団体の威信を懸けた最強vs最強の対決! IWGP Jr.ヘビー級選手権試合調印式
3月17日、新日本プロレス事務所にて、4月4日後楽園ホール大会で争われるIWGP Jr.ヘビー級選手権試合の調印式が行なわれ、王者・丸藤正道選手(プロレスリング・ノア)と、挑戦者・獣神サンダー・ライガー選手がそれぞれ意気込みを述べた。
3月5日の後楽園大会では、丸藤選手が金本浩二選手を破って2度目の防衛を果たした直後、ライガー選手がバックステージに乱入。激しい怒号と張り手が飛び交う凄まじい挑戦表明となった。しかし、この日はそんなムードが一変。立場は違ってもお互いをリスペクトする両雄が、静かな闘士を燃やす調印式となった——。(立会人:IWGP実行委員会 小林邦昭)
■両選手のコメント
ライガー「まず、チャンピオンに一言詫びておきたいというか。この間のタイトルマッチ後の挑戦表明の時に、失礼な形で表明したことを謝っておきたいと思います。僕の中では丸藤選手というのは、パーフェクトなチャンピオンだと思っております。これは別におべっかを使っているわけでもなく、素直にそう思います。そういうチャンピオンからベルトを奪いたいという気持ちが最高潮に達していますので、今までの獣神サンダー・ライガーというのをすべてぶつけて、ベルトを獲りに行きたいと思います」
丸藤「獣神サンダー・ライガー選手というのは、僕の中でも、まわりの人たちにとっても、いつまで経っても、新日本プロレスJr.の顔だと思っています。そういう選手とタイトルマッチをやれることは、凄くうれしいです。昔から見ていた選手を挑戦者として迎え入れられるというのは不思議なことでもあるんですけど、そこはしっかり現在のチャンピオンとして試合で見せたいと思います」
■マスコミとの質疑応答
–先日の挑戦表明について、ライガー選手の中で心境の変化があったのですか?
ライガー「僕の中で丸藤選手というのは、冗談でも何でもなくパーフェクトな選手だと思っています。金本選手との防衛戦で、ああいうケンカに似たような試合をして、ラフファイトにも十分対応できて、防衛しているわけです。(プリンス・)デヴィットとのテクニック、スピード、そういった試合、田口(隆祐)との試合もありました。すべてにおいて彼は勝利しているわけです。そういったチャンピオンを、僕は素直に尊敬してます。ただ、やはり彼はノアの選手なんですよ。外敵なんですよ。だから、僕は彼を認めるわけにはいかない。古いと言われるかもしれませんけど、僕は新日本プロレスに入ってそういう風に育ってきたつもりですので。新日本プロレスが一番だと思ってるし、新日本プロレス以外の団体を認めるわけにはいかないので。ガッチリいきたいと思います」
–今のライガー選手の話を聞いた感想は?
丸藤「少なからず、僕の中で獣神サンダー・ライガーというのは、この立場になって言うことじゃないかもしれないですけど、憧れであった存在。まぁ、実家に帰れば『獣神サンダー・ライガー スペシャル』Vol.1、Vol.2というビデオもあります。それぐらいホントに憧れていた選手で。次、やれるかやれないかという気持ちの中で、ああいう挑戦表明をしてくれたことが、逆に僕の中でも火がついたんで。かえってよかったと思ってますし、あとは試合で思い切りぶつかり合えばいいと思っています」
–新日本Jr.の象徴である強さという部分が、揺らいでいる状況ですが?
ライガー「今、IWGP Jr.のベルトを巻いているのは丸藤選手。だから、丸藤選手が一番強い。それは俺が昔から言っていること。ただ、僕は新日Jr.で育ってきて、愛着、プライド、これだけやっているんだという練習量、そういったすべてのものがありますので。チャンピオンとして凄いと思いますけど、“新日Jr.非常事態宣言”が出ている中で、ベルトを必ず獲るという気持ちですね。僕が「潰してやる」とか、そういうコメントを言ってもしょうがない。試合できっちり見せて、勝たなきゃダメだ。それがライガーだ。そのための今回の挑戦。たぶん、皆さんが思ってらっしゃる以上に、僕の気持ちの中ではメラメラと青白い炎が燃えている。それぐらい気合が入ってます。(一際大声で)ただ何度も言うように、新日の選手じゃないんだ、彼は。彼がもし新日の選手だったら、俺は諸手をあげて『コイツは凄いんですよ』って言って回りますよ。でも、彼はノアの選手。他団体の選手。潰さなきゃいけない選手」
–丸藤選手は「ノアのJr.は最強です」と言っていますが、今のライガー選手の発言を聞いてどう感じましたか?
丸藤「それはもう、ライガー選手がそう思っているように、僕も自分の団体、自分のプロレスに自信を持っているから、その言葉を吐いているまでであって。それを見せられなければ、カッコ悪いのは自分であって。それを証明するためにも、勝ち続ける。新日本Jr.の選手が何周まわってでも、俺はずっと防衛し続けるつもりでいるんで」
■4月4日(日)
東京・後楽園ホール 18:30試合開始