昔よりもいまのほうが勝ってる。負けない。絶対負けない』っていう信じる力、誰かのせいにするんじゃなくて、『俺たちがもう1回プロレスを盛り上げるんだ』って信じて進んで行く力っていうのを、タイトルマッチのたびに思ったし。『1人でも多くの人にプロレスの面白さを届ける』っていう、その信念ですね」
——次期挑戦者に名乗りをあげたオカダ選手の印象は?
棚橋「ドームの(観客の)反応がすべてですよ。“レインメーカー”って“金の雨”を降らす前に、“ブーイングの雨”を降らしてしまったというね。特に難敵の鈴木選手と闘ったあとですからね。過去の挑戦者11人とも比較されるだろうし。まだちょっとクエスチョンは残りますね」
——オカダ選手の試合は見ましたか?
棚橋「見てました。デカくなってますし、動きもいいですよ。いいですけど、(試合を)盛り上げ切れなかった。そういうところはこれからの頑張り次第ですね」
——チャンピオンとして脅威に感じることはない?
棚橋「うん。ぜんぜん感じてないです(キッパリ)」
——オカダ選手がファンの信頼を得る方法は?
棚橋「スッゲェ難しいッスよ。会場に来る方っていうのは、全員が全員(流れを)追ってるわけじゃなくて。初めて来た人がいて、『オカダって誰だ!?』っていうことになるし。5回目のチャンピオンで日本全国まわって来て、やっと認めてもらえるって部分もあるんで。それを短期間で何とかするというのは、並大抵のことじゃないです」
——相手にとって不足ありですか?
棚橋「不足ありです(キッパリ)。特に俺、大阪っていう会場、大会、街を大事にしてますから。ずっと盛り上げてきた街ですから」
——タイトルマッチの条件として、みんなを納得させろと言いたい?
棚橋「タイトルマッチが決まるかどうかわからないですけど、決まったら前哨戦になっちゃうっていうパターンが多いですけど、そうじゃなくてね。誰かの首を獲って来るとか、そういう実績を積まないことには伝わらないですよね」
——たとえば誰になりますか?
棚橋「まあ、新日本のトップの選手のね。もう前哨戦なくていいですよ。全部シングルで。勝ち抜いて来たら“挑戦者の資格あり”じゃないですか?」
★ここでオカダと外道が乱入! オカダは持参したイスにドッカリと腰を下ろし、土足のまま両脚をテーブルに投げ出した。
外道「調印式じゃないの? 調印式だろ、今日?」
男性社員「棚橋選手の写真撮影を……」
外道「オマエ、あの虎ハンターのジジィ(IWGP実行委員の小林邦昭氏)どこ行った? いつもいるヤツ、いねぇのか!?」
男性社員「はい。今日は来ておりません」
外道「なんでいねぇの!? “レインメーカー”対“過去の逸材”の調印式だろ!? オマエ、調印書とペン持って来い、早く!」
男性社員「まだ確定しておりませんが……」
外道「なに? チャンピオン、逃げてんのか!?」
棚橋「まだやる価値ねぇじゃん!」
外道「はあ!?」
棚橋「まだ俺とやる価値ねぇよ!」
外道「この男見て言ってるのか、オイ!? オマエにも見抜けねぇのか!? レインメーカーだよ!!(とオカダの体を何度も叩く) な? いつまで逃げてんだ、オイ? 昨日も逃げ腰だったな、オイ?オイ、 逃げんのか!?」
棚橋「そこまで言うんだったら、やってもいいけど、何にも実績ねぇじゃん!」
外道「実績必要ないだろ、オマエ。(オカダを)見ろ!これだけでいいだろ? わかるだろ、みんな? オマエら(マスコミ)わかるだろ? わかんねぇバカばっかりか!? オマエらバカか?昨日、ブーイングしてたヤツ(ファン)いたな! アイツら全員バカだ、コノヤロー!! オマエ(棚橋)もバカだろ!? 受けんのか? 受けろ、早く! テメェ、男なら受けろ、コノヤロー!時代変えられるのが怖いか? 怖いのか? 逃げんのか? オイ!!」
棚橋「俺は逃げないけど、潰すよ!? 身体でわからすよ?」
外道「ハッハッハッハッハ!!(大笑) 潰せるもんなら潰してみろ! やるんだな、じゃあ?」
棚橋「やってやるよ」
外道「ペン持って来い、コノヤロー! 調印式の場用意しろよ!! “レインメーカー”対“過去の逸材”、決定だ!! 行くぞ!(と言い残してオカダと去る)」
男性社員「……失礼しました。実行委員会にお伝えしておきます」
棚橋「はい。まあ、会社に任せますけど、なんか“保護者同伴の挑戦者”みたいな感じ」
■会見終了後のコメント
——ああいう無法行為を受け、心境に変化は?
棚橋「俺、いつも対戦相手にはリスペクトの気持ちをもって、全力で向かうっていうのが姿勢なんで。鈴木みのる選手との前哨戦で、ホントにフラストレーションが溜まるような言葉のやり取りがあって。でも、そういう中で本気になって、やって来てる中で、ヒョッと来て、ヒョッと挑戦決まっちゃったら、それはまた違うんじゃないかと思うし。まだ本気になれないですけど……」
——「本気になれない」というのが偽らざる心境?
棚橋「『闘いたい』と思えるかどうかって、凄く(試合に対する)モチベーションだと思うんですよね。内藤は、10月の防衛戦が凄く記憶に残ってるし、『アイツとは何回もやってみてぇな』って思うし。(オカダは)そういうトコまで来る素材だと思いますよ?けど、『いまなのかな!?』というところが大きいですね」
——IWGP戦が決まった場合、釈然としない気持ちが残りそうですか?
棚橋「俺、新記録を打ち立てた王者ですから。(オカダ戦は)ノンタイトルで第1試合も辞さないです。でも、やるんだったら、わからせてやりますよ。『IWGPのベルトがどんだけ高い位置にあるか?』ということを」
——やるのであれば、実力差を見せつける?
棚橋「うん。そこまで言うんだったらね」
——オカダ選手は一言も発しませんでしたが?
棚橋「保護者同伴のヒール。まあ、これからでしょ、彼は。『いまじゃない』というドームでの反応がすべてじゃないですか?」
■『NEW JAPAN ISM 2012』
●1月25日(水)19:00〜 福島・白河市中央体育館
★チケット情報/★カード情報
●1月26日(木)19:00〜 栃木・ニューサンピア栃木
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●1月29日(日)18:30〜 東京・後楽園ホール
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●1月30日(月)19:00〜 千葉・千葉ポートアリーナ・サブアリーナ
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●2月3日(金)18:30〜 長野・長野運動公園総合体育館
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●2月4日(土)18:00〜 埼玉・ウイング・ハット春日部
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●2月5日(日)16:00〜 岐阜・岐阜産業会館
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●2月6日(月)18:30〜 富山・高岡テクノドーム
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■『NEVER.8 〜Go to the Next Level〜』
●2月10日(金)19:00〜 大阪・世界館
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■『THE NEW BEGINNING』
2月12日(日)17:00〜 大阪・大阪府立体育会館
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1.21&1.22「CMLL FANTASTICA MANIA」の全カード決定!! 男色ディーノ参戦!! ソンブラvsボラドールが注目の一騎打ち!!
【写真:山本正二】