11月26日(金)三菱マーケティング研究会様主催の講演会にて、大張社長が講演を行いました。これまでプロレスに触れて来なかった方も所属する三菱グループ各社の参加者様へ向けて、「コロナ禍での経営」と題して、変革実現のために何を考え、特に社内に対してどのようなアプローチを行ってきたか、研究会のテーマである「インナーブランディング」の観点からご説明差し上げました。
冒頭、かつて「金曜8時のプロレス中継」の先駆けが三菱電機様の一社提供であったことをクイズ形式でお伝えし、参加者から驚きの声が上がると、続けて「微力ながら恩返しに参りました」と登壇の意図を説明、自身のポジションはバレーボールで言う“セッター”であり“裏方”であるとし、「命がけで闘う選手への最大のリスペクトを根幹に、選手を守り、輝かせ、その輝きを広げることが私を含めた全社員のミッションである」との認識を示し、社長就任前も含めたコロナ禍での取り組みについてご紹介しました。
経営企画部長兼アメリカ法人社長としてリーダシップを取ったコロナ禍での日米無観客試合から有観客試合再開に至るまでのロードマップ策定とその実現を語る場面では熱がこもり、日米での無観客に適した会場探し、専門家や政府と幾度もの協議を経て作り上げたルールや検査体制、そしてその運用など、選手・スタッフ、そしてファンの方々を守りながら会社のエンジンを再始動するまでの奮闘とその時の胸の内を語りました。
更に、社長就任後に直面した選手間のコロナ感染に対する深い自責の念、それを胸に幾度も断られながら実現したワクチン職域接種のプロセスを説明、「遂に目の前で棚橋選手の太い腕に注射針が刺さったその瞬間、これまでの事が頭を巡り、恥ずかしながら自然と涙が出ました」と振り返りました。
また、コロナ禍を生き抜くための構造改革として進めているグローバル戦略の再構築、新事業開発、更にTV、SNS、楽曲提供などのメディア露出強化や、それらの実現へ向け個々の役割の垣根を超えて協力するためには「会社の社会的存在意義」の共通認識化が必要であることのほか、社員個々のモチベーションの源泉への着目と共感や働きかけなどを、今現在も選手・社員が勇敢にコロナ禍に立ち向かってくれていることへの感謝と共に、様々なエピソードや具体的な変化の事例を交えながら語りました。
最後には、自身が幾度となくプロレスに支えられてきたことを振り返りつつ「プロレスは間違いなく立ち上がるための心の支えになります。純粋に楽しんでもらうことはもちろん、悩んだり、落ち込んだりしたときには是非、プロレスを観に来てください」と締めくくり、棚橋選手から三菱グループ様へ向けたサプライズのビデオメッセージを流し、参加者様から大きな驚きと歓喜の声が沸き起こる中、講演を終えました。
質疑応答では、インナーブランディングへの働きかけに関する社員目線からの熱意ある質問や意見、相談に対し前職・現職の実体験を踏まえて回答、多くの方から「組織を動かすリーダシップや考え方・アプローチの勉強になった」「選手だけでなく経営者や社員も命がけなのが伝わった」「自分も新日本プロレスを観に行きたくなった」などのコメントを頂くなど、非常に熱く密度の濃い講演となりました。